パレットのノウハウ 10パレットを選ぶ前に

フォークの爪とパレットの寸法

爪が入らない・当たるを、寸法で防ぐ

フォークの爪がパレットに入らない、桁に当たる、奥が垂れる。原因は、差込口の高さ・幅と、爪の厚さ・間隔・長さの組み合わせです。爪の大きさの目安、1100×1100の差込口の高さ、爪の間隔と長さの合わせ方を、図と計算でまとめました。

公開・更新読む時間 約5分

1爪とパレットで合わせる寸法は、4つです

フォークの爪が「入らない」「桁に当たる」「奥が垂れる」のは、パレットの差込口と爪の大きさが合っていないためです。合わせる寸法は、高さ・幅と間隔・長さ・重心の4つです。

差込口の高さ88mm差込口の幅 260mm中央の桁190mm爪 幅122mm厚さ40mm爪の間隔(外側どうし)
正面から見たところです(岐阜プラスチック工業のJ-D4・1111Fの寸法、爪は2.5トンのフォークリフトの例)。爪の厚さは差込口の高さより低く、2本の爪はそれぞれ差込口の幅の中に収めます。爪が中央の桁や端の桁に当たらない間隔に合わせます。
高さ差込口の高さ > 爪の厚さ

爪の厚さより差込口が低いと、爪が入りません。爪を差込口の高さまで上げ、水平にして差し込みます。(3章)

幅と間隔爪が差込口の中に収まる間隔

間隔はパレットの幅の1/2〜3/4が目安です。そのうえで、桁に当たらない位置に合わせます。(4章)

長さ爪の長さ ≒ パレットの奥行き

短いと奥が支えられず、長いと先が出て奥の荷物に当たります。(5章)

重心荷物の重心は、爪の根元から何mmか

持ち上げられる重さは、荷物の重心の位置で変わります。1100×1100に均等に積むと、最大荷重の条件(荷重中心500mm)より重心が前に出ます。(5章)

2爪の大きさは、フォークリフトの大きさで変わります

爪の長さ・幅・厚さは、フォークリフトの大きさ(持ち上げられる重さ)で変わります。下の表の2台では、2.5トンの爪のほうが長く、幅が広く、厚くなっています。まず、自分のフォークリフトの爪を測ってください。

フォークリフト爪(長さ×幅×厚さ)最大荷重荷重中心
1.8トン920×100×35mm1,750kg500mm
2.5トン1,070×122×40mm2,500kg500mm
  • レンタル用フォークリフトの仕様表の例です。同じ大きさでも、型式や付けている爪で寸法は違います。
  • 1.5〜3トンのレンタル用フォークリフトの仕様表では、爪の長さは920mm・1,070mm・1,220mmがあり、もっと長い爪(1,520mm・1,970mm)を付けた車もあります。
  • 荷重中心は、爪の根元から荷物の重心までの距離です。最大荷重は、この距離(表の2台はどちらも500mm)に重心があるときの重さです。車体の銘板や仕様表に書いてあります。

3差込口の高さは、1100×1100で65〜95mmです

当社で扱う岐阜プラスチック工業の1100×1100の差込口の高さです。片面使用形は87〜95mm、両面使用形は65〜84mmで、両面使用形のほうが低めです。爪の厚さ40mmなら、上下合わせたすき間は25〜55mmです。

