指標のまとめ

アジアの原油・ナフサ指標2026、イラン情勢後に中東依存はどう変わったか

2026年10月26日 公開10月26日 18時(日本時間)までの情報読む時間 約21分

この記事の答え

何が起きた
イラン情勢でホルムズ海峡が止まった2月末のあと、日本の原油の中東の割合は93.5%(2025年)から60.7%(2026年8月)に下がりました。原油は4月と9月、ナフサは5月が山です。
仕入れの値段への影響
日本の樹脂の輸入単価は4月から上がり、7月のPPは271.5円/kgでした。国内の樹脂メーカーは4〜5月に値上げし、その後の値下げは出ていません。
確かめておくこと
国ごとに統計の作り方がちがいます。原油の輸入元や在庫の日数は、時点と数え方を見てから使ってください。
次に見るところ
国産ナフサの7〜9月期の確定値(10月下旬の見込み)と、11月はじめの世界銀行の10月の原油の値段です。
この記事のあとの動き

数字は毎月取り直します。いまの主な数字は次のとおりです。

いまの主な数字(2026年10月26日時点)
指標いまの値前の値など出どころ
ブレント原油(月平均)116.8ドル/バレル(9月)8月90.9ドル世界銀行 Pink Sheet 10月号
ドバイ原油(月平均)93.3ドル/バレル(9月)8月79.7ドル同
MOPJ(アジアのナフサ)1,107.69ドル/トン(6月・確定)7〜9月は想定三協化学 10月6日更新
輸入ナフサ(通関・石化用)87.55千円/kL(8月)7月104.33千円新電力ネット(財務省貿易統計)
国産ナフサ基準価格118,900円/kL(4〜6月期・確定)7〜9月期は未確定化学工業日報 7月31日
樹脂の輸入単価(PP・全体)271.5円/kg(7月)6月277.6円財務省貿易統計(プラサーチ)
世界の石油在庫2月末より5億900万バレル少ない9月の1か月で1,000万バレル減IEA 石油市場報告 10月14日
ブレント原油(2026年9月の月平均)116.8ドル世界銀行 Pink Sheet 10月号
国産ナフサ基準価格(4〜6月期・確定)118,900円/kL過去最高。化学工業日報 7月31日
PPの輸入単価(2026年7月)271.5円/kg財務省貿易統計、当社計算

原油の輸入元と在庫を、公的な資料で当社が直接確かめられたのは、日本(財務省・経済産業省)と、タイ・マレーシアの一部です。ほかの国は、報道が伝えた公的な統計の数字を、出どころを書いて載せています。

値段の動き:原油は3〜4月と9月、ナフサは5月が山でした

原油は4月と9月に、アジアのナフサは5月に高くなりました。日本の樹脂の輸入単価は4月から上がり、7月も高いままです。

原油・ナフサ・樹脂の値段を、2026年1月からの月ごとの動きで並べました。数字の種類がちがうものは、グラフを分けています。

原油は3〜4月と9月に上がりました

原油の値段(2026年1〜9月) 単位:ドル/バレル(月平均) 40 60 80 100 120 140 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 116.8 ブレント 93.3 ドバイ
出どころ:世界銀行の月ごとの統計(Pink Sheet)。ほかの統計とは数ドルちがうことがあるため、1つの出どころだけで描いています。

ブレントは4月に120.4ドル、9月に116.8ドルでした。ドバイは中東の原油の目安で、アジアの国が多く買う原油です。ドバイは3〜5月と9月に、ブレントよりずっと低くなりました(4月は92.7ドル)。

アジアのナフサは5月に山をむかえました

アジアのナフサの値段(2026年1〜9月) 単位:ドル/トン(月平均) 400 600 800 1,000 1,200 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 1,108 MOPJ(確定・速報) 851 7〜9月は想定
出どころ:三協化学(10月6日更新)。7〜9月は同社が「想定」としている値なので、破線にしています。

MOPJ(アジアのナフサの値段の目安)は、1〜3月は600ドルくらいでした。それが5月には1,139.84ドルまで上がりました。7〜9月は、三協化学が「想定」としている値です。

