パレットのノウハウ 11パレットを選ぶ前に
パレットの寿命と替えどき
何年もつ?いつ替える?
プラスチックパレットは、10年・20年使われている例がある一方で、使い方しだいで早く傷みます。替えどきは年数ではなく状態で決めます。すぐ替える合図と様子を見る合図、寿命を縮める使い方、点検する5か所、替えたあとの古いパレットの買取をまとめました。
1寿命は、年数より使い方で決まります
プラスチックパレットの寿命に、決まった年数はありません。パレットメーカーの資料では、10年・20年使われている例があります。ただし同じ型でも、載せる重さ・扱い方・置く場所で、もつ年数は大きく変わります。
寿命の目安(メーカーの比較資料の一例)
- 木製とプラスチックの比較資料にある、通常の使い方での目安です。輸出用の軽い型(ワンウェイ)は、もともと繰り返し使う前提ではありません。
- 年数で決めず、2章の合図が出たら替えます。プラスチックパレットは補修ができないので、割れたら替えるしかありません。
2替えどきの合図は、3段階で見ます
パレットの状態を、すぐ替えるもの・様子を見るもの・まだ使えるものに分けます。迷ったら、荷物を載せずに外して、ほかのパレットと見比べてください。
すぐ替える
- ひび割れ:上の板・桁・差込口のまわりのひび。荷物を載せると広がります
- 割れ・欠け:桁の角や差込口の縁が欠けている
- 反り・たわみ:平らな床に置くとがたつく、真ん中が沈んでいる
- 熱で曲がった:高温の場所や火の近くで変形した
様子を見る
- 白化:PP製で爪が当たったところが白い。強さには影響しないとされますが、同じところに当たり続けると割れにつながります
- 色あせ・表面の粉っぽさ:長く日に当たったしるし。衝撃に弱くなっていることがあります
- 滑り止めのすり減り・はがれ:荷物が滑りやすくなります
まだ使える
- 汚れ:水で洗えます
- 印字のかすれ:強さには関係しません
- 小さなすり傷:ひびや欠けでなければ、使えます
- ひび割れや著しい変形があるパレットは使わないことが、パレットメーカーの使用上の注意に書かれています。
3寿命を縮める、7つの使い方
パレットが早く傷むときは、使い方に理由があることがあります。思い当たるものがあれば、替えるのと一緒に使い方も見直すと、次のパレットが長くもちます。
- 1爪で突く・引きずる・投げる:桁や差込口の縁が欠け、白化や割れの原因になります。爪は差込口の高さに合わせ、水平にして差し込みます。フォークの爪とパレットの寸法
- 2動荷重・静荷重を超えて載せる:1回で割れなくても、たわみが残り、反りにつながります。パレットの耐荷重の見方
- 3平置き専用の型をラックで使う:端だけで支えられ、真ん中がたわみ続けます。ラック・自動倉庫に入れる前の確認
- 4屋外で日に当て続ける:長い時間の直射日光で、樹脂が弱くなります。屋外に置くなら、覆いをかけるか日陰に置きます。
- 5熱いところで重い荷物を載せる:荷重がかかったまま高い温度になると、曲がりやすくなります。ストーブや溶接の火花にも気をつけます。
- 6冷凍倉庫でPP製を使う:低い温度では衝撃に弱くなり、割れやすくなります。冷凍倉庫はPE製を選びます。冷凍・冷蔵倉庫のパレット
- 7自分で穴をあける・削る:強さが下がります。加工が必要なときは、注文の前にご相談ください。
- 油や薬品が付いたままにすると、衝撃に弱くなることがあります。付いたら早めに洗い流します。
4点検は、5か所を見ます
荷物を載せる前に、空のパレットの5か所を見ます。毎回でなくても、月に1回、パレットを積み替えるときなどに決めて見ると、割れたパレットが現場に混ざりにくくなります。

- 1上の板:ひび・欠けがないか
- 2桁:ひび・つぶれがないか
- 3差込口の縁:欠け・白化が広がっていないか
- 4滑り止め:すり減り・はがれがないか
