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仏アルケアの約177億円はどこへ消えたか、フランスの委託先経由の攻撃と暗号資産

2026年11月5日 公開2026年11月5日時点の情報読む時間 約5分

この記事の答え

何が起きた
フランスの銀行グループ、アルケアがサイバー攻撃を受け、不正な取引で約1億ユーロ(約177億円)が流れ出たと報じられています。11月4日に発表されました。
お金はどこへ
銀行自身の口座からほかの銀行へ送られ、暗号資産に換えられたとされています。一部は凍結されました。
顧客の預金は
銀行は、お客さまの資産に影響はないと説明しています。振り込みが一時遅れただけだとしています。
次に見るところ
入り込んだ方法と金額の確定、凍結されたお金の行方です。日本では、便乗した銀行を名のる偽のメールやSMSに気をつけます(当社の見方)。
流れ出たお金約177億円約1億ユーロ・報道
調査者の見積もり約1億1,800万ユーロZachXBT氏
顧客の預金影響なし銀行の説明

AFP=時事などの報道によります。金額は暫定の見積もりで、銀行は確定していません。

仏アルケアから、約177億円が流れ出ました

11月4日に、サイバー攻撃が発表されました。

フランスの銀行グループ、クレディ・ミュチュエル・アルケア(Crédit Mutuel Arkéa)は、11月4日、サイバー攻撃を受けたと発表しました。攻撃によって、不正な取引が実行されたとしています。アルケアは、ブルターニュ地方とフランス南西部を地盤とする地方銀行のグループです。ネット銀行のフォルチュネオ(Fortuneo)も、このグループの子会社です。

発表した日銀行の発表(報道による)

11月4日

流れ出たお金AFP=時事の報道

約1億ユーロ(約177億円)

お金の行き先報道による

暗号資産に換えられた

顧客の預金銀行の説明(報道による)

影響なし

金額は、銀行がまだ正式に確定していません。AFPは約1億ユーロと伝えていて、これは暫定的な見積もりです。暗号資産の調査で知られるZachXBT氏は、1億3,300万ドル(約1億1,800万ユーロ)と見積もっています。銀行は、この数字を認めてはいませんが、おおよその規模は否定していないと報じられています。

アルケアのお客さまは、2025年末で約560万人と報じられています。日本で口座を持つ人は、ごく少ないと考えられます(当社の見方)。

お金は、暗号資産に換えられたとされています

一部は凍結されています。

AFPによると、攻撃者はアルケア自身の口座から、ほかの銀行へお金を送りました。そのお金を、暗号資産の取引所などを通して暗号資産に換えたとされています。

11月2日

ZachXBT氏が、1億600万ドル(約9,400万ユーロ)を超える不審な引き出しを指摘しました。

11月4日

ZachXBT氏は、見積もりを1億3,300万ドル(約1億1,800万ユーロ)に引き上げました。同じ日に、アルケアが攻撃を発表しました。

換金の流れ

ブロックチェーン分析のBitqueryは、6,298万ドル分のステーブルコインが、約4時間でイーサリアム27,553ETHに換えられたとしています。

止められたお金

一部のお金は凍結され、残りを取り戻す手続きが進んでいます。暗号資産取引所のKrakenとCrypto.comは、関係する口座を制限したと説明しています。

ZachXBT氏は、規制当局や取引所への連絡が遅れたため、3,000万ドルを超えるお金が洗浄されたと主張しています。この点について、銀行の説明は報じられていません。

外部の委託先を経由した攻撃だと説明しています

入り込んだ方法は公表されていません。

銀行は、攻撃者がお客さまの口座や、グループ内の各銀行・子会社の口座を通っていないと説明しています。フォルチュネオから入り込んだという見方も、否定しています。

銀行によると、攻撃者は外部の委託先のサービスを経由して入り込みました。社員のミスによるものではなく、「洗練された外部からの攻撃」だとしています。どのように入り込んだのか、委託先がどこなのかは、公表されていません。攻撃を名のり出たグループもありません。

