暮らしと制度 / 情報セキュリティ
SpeeCAN RAIDENの不正アクセス、自治体の安全メール約313万件
市区町村の防災メールや安全・安心メールは、自治体が民間の一斉配信サービスを使って送っていることがあります。そのシステムの1つ、アルカディアの「SpeeCAN RAIDEN」が不正アクセスを受けました。何が漏れた可能性があり、届いたメールをどう見分けるかを、運営会社と自治体の発表をもとにまとめました。
結論
アルカディアは、一斉配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」への不正アクセスで、連絡先の名前、メールアドレス約313万6,000件、電話番号約10万5,000件などが漏洩した可能性があると公表しました。10月13日1時17分から7時16分には、このシステムからフィッシング詐欺のメール142万3,428通が送られました。
メールアドレス
313.6万件
漏洩の可能性(推定の最大件数)
送られた詐欺メール
142.3万通
10月13日1時17分〜7時16分
電話番号
10.5万件
FAX番号は約1万5,000件
この記事の要点(5項目)
- アルカディアが運営する一斉配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」で、10月11日16時30分に不正アクセスが疑われる動きが見つかりました。自治体の防災メールや安全・安心メールなどに使われています。
- 漏洩した可能性があるのは、連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX番号、担当者、契約情報、履歴として保存されたメールの本文です。メールアドレスは推定で最大約313万6,000件です。
- 10月13日1時17分から7時16分にかけて、不正なプログラムによってシステムからフィッシング詐欺のメール142万3,428通が送られました。少なくとも86万9,575通は、同社が持つアドレス宛てではありませんでした。
- 同じ会社の消防向けサービス「NET119」「119RAIDEN」でも、名前や住所、メールアドレスなどが漏洩した可能性があると10月14日に公表されています。クレジットカードなどの決済情報は扱っていません。
- 登録者は、防災メールに見えても、本文のURLを開いて個人情報やパスワードを入れないことが大切です。問い合わせはアルカディアの個人情報相談窓口050-5830-0750(平日9時〜17時)です。
SpeeCAN RAIDENで何が漏れた可能性があるのか
この章の結論
メールアドレスなどが漏洩した可能性があり、システムからはフィッシング詐欺のメールも送られました。カード情報は扱っていません。
SpeeCAN RAIDENは、自治体などがメールやLINE、FAXなどで一斉に情報を送るためのサービスです。
メールアドレスは推定で最大約313万6,000件
| サービス | 漏洩の可能性がある情報 | 最大件数(推定) |
|---|---|---|
| SpeeCAN RAIDEN(ライデン・スクールを含む) | 連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX番号、担当者、契約情報、履歴として保存されている本文 | メールアドレス約3,136,000件、電話番号約105,000件、FAX番号約15,000件 |
| NET119(消防への通報の登録) | 名前、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレス、FAX番号、ほかのサービスの登録時に入力した情報 | 9,020件のメールアドレスに結びつく情報 |
| 119RAIDEN | 連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX番号、担当者、契約情報 | メールアドレス約97,000件、電話番号約17,000件、FAX番号約400件 |
出典:株式会社アルカディア「弊社サービスへの不正アクセスに伴う一連の対応について」(2026年10月13日〜22日、第1報〜第20報)。件数は同社の推定値で、調査は続いています。
アルカディアによると、10月11日16時30分に不正アクセスが疑われる不審な動きを見つけ、10月12日3時ごろに侵入経路を塞ぐ応急措置をとりました。漏洩した可能性があるのは、配信先の連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX番号、担当者、契約情報、履歴として保存されているメールの本文です。
クレジットカードなどの決済情報は扱っていないため、対象ではないとしています。消防への通報に使う「NET119」の情報について、要配慮個人情報は漏洩していないことを確かめたとしています。
システムから詐欺メール142万3,428通
10月21日の第17報によると、10月13日1時17分から7時16分にかけて、不正なプログラムによってシステムから外部に不正なメールが送られました。中身はフィッシング詐欺で、送られたのは142万3,428通です。このうち少なくとも86万9,575通は、同社が持つメールアドレス宛てではなかったとしています。外部の機関によるダークウェブの調査の結果は、後日知らせるとしています。
自分は対象か
この章の結論
自分の登録しているメールが対象かは、住んでいる自治体のお知らせで確かめます。
対象は、SpeeCAN RAIDENを使う自治体などの配信サービスに登録している人です。