日本に着いたナフサの値段(2026年1〜8月) 単位:千円/キロリットル(月) 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 87.5 輸入ナフサ(通関)
出どころ:新電力ネット(もとは財務省の貿易統計)。9月分はまだ出ていません。

日本に着いたナフサは、5月の1キロリットル123.91千円がいちばん高く、8月は87.55千円まで下がりました。値段が決まってから日本に着くまで約2ヶ月かかります。そのため、アジアのナフサより少しおくれて動きます。

国産ナフサ基準価格は4〜6月期が過去最高でした

国産ナフサ基準価格 単位:円/キロリットル(3か月ごと) 0 50,000 100,000 150,000 65,600 25年10〜12月 確定 65,700 26年1〜3月 確定 118,900 4〜6月 確定 96,500 7〜9月 想定の値
出どころ:化学工業日報(1〜3月期・4〜6月期)と三協化学(ほかの期)。7〜9月期は想定の値で、まだ決まっていません。

国産ナフサ基準価格は、樹脂メーカーが値段を決めるときに使う数字です。4〜6月期は118,900円/kLで、これまでで一番高い値でした。7〜9月期は96,500円/kLという想定の値が出ていますが、まだ決まっていません。

樹脂の輸入単価は4月から上がりました

樹脂の輸入単価(2026年1〜7月) 単位:円/kg(日本の輸入全体) 100 150 200 250 300 350 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 PP HDPE LDPE PS
出どころ:財務省の貿易統計(プラサーチの集計)。単価は当社が金額÷量で計算しました。

日本が輸入した樹脂の単価は、1〜3月は前の年より安い月もありました。4月からは上がり、7月はPPが271.5円/kg、HDPEが278.5円/kg、LDPEが324.1円/kgです。国ごとの単価は第3章にあります。

国別の一覧:原油の輸入元と在庫は、国ごとに大きくちがいます

日本・韓国・台湾は中東の割合を下げ、米国からの輸入を増やしました。在庫は日本が200日分を超える一方、1か月分前後の国もあります。

国ごとに、原油をどれだけ・どこから買っているか、在庫がどれだけあるかを並べました。統計の作り方は国ごとにちがうため、この表で国どうしの順位はつけられません。「中東の割合」も、国によって中東に入れる国がちがいます。

原油をどこから買っているか(国ごとに時点と数え方がちがいます)
国原油の輸入主な輸入元中東の割合
日本2025年 1億3,718万kL。2026年9月 1,117万kL(前年比+3.1%)2025年:UAE 42.3%・サウジ 39.8%。2026年8月:サウジ・米国・UAEの順2025年 93.5% → 2026年8月 60.7%(経済産業省 石油統計)
韓国2025年 日量280万バレル※。2026年1〜8月 6億5,163万バレル(前年比−5.0%、韓国石油公社)2026年1〜8月:サウジ 29.9%・米国 20.1%※2025年 69.9% → 2026年1〜8月 61.8%※
台湾2026年1〜4月 量は前年比−12.9%※2026年1〜6月:米国 31%・サウジ 24.6%※2026年1〜4月 57.9%(前年 66.7%)※
中国2025年 5億7,773万トン(前年比+4.4%)。2026年1〜8月 3億2,090万トン※2026年9月:ロシア・ブラジル・イラクの順※2026年は未確認
インド2026年4〜9月 1億2,270万トン(前年比+0.7%)※2026年1〜6月:ロシア 35.0%・サウジ 12.6%・UAE 11.2%※2026年1〜6月 39.5% → 9月 約54%※
タイ2025年 日量97万バレル。2026年1〜4月 日量96.7万バレル(エネルギー政策計画局)2026年1〜4月(金額):UAE 35.49%・米国 14.53%・サウジ 13.60%※2025年 約58%(輸入に占める割合、当社計算)
マレーシア2026年4〜6月 125億リンギ(金額。量は非公表、統計局)2026年3〜7月:UAE 21.1%・オマーン 16.1%・スーダン 13.3%※ホルムズ関連国 2025年 69.2%(カザナ研究所)
ベトナム2025年 1,415万トン(前年比+5.3%)。2026年1〜7月 714万トン(前年比−12%)※2025年1〜11月:クウェート 約80%※クウェートだけで約80%(2025年)
インドネシア2025年 1,750万トン※2025年:ナイジェリア 約26%・アンゴラ 約21%・サウジ 約18%中東の合計は未確認(サウジが最大)
フィリピン未確認未確認約98%※
シンガポール未確認未確認70%超(2026年3月)※