差込口の高さ型番・形爪40mmとのすき間商品ページ
95mmHB-D4・1111SC片面使用・四方差し55mm商品ページを開く
90.5mmJH-D2・1111F片面使用・二方差し50.5mm商品ページを開く
90mmJH-D4・1111片面使用・四方差し50mm商品ページを開く
90mmJ-D2・1111片面使用・二方差し50mm商品ページを開く
90mmHB-D4・1111LH片面使用・四方差し50mm商品ページを開く
90mmHB-D2・1111LH片面使用・二方差し50mm商品ページを開く
88〜90mmJL-D4・1111F/F②/G/L②片面使用・四方差し48〜50mm商品ページを開く
88mmJ-D4・1111F片面使用・四方差し48mm商品ページを開く
88mmJ-D4・1111F②片面使用・四方差し48mm商品ページを開く
88mmJ-D4・1111G片面使用・四方差し48mm商品ページを開く
88mmJH-D2・1111片面使用・二方差し48mm商品ページを開く
87mmJL-D4・1111E⑦片面使用・四方差し47mm商品ページを開く
87mmJL-D4・1111E⑧片面使用・四方差し47mm商品ページを開く
84mmHB-R2・1111SC両面使用・二方差し44mm商品ページを開く
80mmJL-R4・1111両面使用・四方差し40mm商品ページを開く
80mmJH-R4・1111両面使用・四方差し40mm商品ページを開く
80mmHB-R2・1111LH両面使用・二方差し40mm商品ページを開く
78mmJH-R2・1111両面使用・二方差し38mm商品ページを開く
75mmJ-R4・1111C両面使用・四方差し35mm商品ページを開く
75mmHB-R4・1111LH両面使用・四方差し35mm商品ページを開く
65mmJL-R4・1111E両面使用・四方差し25mm商品ページを開く
  • 差込口の高さは岐阜プラスチック工業の総合カタログ(2026年版)の寸法図の値、すき間は当社の計算です。JL-D4・1111F/F②/G/L②は同じページに図がまとめて載っているため、幅で示しました。
  • すき間が小さい型(差込口65〜80mm)は、爪を差込口の高さに合わせ、水平にして差し込みます。爪の先が上がっていると上の板を、下がっていると床や下の板をこすります。
  • 一般的なハンドリフトは、片面使用形で、差込口の高さ85mm以上・中央の桁200mm以下が条件です。ハンドリフトでも使うなら、あわせて確かめてください。
  • 日本プラパレットの型は、差込口の寸法を型番でお問い合わせください。メーカーに確かめてお答えします。

4爪の間隔は、差込口の位置に合わせます

フォークリフト運転の教本では、爪の間隔は車体の中心から左右均等に、パレットの幅の1/2〜3/4が目安です。ただし差込口の位置は型ごとに違うので、目安の範囲でも桁に当たることがあります。岐阜プラスチック工業の2つの型で計算しました。

J-D4・1111F(片面使用・四方差し):端の桁195mm・差込口の幅260mm・中央の桁190mm
幅122mmの爪が両方の差込口に収まる間隔(外側どうし)は約430〜710mmです。
パレットの幅の1/2(550mm)なら入ります。3/4(825mm)まで広げると端の桁に当たります。
JL-R4・1111E(両面使用・四方差し):端の桁125mm・差込口の幅260mm・中央の桁330mm
幅122mmの爪が両方の差込口に収まる間隔(外側どうし)は約570〜850mmです。
パレットの幅の1/2(550mm)では中央の桁に当たります。3/4(825mm)なら入ります。
  • 桁と差込口の幅は、岐阜プラスチック工業の総合カタログ(2026年版)の寸法図の値です。間隔は当社の計算で、差込口に収まる一番狭い間隔と一番広い間隔です。
  • 実際には、差込口の端から少し余裕をとって差し込みます。爪の間隔を変えたら、左右の爪の位置が車体の中心から同じ距離か確かめます。
  • 四方差しの型は、差す向き(長い辺・短い辺)で差込口の位置が違う型があります。向きを変えたら、間隔も確かめ直します。

5爪の長さは、パレットの奥行きに近いものを

爪は、パレットの端がバックレスト(爪の根元の立ち上がり)に当たるまで、根元まで差し込みます。そのとき、爪の長さとパレットの奥行きの差が、奥の支え方を決めます。

爪 920mm奥の約180mmに届かない爪 1,070mmほぼ奥まで支える爪 1,220mm先が約120mm出るパレットの奥行き 1,100mm
奥行き1,100mmのパレットに、3つの長さの爪を根元まで差し込んだところです(当社の計算)。1,070mmの爪はほぼ奥まで支えます。920mmの爪は奥の約180mmに届かず、軽い型のパレットでは奥がたわむおそれがあります。1,220mmの爪は先が約120mm出るので、奥の荷物や隣のパレットに当てないよう気をつけます。