住んでいる自治体のお知らせで確かめる
SpeeCAN RAIDENを使っている自治体は、それぞれのサイトで、どのメールが対象かを知らせています。2つの例を挙げます。
| 自治体 | 利用していたメール | 漏洩の可能性がある情報 |
|---|---|---|
| 東京都中央区 | ちゅうおう安全・安心メール(7,315件)、職員参集メール(2,690件) | 安全・安心メールはメールアドレス |
| 福岡県北九州市 | 災害情報自動配信サービス、もらって安心災害情報配信サービス | 氏名、メールアドレス、電話番号、FAX番号(サービスにより異なる) |
出典:中央区「「ちゅうおう安全・安心メール」等の配信システムにおける不正アクセスに関するお知らせ」(2026年10月14日)、北九州市「不正アクセスにより個人情報が漏えいした可能性のある事案について」(2026年10月14日更新)。
中央区は、区が使うシステムでの被害は確認されていないとしています。北九州市は、心当たりのない送り元からのメール、電話、FAXに注意するよう呼びかけています。自分の登録しているメールが対象かどうかは、住んでいる自治体のサイトのお知らせで確かめます(当社の見方)。
届いたメールをどう見分けるか
この章の結論
防災メールに見えても、URLを開いて個人情報やパスワードを入れないことが大切です。
防災メールと同じ送り元から届いたように見えても、詐欺のことがあります。
URLを開いて個人情報を入れない
アルカディアは10月14日の第3報で、配信を管理する自治体などに、登録者への注意を呼びかけるよう求めました。その文面は、不審な連絡に氏名、住所、パスワード、口座情報などを入れないこと、身に覚えのない送り元や不審なメッセージのURL・添付ファイルを開かないこと、です。
防災メールや安全メールが、ログインやカード番号、口座の入力を求めることは考えにくいため、求められたら開かずに削除し、自治体のサイトで確かめます(当社の見方)。電話番号も漏洩した可能性があるため、電話での連絡にも気をつけます。
自治体のメールに登録している人が今できる3つのこと
アルカディアと自治体の発表をもとにまとめました。
メールのURLを開いて個人情報を入れない
アルカディアが示した注意の文面どおり、氏名、住所、パスワード、口座情報などを入れず、身に覚えのないURLや添付ファイルは開きません。
住んでいる自治体のお知らせを確かめる
自分が登録しているメールがSpeeCAN RAIDENを使っているか、何が対象かは、自治体のサイトで確かめます(当社の見方)。
分からないことは窓口に聞く
アルカディアの個人情報相談窓口は050-5830-0750(平日9時〜17時)、メールはinfo@arcadia.co.jpです。電話がつながりにくい場合はメールで、と案内しています。
よくある質問
- SpeeCAN RAIDENの情報漏洩で何が漏れたのですか
- 漏洩した可能性があるのは、連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX番号、担当者、契約情報、履歴として保存されている本文です。メールアドレスは推定で最大約313万6,000件です。
- 防災メールから変なメールが来たのはなぜですか
- 10月13日1時17分から7時16分にかけて、不正なプログラムによってシステムからフィッシング詐欺のメール142万3,428通が送られたと、アルカディアが公表しています。
- 自分が対象かどうかはどう分かりますか
- 住んでいる自治体のサイトのお知らせで、登録しているメールがSpeeCAN RAIDENを使っているかを確かめます。
- クレジットカードは大丈夫ですか
- SpeeCAN RAIDENではクレジットカードなどの決済情報を扱っていないため、漏洩の対象ではないとしています。
- 問い合わせ先はどこですか
- アルカディアの個人情報相談窓口050-5830-0750(平日9時〜17時)と、メールのinfo@arcadia.co.jpです。
- なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか
- 当社は物流資材を扱う会社で、取引先や中小企業に関わる情報漏えいの公表を日々見ています。身近な防災メールに関わる件のため、発表をもとに整理しました。
出典・エビデンス一覧4件(会社と自治体の公表4)
会社と自治体の公表
- 株式会社アルカディア「弊社サービスへの不正アクセスに伴う一連の対応について」(2026年10月13日〜22日、第1報〜第20報)
- 株式会社アルカディア「SpeeCAN RAIDEN への不正アクセスによる個人情報漏洩の可能性について」(2026年10月13日)
- 中央区「「ちゅうおう安全・安心メール」等の配信システムにおける不正アクセスに関するお知らせ」(2026年10月14日)
- 北九州市「不正アクセスにより個人情報が漏えいした可能性のある事案について」(2026年10月14日更新)
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- ※内容は2026年10月23日時点の公表にもとづきます。件数はアルカディアの推定値で、調査は続いています。
- ※自治体の例は、公式のお知らせを確かめられた2つに絞りました。ほかにも利用している自治体があります。
- ※「当社の見方」と書いた部分は、公表資料をもとにした当社の整理です。
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