捜査

パリ検察庁のサイバー犯罪の部門が、11月4日の午前に告訴を受け、捜査を始めました。容疑は、組織的な集団による情報システムへの不正な侵入です。捜査は、フランスのサイバー犯罪の専門機関が担当しています。銀行は、フランス銀行(中央銀行)にも報告したと報じられています。

顧客の預金に影響はないとしています

振り込みが一時遅れました。

銀行は、お客さまの資産に影響はないと説明しています。影響は、一部の振り込みが遅れたことだけだとしています。

お客さまの預金

影響はないと説明しています。盗まれたのは、銀行自身の口座のお金だと報じられています。

止まった取引

安全のため、一部の取引を一時止めました。AFPによると、ほぼすべての取引は同じ日の午前に再開しました。アプリにログインできない時間もありました。

お客さまの情報

お客さまのデータが盗まれたという報告はありません。

銀行の呼びかけ

銀行を名のるフィッシング(偽のメールやSMS)に気をつけるよう呼びかけています。

銀行は、攻撃はすでに封じ込めたとしています。今回の金額は、フランスの銀行で報じられた盗難としては、最も大きい部類だと伝えられています。

日本では、便乗した偽のメールに気をつけましょう

銀行は暗証番号を聞きません。

アルケアの件で、日本の銀行の口座に影響が出たという報道はありません。ただ、大きなニュースのあとは、それに便乗した偽のメールやSMSが出回ることがあります。日本の私たちが気をつけたいのは、次の3つです(当社の見方)。

「お客さまの口座を確認してください」というメールやSMSのリンクを開かない

銀行の公式アプリや、自分で保存したページから確かめます。

暗証番号やワンタイムパスワードを伝えない

銀行がメールや電話でこれらを聞くことは、ふつうありません。

身に覚えのない取引は、すぐ銀行に連絡する

通帳やアプリの明細を、ときどき見ておくと安心です。

フランスでは10月にも、スーパーの冷蔵設備がサイバー攻撃で止められる件がありました。国内の漏えいの件は、まとめの記事で確かめられます。

よくある質問

クレディ・ミュチュエル・アルケアで何が起きましたか。

11月4日、サイバー攻撃を受け、不正な取引が実行されたと発表しました。報道では、約1億ユーロ(約177億円)が流れ出たとされています。

177億円は確定した金額ですか。

いいえ。AFPが伝えた暫定の見積もりで、銀行は金額を確定していません。調査者のZachXBT氏は、約1億1,800万ユーロと見積もっています。

お金はどこへ行きましたか。

AFPによると、銀行自身の口座からほかの銀行へ送られ、暗号資産に換えられたとされています。一部は凍結され、残りを取り戻す手続きが進んでいます。

どうやって攻撃されたのですか。

銀行は、外部の委託先のサービスを経由して入り込まれたと説明しています。具体的な方法や委託先の名前は公表されていません。

お客さまの預金は減りましたか。

銀行は、お客さまの資産に影響はないと説明しています。影響は、一部の振り込みが遅れたことだけだとしています。

日本の口座に影響はありますか。

アルケアの件で、日本の銀行の口座に影響が出たという報道はありません。ただ、銀行を名のる偽のメールやSMSには気をつけましょう。

捜査はどうなっていますか。

パリ検察庁のサイバー犯罪の部門が捜査を始めています。

言葉の意味3語
暗号資産
ビットコインやイーサリアムなど、インターネット上でやり取りされる財産です。
ステーブルコイン
ドルなどの通貨と値動きをそろえるように作られた暗号資産です。
フィッシング
本物の会社を名のる偽のメールやSMSで、暗証番号などを聞き出す手口です。
出典・エビデンス一覧3件(報道3)
  • ※11月5日時点の報道をもとにしています。続報が出たら書き足します
  • ※円の金額は、AFP=時事の換算(約177億円)によります
  • ※銀行の発表文そのものは開いて確認できていません。銀行の説明は報道によります
  • ※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の判断を推奨するものではありません。

文:プラスチックパレット株式会社 編集部

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