※は、その国の公的な統計を報道が伝えた数字です(当社は元の統計を開けていません)。日本は財務省と経済産業省の資料を当社が直接確かめました。確かめられなかった項目は「未確認」としています。

日本・韓国・台湾は、2026年に中東から買う割合が大きく下がり、米国から買う量がふえました。インドは9月に、中東の割合が約54%まで戻っています。同じ封鎖でも、国によって買い方の変え方がちがいます。

原油・石油の在庫と、自国の生産(数え方は国ごとにちがいます)
国原油・石油の在庫時点・数え方自国の原油生産
日本204日分(石油備蓄法の数え方)。国家備蓄103日・民間備蓄96日・産油国共同備蓄4日2026年8月末(資源エネルギー庁)。IEAの数え方(経済産業省の試算)では175日ごくわずか
韓国約206日分(政府と民間の合計)※2026年2月末。その後の放出で民間の義務は40日から20日に未確認
台湾法律の基準90日を上回る(経済部の説明)2026年9月の説明。日数は公表されていない未確認
中国約11億9,200万バレル(推計)2026年10月19日の週。国は在庫を公表していない(推計は会社によってちがう)2025年 2億1,605万トン(国家統計局)
インド戦略備蓄 337.2万トン(容量の約64%、約9.5日分)。石油会社の在庫と合わせて約74日分2026年3月の国会答弁※2025年度 2,800万トン(国会答弁を報道)
タイ118日分以上(国内51日・輸送中33日・契約済み34日)2026年10月8日※。原油と石油製品の合計2025年 日量8.5万バレル(ほかにコンデンセート7.65万)
マレーシア国の戦略備蓄はまだない。小売の在庫は約3日分2026年7月の国会答弁※2025年 1億8,360万バレル(原油とコンデンセート、統計局)
ベトナム約33〜36日分(純輸入量で数えた原油と石油製品)2026年10月の商工省の案※2025年 820万トン※
インドネシア燃料の在庫 約21日分(目標30日)2026年9月※。原油の日数は出ていない2025年 日量60.53万バレル
フィリピン石油製品の在庫 平均47.22日分2026年8月21日※。原油は出ていない未確認
シンガポール陸上の石油製品の在庫 3,844万バレル2026年8月12日までの週※。原油ではないなし

在庫の「日数」は、国内の消費で割るか、純輸入量で割るかで変わります。日本の204日は石油備蓄法の数え方(国内の消費をもとに計算)です。中国の在庫は国が公表しておらず、民間の推計です。

当社の見方

在庫の厚さは国によって大きくちがいます。日本は200日分を超える一方、ベトナムやインドネシアは1か月分前後です。原料が細ったとき、在庫の少ない国ほど早く工場の稼働を下げることになりやすい、と当社は見ています。ただし、各国の工場が止まった理由を在庫の量だけで説明した公的な資料はありません。

樹脂の値段:日本の輸入単価で国どうしを比べられます

同じ統計で比べると、7月のPPは量の多い5か国で1kg256.6〜284.1円でした。1〜7月の輸入単価は、5つの樹脂がどれも前の年より17.5〜36.6%高くなっています。

国どうしで値段を比べられるように、基準を1つにそろえました。使ったのは、日本がそれぞれの国から輸入した樹脂の単価(財務省貿易統計)です。同じ統計なので、国どうしを横に並べて比べられます。

