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情報漏洩のお知らせメールが来たら何をするか、漏れた項目ごとの対応表とIPA・警察庁が勧める確認

漏えいのお知らせが届いても、慌ててメールのリンクを開く必要はありません。会社が本人に知らせる決まり、お知らせに書かれる事項の読み方、メールアドレス・パスワード・カード番号・電話番号など漏れた項目ごとにやること、相談先を、個人情報保護法の条文とIPA・警察庁・フィッシング対策協議会の資料で確かめて並べました。

初版公開: / 最終更新: / プラスチックパレット株式会社

ANSWER

まず、お知らせが本物かを、メールのリンクではなく自分で開いた公式サイトのお知らせで確かめます。次に「漏えいした項目」を見て対応します。パスワードならそのサービスと使い回し先を変更し、カード情報なら利用明細を確かめてカード会社に相談し、メールアドレスや電話番号なら流出元の会社をかたる偽のメールや電話に注意します。

会社が本人に知らせる事項

5つ

概要、漏えいした項目、原因、二次被害のおそれ、その他参考となる事項(個人情報保護法施行規則10条)

本人への通知が必要になる事態

4種

要配慮個人情報、財産的被害のおそれ、不正の目的のおそれ、1,000人超(同7条)

このページで紹介する相談先

4か所

警察相談専用電話#9110、消費者ホットライン188、IPA安心相談窓口、個人情報保護法相談ダイヤル

この記事の要点

  • 個人情報保護法は、一定の漏えいが起きたとき、会社に本人への通知を義務づけています。対象は、要配慮個人情報、財産的被害のおそれがある情報、不正の目的によるおそれ、本人の数が1,000人を超える場合の4種類です(施行規則7条)。
  • 通知には、概要、漏えいした(おそれがある)個人データの項目、原因、二次被害やそのおそれの有無と内容、その他参考となる事項の5つを書くことになっています(施行規則10条)。
  • 警察庁は2026年10月の「サイバー警察局便り」で、漏えいのあとは「情報流出元の企業をかたる偽メールの可能性があります」と注意しています。お知らせのメールが届いても本文のリンクは使わず、自分で開いた公式サイトで確かめるのが基本です。
  • やることは漏れた項目で変わります。パスワードならそのサービスと使い回し先の変更と多要素認証、カード情報なら利用明細の確認とカード会社への相談、メールアドレスや電話番号なら偽のメール・電話への注意です(IPA・警察庁・フィッシング対策協議会)。
  • 不審な電話や被害が疑われるときは、警察相談専用電話#9110、消費者ホットライン188、IPAの情報セキュリティ安心相談窓口に相談できます。会社の個人情報の扱いについての苦情は、個人情報保護委員会の相談ダイヤルが受け付けています(2026年10月14日時点)。

動画でも解説しています

▶ 情報漏洩のお知らせメール、届いたら何をする?漏れた項目ごとの対応と相談先(YouTube・2分55秒)

▶ ショート版(YouTubeショート・33秒)

この記事の要点を、当社が運営する「くらしのセキュリティ便」で動画にまとめました。ほかの動画は動画の一覧から見られます。

お知らせは本物か、会社が本人に知らせる決まり

漏えいのお知らせは、個人情報保護法にもとづいて届くことがあります。一方で、お知らせを装った偽のメールもありえます。まず、決まりと確かめ方を整理します。

会社はなぜ知らせてくるのか、通知に書かれる5つの事項

個人情報保護法26条は、一定の漏えいが起きたとき、会社に個人情報保護委員会への報告と、本人への通知を義務づけています。対象になるのは、施行規則7条が定める4つの場合です。要配慮個人情報が含まれるとき、不正に使われると財産的被害が生じるおそれがあるとき、不正の目的による行為のおそれがあるとき、本人の数が1,000人を超えるときです。「発生したおそれがある」場合も含まれます。

本人への通知は、施行規則10条で「当該事態の状況に応じて速やかに」行い、「当該本人の権利利益を保護するために必要な範囲において」次の5つを知らせることになっています。