- 5床とのすき間:平らな床に置いて、浮き・がたつき(反り)がないか
見のがすと、傷みはこう進みます



- 3枚ともイメージ図です。プラスチックパレットは補修できないので、1枚目の段階で分けて替えるのが安全です。
- すぐ替えるものが見つかったパレットは、印を付けて分けておきます。荷物を載せたまま見つかったら、そのまま運ばず、荷物を移してから外します。
- 同じ型をまとめて替えると、段積みやラックで高さ・強さがそろいます。違う型が混ざると、積んだときに傾くことがあります。
5替えたあとの古いパレットは、買い取ります
割れたパレットも、砕いて原料に戻せます。捨てる前に、買い取りに出せるか確かめてください。当社の条件はこうです。
割れ・欠け・汚れ・色あせがあっても、お引き受けしています。写真(全体・表・裏の3枚)と、置き場所・枚数・大きさをお送りいただければ、2〜3営業日でお答えします。
- お引き取りできないのは、鉄心入りのもの、油が樹脂に染み込んだもの、レンタル会社のパレットの3つです。
- 100枚に満たないときは、状況に応じてご相談となります。売買掲示板に出す方法もあります。
- 引き取りは法人様に限ります。
6よくある失敗
- 割れたパレットを、そのまま使い続けたひびは荷物の重さで広がります。運んでいる途中で割れると、荷崩れにつながります。見つけたら分けて、替えます。
- 割れたところをテープや接着剤で直したPP・PEは接着剤では十分に付きません。補修したパレットは強さが分からないので、使わずに替えます。
- 白化・色あせだけで、まとめて捨てたPP製の白化は、強さには影響しないとされています。屋外で日に当たった色あせ・粉っぽさは、衝撃に弱くなっているしるしです。どちらも、ひびや欠けが出ていないかを見て、出たものから替えます。屋外に置くなら、覆いをかけるか日陰に置きます。
- 違う型を混ぜて段積みした高さや強さが違う型を混ぜると、積んだときに傾きます。替えるときは同じ型でそろえます。
- 古いパレットを、産業廃棄物で処分した割れたパレットも原料に戻せます。100枚以上あれば買い取れることがあります。捨てる前にご相談ください。
参考:パレットメーカーのよくある質問・使用上の注意・木製とプラスチックの比較資料(寿命の目安、白化、補修、直射日光・高温・薬品)。買取の条件は当社のものです。
7よくある質問
プラスチックパレットは何年使えますか?
使い方で大きく変わるので、年数は決まっていません。パレットメーカーの資料では、10年・20年使われている例があり、木製の3〜5年に対してプラスチックは10〜20年という比較の例もあります。年数ではなく、ひび割れ・反り・欠けといった状態で替えどきを決めてください。
白くなった(白化した)パレットは、まだ使えますか?
PP製のパレットは、フォークの爪が当たったところが白くなることがあります。白くなっただけなら、強さには影響しないとされています。ただし、同じところに何度も当たると割れにつながるので、ひびが入っていないかをあわせて見てください。
割れたところを補修して使えますか?
プラスチックパレットは補修できません。PPやPEは接着剤では十分に付かず、穴あけや切削などの後からの加工も強さを下げます。ひび割れや割れが見つかったら、そのパレットは使うのをやめて替えてください。
割れたパレットも、買い取ってもらえますか?
当社では、割れ・欠け・汚れ・色あせがあっても、原料に戻せるのでお引き受けしています。有償で買い取れるのは100枚から(指定の場所へお持ち込みなら50枚から)です。鉄心入り、油が染み込んだもの、レンタル会社のパレットはお引き取りできません。
入れ替えのパレット選びと、古いパレットの引き取りをまとめてご相談ください
今のパレットの型番・大きさ、替えたい枚数、使い方、古いパレットの枚数をお知らせください。