日本の国別の樹脂輸入単価(2026年7月、円/kg)
相手国PPPPブロックHDPELDPEPS
中国256.6285.0260.9297.0324.8
韓国271.1263.8260.2(365.7)238.2
台湾284.1277.7244.6323.9241.7
タイ267.3259.7283.9324.9261.8
ベトナム272.2265.4294.6(297.9)268.9
シンガポール323.9402.0263.2(327.8)281.5
マレーシア255.0—291.4(317.9)(333.1)
インドネシア243.5—(275.9)(103.0)—
サウジアラビア234.5—251.7266.6—
UAE287.9286.6(344.2)(329.9)—
オマーン246.5238.2———
カタール——162.8——
米国(参考)371.6832.3307.0327.0—
輸入全体271.5274.3278.5324.1261.5

単価は金額÷数量で当社が計算しました(印字された単価は使っていません)。その月の量が100トン未満の国は、かっこに入れて参考にしています。「—」はその月の輸入がなかったものです。LDPEにはLLDPEも入ります。PETとPVCはこの統計の集計(プラサーチ)に入っていないため、載せていません。

7月のPPは、量の多い5か国(ベトナム6,724.9トン・タイ6,355.8トン・韓国3,606.7トン・中国2,972.0トン・台湾315.5トン)で1kgあたり256.6〜284.1円でした。シンガポールは323.9円と高めです。

輸入全体の単価(1〜7月の合計で比べたもの、円/kg)
樹脂2025年1〜7月2026年1〜7月変化(当社計算)2026年1〜7月の量
PP188.1225.0+19.6%139,844t
PPブロック201.2236.5+17.5%165,520t
HDPE164.1224.1+36.6%143,495t
LDPE(LLDPEを含む)206.5262.1+26.9%8,871t
PS186.1238.8+28.3%23,711t

1〜7月の合計で見ると、5つの樹脂はどれも前の年より17.5〜36.6%高くなっています(当社計算)。上げ幅が最も大きいのはHDPEで、164.1円から224.1円へ上がりました。

国内のメーカーは4〜5月に値上げし、その後の値下げは出ていません

国内の樹脂メーカーの値上げ(2026年、各社の発表)
会社品目値上げ幅いつから
プライムポリマーPE(HDPE・LLDPE)・PP+5円/kg以上2026-04-01納入分から
プライムポリマーPE(HDPE・LLDPE)・PP+90円/kg以上2026-04-01納入分から
プライムポリマーPE(HDPE・LLDPE)・PP+30円/kg以上2026-05-01納入分から
プライムポリマーPE(HDPE・LLDPE)・PP+9円/kg以上2026-05-01納入分から
日本ポリエチレンPE全製品+90円/kg以上2026-04-01納入分から
日本ポリエチレンPE全製品+50円/kg以上2026-05-25納入分から
日本ポリエチレンPE全製品+9円/kg以上2026-07-01納入分から
日本ポリプロPP全製品+80円/kg超4月納入分から
東ソーPE樹脂全製品(LDPE・LLDPE・HDPE・EVA等)+90円/kg以上2026-04-01納入分から
東ソーPE樹脂全製品+45円/kg以上2026-05-21納入分から
住友化学低密度ポリエチレン+17円/kg2026-08-01納入分から
大洋塩ビ(東ソーグループ)塩化ビニル樹脂(PVC)+45円/kg以上2026-04-21納入分から
大洋塩ビ(東ソーグループ)塩化ビニル樹脂(PVC)+15円/kg以上2026-06-01納入分から
カネカ発泡性ポリスチレン(カネパール)+150円/kg以上2026-04-01出荷分納入分から
旭化成ポリエチレン+120円/kg以上不明納入分から

各社のニュースのページで、当社が2026年10月26日に確かめました。7〜10月に値下げを発表した会社は、確かめた範囲では見つかっていません。

基準のちがう参考値:中国の国内の値段

中国国家統計局の「流通段階の重要な生産資料の価格」では、PP(延伸用)は2026年1月 6441.9元/トンから2026年10月 10666.4元/トンに、LLDPE(フィルム用)は6903.8元/トンから9999.0元/トンになりました。中国国内の税込みの値段で、日本の輸入単価とは基準がちがうため、上の表とは比べられません。