お知らせに書かれる事項 読むときに見るところ
概要 いつ、どのサービスで、何が起きたのか。自分が使っているサービスか
漏えいした(おそれがある)個人データの項目 メールアドレス、パスワード、カード番号、電話番号、住所など、どの項目が含まれるか。次の章の対応表はここで使います
原因 不正アクセス、誤送信、委託先での事故など
二次被害又はそのおそれの有無及びその内容 不正利用や偽メールなど、会社が想定している被害と、気をつける点
その他参考となる事項 問い合わせ窓口、会社が案内している対応(パスワードの再設定など)

出典:個人情報の保護に関する法律施行規則 第8条第1項・第10条(e-Gov法令検索で2026年10月14日に確認)。右の列は当社の整理です。

本人への通知が難しい場合は、通知の代わりに、本人の権利利益を守るための措置をとればよいとされています(法26条2項ただし書)。このため、メールが届かなくても、会社の公式サイトで公表されていることがあります。自分が対象かどうかの確かめ方は関連記事で整理しています。

お知らせを装う偽のメールがありうる

警察庁は2026年10月の「サイバー警察局便り」Vol.19で、個人の利用者に向けて「メール内のリンクを安易にクリックしない!」と呼びかけ、「情報流出元の企業をかたる偽メールの可能性があります」と注意しています。漏えいが報じられると、その会社の名前を使った偽のメールが届くことがある、という注意です。

フィッシング対策協議会も、2026年6月26日の緊急情報で、利用中のサービスで漏えいが発表されている場合はパスワードを速やかに変更し、メール内のリンクは使わず、アプリやブックマークからアクセスするよう求めています。警察庁のフィッシング対策のページは、金融機関が「ID、パスワード等をメールやSMSで問い合わせることはありません。」としています。

お知らせが本物かどうかは、メールの本文ではなく、自分でブックマークや検索から開いた公式サイトの「お知らせ」「プレスリリース」と見比べて確かめます。本物のお知らせにも、パスワードの再設定などの案内のリンクが入っていることがありますが、その場合も公式サイトや公式アプリから同じ手続きにたどり着けるかを確かめてから進めると安全です(当社の見方)。

この章の結論

会社は一定の漏えいで本人への通知を義務づけられており、通知には概要・項目・原因・二次被害・参考事項の5つが書かれます。お知らせを装う偽のメールもありうるため、本文のリンクではなく自分で開いた公式サイトで確かめます。

漏れた項目ごとにやることの対応表

お知らせに書かれた「漏えいした項目」によって、やることが変わります。IPA・警察庁・フィッシング対策協議会の資料をもとに、項目ごとに並べました。

対応表:メールアドレス・パスワード・カード・電話番号

お知らせの「項目」の欄を見て、当てはまる行を確かめてください。複数の項目が漏れている場合は、当てはまる行をすべて行います。

漏れた項目 まずやること 根拠
メールアドレス 流出元の会社をかたる偽のメールに注意し、本文のリンクは開かない。迷惑メールが続くなら新しいアドレスへの移行も考える 警察庁、フィッシング対策協議会
パスワード(暗号化・ハッシュ化されたものを含む) そのサービスのパスワードを変更し、同じパスワードを使っているほかのサービスも変更する。多要素認証を設定する IPA、警察庁、フィッシング対策協議会
クレジットカード番号・有効期限など 利用明細に覚えのない請求がないかを確かめ、カード会社に相談する IPA、警察庁
電話番号・住所 会社や公的機関を名乗る不審な電話・郵便に注意する。「個人情報を削除する」という電話にお金を払わない 神奈川県、当社の見方
ID・氏名・生年月日など ほかの項目と組み合わせて、本人らしく見せる偽のメールや電話に使われうる。上の注意をあわせて守る 当社の見方