荷物の重心は、最大荷重の条件より前に出ます

1100×1100に荷物を均等に積み、爪を根元まで差し込むと、荷物の重心は爪の根元から約550mmです(当社の計算)。
2章の表の2台は、最大荷重が荷重中心500mmのときの重さです。重心が前に出るほど、持ち上げられる重さは下がります。重い荷物を運ぶときは、車体の許容荷重表で確かめてください。
  • 根元まで差し込まずに持ち上げると、重心がさらに前に出ます。パレットに手前を残したまま持ち上げないでください。

6よくある失敗

  1. 爪を斜めに差して、桁を割った爪は左右均等・平行・水平にして、差込口の高さまで上げてから差し込みます。差込口以外のところに爪を当てないようにします。
  2. 爪の間隔を広げすぎて、端の桁に当たったパレットの幅の3/4は目安の上限です。差込口の幅が狭い型では、目安の範囲でも端の桁に当たります。
  3. 爪の間隔が狭すぎて、中央の桁に当たった中央の桁が太い型では、幅の1/2では足りないことがあります。差込口の位置を見て合わせます。
  4. 長い爪で、奥のパレットを突いた1,220mmの爪は1,100mmのパレットから先が出ます。奥に荷物や別のパレットがあるときは、差し込む深さに気をつけます。
  5. 短い爪で持ち上げて、奥が垂れた920mmの爪は奥まで届きません。軽い型のパレットは、爪の先より奥がたわみ、荷割れのおそれがあります。
  6. 根元まで差し込まずに持ち上げた重心が前に出て、持ち上げられる重さが下がります。パレットの端がバックレストに当たるまで差し込みます。

参考:フォークリフトのレンタル会社の仕様表(爪の寸法・荷重中心)、フォークリフト運転技能講習の教材と運転手順の解説(爪の間隔・差し込み方)、岐阜プラスチック工業 物流産業資材 総合カタログ(2026年版)の寸法図。

7よくある質問

1100×1100のパレットには、爪の長さは何mmがよいですか?

パレットの奥行き1,100mmに近い、1,070mm前後の爪なら、奥まで支えられて先も出ません。1,220mmの爪は先が約120mm出るので、奥の荷物やパレットに当てないよう、差し込む深さに気をつけます。920mmの爪は奥の約180mmに届かないので、軽い型のパレットでは奥がたわむおそれがあります。

爪の間隔は、どのくらいにすればよいですか?

フォークリフト運転の教本では、車体の中心から左右均等に、パレットの幅の1/2〜3/4が目安です。そのうえで、2本の爪がそれぞれ差込口の中に収まり、端の桁や中央の桁に当たらない位置に合わせます。差込口の位置は型ごとに違うので、目安の範囲でも当たることがあります。

差込口の高さは、何mmくらいですか?

当社で扱う岐阜プラスチック工業の1100×1100では、65〜95mmです。片面使用形は87〜95mm、両面使用形は65〜84mmで、両面使用形のほうが低めです。爪の厚さが40mmなら、上下合わせたすき間は25〜55mmになります(当社の計算)。

延長爪を付けて使ってもよいですか?

延長すると荷物の重心が前に出るので、持ち上げられる重さは下がります。フォークに合わせて作られた延長爪を使い、荷物を先だけに載せず、車体の許容荷重を確かめてください。

お使いのフォークリフトの爪に合う型をご提案します

パレットの大きさ・フォークリフトの大きさ・爪の長さ×幅×厚さ・爪の間隔・載せる荷物をお知らせください。

この記事をつくった人

プラスチックパレット株式会社 編集部。千葉県我孫子市の、プラスチックパレット専門の卸売会社です。メーカーのカタログと、毎日いただくご相談をもとに書いています。

更新日:2026年10月28日 / 内容に誤りを見つけたら、お問い合わせからお知らせください。

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