国ごとの要点:くわしくはそれぞれの記事で読めます

同じ封鎖でも、原料の買い方・在庫・工場の止まり方は国ごとにちがいました。

国ごとの事情を短くまとめ、くわしい記事へ案内します。数字は各記事を書いた時点のものです。

中国

2026年1〜7月は、原油の輸入を13.2%へらしました。それでも4月のポリエチレンの輸出は、前の年の同じ月の5.8倍でした。PPを作る会社の在庫は、3月の山から8月までに55.4%へっています。

韓国

樹脂のもとを作る工場の稼働率は、2026年4月に75.5で、13か月でいちばん低くなりました。工場の数や大きさはほとんど変わっておらず、原料が足りずに使えなかった形です。

台湾

主な4つの樹脂の生産は、3月から6月に36.8%へり、輸出は52.0%へりました。それでも在庫は323,988トンと、13か月でいちばん多くなっています。

タイ

石油化学の出荷は19.2%へり、在庫はふえました。タイの役所は、その理由を「ホルムズ海峡の戦争で上流の工場が止まった」と書いています。

マレーシア

石油がとれる国で、ホルムズ海峡よりも東にあります。それでも2025年は、原油の輸入の69.2%がホルムズ海峡に関わる国からでした。いちばん大きい製油所は、3月に稼働率が50%まで下がりました。

シンガポール

油田がなく、製油所は輸入した原油だけで動いています。2026年3月に石油化学の会社が続けて生産を止め、6月の石油化学の生産は前の年の半分ほどになりました。

ベトナム

原油の約8割をクウェートから買っています。国でただ1つのポリエチレン工場は、5月中ごろから止まりました。それでも6月は、日本が輸入したPPの43.4%がベトナムからでした。

インドネシア

原油はナイジェリア・アンゴラ・サウジから多く買っています。樹脂の原料にあたる品目の輸入の単価は、2026年2月を底にして、5月までに44.0%上がりました。

サウジアラビア(売る側)

国の中の卸の値段は、石油を作る分野が3月に12.4%、化学品が4月に11.6%上がりました。プラスチック製品などは、4か月で2.6%しか上がっていません。上流ほど早く、大きく上がる順番です。

売る側と世界の在庫:在庫は2月末より5億バレル減りました

IEAによると、世界の石油在庫は2月末より5億900万バレル少なくなりました。湾岸の原油輸出は9月に戦争前の75%超まで戻っています。

原油を売る側の動きと、世界の在庫です。アジアの国の買い方は、この動きに大きく左右されています。

売る側と世界の在庫(2026年)
項目内容出典・時点
サウジの迂回パイプライン東西パイプライン(紅海のヤンブーへ)は日量700万バレルで全量稼働。ヤンブーからの原油の輸出は日量約500万バレル報道(2026年3月28日)
サウジの生産9月は日量799万バレル(OPECが集めた外部の推計)。2月の1,011万バレルより約212万バレル少ないOPEC月報(10月13日)を報道。差は当社計算
UAE2026年5月1日にOPEC・OPEC+を抜けた。6月の原油の輸出は日量約370万バレルで過去最高報道(4月28日・7月2日)
OPEC+の7か国8月の生産枠を日量18万8千バレル増やした。10月・11月の枠は9月と同じに据え置き報道(7月5日・9月6日・10月4日)
湾岸の原油輸出9月は日量1,390万バレルで、戦争前の75%超まで戻ったIEA 石油市場報告(10月14日)
世界の石油在庫2月末より5億900万バレル少ない。9月の1か月では1,000万バレル減。陸上の在庫は少なくとも2016年以来の低さIEA 石油市場報告(10月14日)
アジアの在庫新興国の原油在庫は9月に7,600万バレル減り、その78%が中国IEA 石油市場報告(10月14日)