出典:警察庁「フィッシング対策」、警察庁「サイバー警察局便り」2026 Vol.19、IPA「インターネットサービスへの不正ログインによる被害が増加中」(2025年8月28日)、フィッシング対策協議会 緊急情報(2026年6月26日)、かながわ消費生活注意・警戒情報第43号(2015年5月12日)。「当社の見方」の行は当社の整理です。

フィッシング対策協議会は、漏えいした情報は消せないため、新しいメールアドレスへの移行も検討するよう書いています。神奈川県の消費生活の注意情報は、公的機関を名乗り、個人情報の削除をうたって費用を求める電話の手口を紹介し、「消費生活センター等公的機関では、個人情報の削除のために、相談を受けていない方へ電話をすることは一切ありません。」としています。

パスワードが含まれていたときの手順

IPAは2025年8月28日の注意喚起で、不正ログインの主な原因として、推測されやすいパスワード、他のサービスで流出したパスワードの使い回し、フィッシングの3つを挙げています。ログインできる場合は、速やかにパスワードを変更し、登録されているメールアドレスや電話番号に自分のものでない情報がないかを確かめ、多要素認証を設定するよう案内しています。

お知らせに「パスワードは暗号化(ハッシュ化)されていた」と書かれていても、会社がパスワードの再設定を案内している場合は、その案内に沿って変更します。同じパスワードをほかのサービスでも使っている場合は、そちらも変更します。警察庁も、偽のサイトに情報を入力してしまった場合は、利用しているサービスのパスワードを速やかに変更するよう求めています。

カード情報が含まれていたときの手順

IPAは、偽のサイトにクレジットカード情報を入力してしまった場合は、カード会社に速やかに相談するよう案内しています。警察庁も、カードの不正利用の被害は、クレジットカード会社に相談するよう求めています。

漏えいのお知らせでカード情報が含まれていたときも、まず利用明細に覚えのない請求がないかを確かめ、カードの再発行が必要かどうかをカード会社に相談します(当社の見方)。カード会社への連絡先は、メールの本文ではなく、カードの裏面やカード会社の公式サイトで確かめます。

この章の結論

やることは漏れた項目で決まります。メールアドレスなら偽のメールへの注意、パスワードならそのサービスと使い回し先の変更と多要素認証、カード情報なら明細の確認とカード会社への相談、電話番号や住所なら不審な電話への注意です。

困ったときの相談先

不審な電話やメールが続く、お金を求められた、会社の対応に納得できない、といったときの相談先を、内容ごとに整理します。

内容ごとの相談先

相談先は内容によって分かれます。受付時間は2026年10月14日時点で各機関の公式ページに載っているものです。

相談先 こんなとき 受付
警察相談専用電話 #9110 不審な電話やメールが続く、被害に遭ったかもしれない(緊急は110番) 平日の日中。土日祝・夜間は当直または音声案内
消費者ホットライン 188 お詫びや補償を名目にした勧誘・請求など、契約やお金のトラブル 身近な消費生活センターなどを案内
IPA 情報セキュリティ安心相談窓口 パスワードやアカウント、ウイルスなど情報セキュリティの相談 03-5978-7509、10時〜17時(土日祝・年末年始を除く)
個人情報保護法相談ダイヤル 会社の個人情報の扱いについての苦情や、個人情報保護法についての質問 03-6457-9849、9時30分〜17時30分(土日祝・年末年始を除く)

出典:政府広報オンライン(#9110、188)、IPA「情報セキュリティ安心相談窓口」、個人情報保護委員会「個人情報保護法相談ダイヤル」。#9110はダイヤル回線と一部のIP電話では使えません。

個人情報保護法相談ダイヤルは、会社の個人情報の扱いについての苦情や制度についての質問を受け付けており、電話のみの受付です。違法かどうかの判断を求める相談には応じていないと案内しています。

お詫びの金券やポイントが出るかどうかは会社によって異なります。過去の例は関連記事で整理しています。

この章の結論

不審な電話や被害は#9110、お金や契約のトラブルは188、パスワードやアカウントの相談はIPAの安心相談窓口、会社の個人情報の扱いへの苦情は個人情報保護法相談ダイヤルが受け付けています。

お知らせが届いたら、今日やる3つのこと

ここまでの内容を、届いたその日にやる順番に並べました。

公式サイトのお知らせで、本物かどうかを確かめる

メール本文のリンクは使わず、ブックマークや検索から会社の公式サイトを開き、「お知らせ」「プレスリリース」に同じ内容が出ているかを確かめます。警察庁は、漏えいのあとは流出元の企業をかたる偽メールの可能性があると注意しています。

「漏えいした項目」を見て、対応表の行を行う

お知らせの項目の欄を見て、パスワードなら変更と多要素認証、カード情報なら利用明細の確認とカード会社への相談、メールアドレスや電話番号なら偽のメール・電話への注意を行います。同じパスワードをほかのサービスで使っていれば、そちらも変更します。

お知らせのメールを消さずに残しておく

あとで問い合わせたり、補償の案内を確かめたりするときに、いつ・どの会社から・どの項目について知らせがあったかが分かるよう、お知らせのメールは保存しておきます(当社の見方)。不審な電話や請求があれば、#9110や188に相談します。

よくある質問

漏えいのお知らせメールは本物ですか
本物の場合も、お知らせを装った偽のメールの場合もありえます。警察庁は、漏えいのあとは情報流出元の企業をかたる偽メールの可能性があると注意しています。メール本文のリンクは使わず、自分で開いた会社の公式サイトのお知らせと見比べて確かめてください。
会社は本人に知らせてくれるのですか
すべての漏えいが対象ではありません。個人情報保護法は、要配慮個人情報、財産的被害のおそれ、不正の目的のおそれ、本人の数が1,000人を超える場合の4つについて、会社に本人への通知を義務づけています(施行規則7条)。通知が難しい場合は、公表などの代わりの措置でもよいとされています。
お知らせには何が書かれていますか
施行規則10条により、概要、漏えいした(おそれがある)個人データの項目、原因、二次被害やそのおそれの有無と内容、その他参考となる事項の5つが書かれることになっています。やることを決めるには、漏えいした項目の欄を見ます。
パスワードは暗号化されていたと書かれていても変えるべきですか
会社がパスワードの再設定を案内している場合は、その案内に沿って変更します。同じパスワードをほかのサービスでも使っている場合は、そちらも変更し、多要素認証を設定します(IPA・警察庁)。
クレジットカード情報が漏れたらカードを止めるべきですか
まず利用明細に覚えのない請求がないかを確かめ、再発行が必要かどうかをカード会社に相談します。カード会社の連絡先は、メールの本文ではなく、カードの裏面やカード会社の公式サイトで確かめてください。
不審な電話がかかってきたらどこに相談すればよいですか
緊急でない警察への相談は#9110、お金や契約のトラブルは消費者ホットライン188が受け付けています。公的機関が、相談を受けていない人に個人情報の削除のために電話をすることはないと、神奈川県の消費生活の注意情報は案内しています。
なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか
当社は物流資材を扱う会社ですが、2026年10月から、身近なサービスで起きた情報漏えいについて、公表資料で確かめられることを整理する記事を公開しています。この記事は、お知らせが届いたときに見返せるよう、法令と公的機関の資料をもとにまとめました。
出典・エビデンス一覧13件(すべて公式・公的機関)

公式・公的機関

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  • ※法令・公的機関の資料は2026年10月14日に当社が原本を確認しました。相談先の受付時間は同日時点のものです。
  • ※個人情報保護法施行規則は、本人への通知を「速やかに」行うとしていますが、届くまでの日数の目安は定めていません。
  • ※「当社の見方」と書いた部分は、公表資料をもとにした当社の整理です。本稿は情報提供を目的としたものです。被害が疑われるときは、各社の窓口や警察(#9110)、消費生活センター(188)に相談してください。

文:プラスチックパレット株式会社 編集部

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