世界の在庫が減り続けているため、原油の値段は9月にふたたび上がりました。在庫のくわしい話は、次の記事にあります。

記事の案内:原油・ナフサ・樹脂の記事をテーマごとに

値段・調達と在庫・樹脂・情勢の4つに分けて案内します。

当社の原油・ナフサ・樹脂の記事を、テーマごとに案内します。

値段の移り変わりと見方

原油の調達と在庫

樹脂と石油化学

情勢全体

数字の出どころと更新:毎月この資料を見ています

この記事の数字は、決まった資料から毎月取り直します。

この記事の数字は、次の資料から毎月取り直します。次回の更新は2026年11月中旬の予定です。

見ている数字と、出る時期
数字出どころ出る時期
原油の値段(ブレント・ドバイ)世界銀行 Pink Sheet毎月はじめ(次は11月3日ごろ)
アジアのナフサ・国産ナフサの想定三協化学「国産ナフサ価格更新」月に1回ほど
輸入ナフサ・原油の輸入財務省貿易統計(速報は翌月下旬)毎月
国産ナフサ基準価格(確定)化学工業日報など3か月ごと(7〜9月期は10月下旬の見込み)
日本の原油の輸入元・在庫経済産業省 石油統計速報・資源エネルギー庁 石油備蓄の現況毎月
樹脂の国別輸入単価財務省貿易統計(プラサーチの集計)毎月(10月26日時点は7月分まで)
世界の在庫IEA 石油市場報告、EIA 短期エネルギー見通し毎月中旬・上旬

よくある質問

アジアの国の原油の中東の割合は、横に並べて比べてよいですか。

比べないでください。国によって、中東に入れる国や、何に対する割合か(輸入か、国の中で使う量全体か)がちがいます。たとえばタイの役所の資料は使う量全体に対する割合なので、当社が輸入に対する割合に計算し直しました。国ごとの時点と数え方は、第2章の表に書いています。

在庫の日数はどの国が多いのですか。

日本は2026年8月末で204日分(石油備蓄法の数え方)です。タイは118日分以上、ベトナムは約33〜36日分、インドネシアは燃料で約21日分です。ただし数え方が国ごとにちがうので、順位はつけられません。中国は、国が在庫の量を出していません。

樹脂の値段は、なぜ日本の輸入単価で比べるのですか。

1つの統計(財務省の貿易統計)で、どの国の値段も同じ数え方で出ているからです。それぞれの国の中の値段は、出し方も税のふくめ方もちがうので、並べると誤解のもとになります。中国の国の中の値段は、基準のちがう参考の値として分けて載せています。

ナフサの値段の移り変わりをくわしく知りたいときは、どこを見ればよいですか。

当社の「ナフサ価格推移2026完全まとめ」で、3種類の値段の全記録と、2026年の出来事を月ごとに並べています。この記事は、国ごとの指標と記事の入口です。

この記事はいつ更新されますか。

毎月、世界銀行・財務省・経済産業省などの数字が出たあとに更新します。次は2026年11月中ごろの予定です。国産ナフサの7〜9月期の値が決まったら、そのときに第1章に入れます。

なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか。

当社はプラスチックパレットや再生樹脂などの物流資材を扱う商社で、扱う資材はどれも原油とナフサから作られます。原料の値段と供給は毎日の仕入れに直接響くため、当社自身が見ている数字を、同じ立場の会社や読者が確かめるときの手がかりとして公開しています。

言葉の意味6語
ブレント・ドバイ
原油の値段の目安です。ブレントは北海の原油、ドバイは中東の原油の目安で、アジアの国は中東の原油を多く買います。
MOPJ
日本向けのナフサの値段の目安で、アジアの代表的な指標です。単位はドル/トンです。
国産ナフサ基準価格
樹脂メーカーが値段を決めるときに使う、3か月ごとの指標です。輸入ナフサの3か月平均に2,000円/kLを足して計算します。
石油備蓄の日数
在庫が何日分の消費や輸入にあたるかを表す数です。国内の消費で割るか、純輸入量で割るかで変わります。
フォースマジュール
不可抗力(さけられない事情)で、約束した量を出せないことを知らせる宣言です。
輸入単価
輸入した金額を量で割った値段です。この記事では財務省貿易統計の金額と量から当社が計算しました。
出典・エビデンス一覧23件(公的機関・国際機関12・報道や企業11)
  • ※数値は2026年10月26日時点で当社が確かめたものです。国ごとに統計の時点・定義がちがいます
  • ※※を付けた数字は、各国の公的な統計を報道が伝えたもので、当社は元の統計を直接開けていません
  • ※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の判断を推奨するものではありません。

文:プラスチックパレット株式会社 編集部

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