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2026年9月 値上げ一覧、年内最多3,029品目はなぜ冷凍食品に集中するのか
PRICE HIKE 2026 / 値上げ情報

2026年9月 値上げ一覧、年内最多3,029品目はなぜ冷凍食品に集中するのか

2026年9月の食品値上げは3,029品目で、2026年内では最も多い月になります。8月の1,898品目から約6割増える計算です。しかも今回は冷凍食品やすりみ商品に集中しており、大手メーカーが一斉に動きます。なぜこの分野なのか、値上げの理由は何か、家計にどう効いてくるのかを、帝国データバンクの調査をもとに整理しました。

公開日: 最終更新: カテゴリ:値上げ情報
この記事の3つのポイント
  • 2026年9月の飲食料品の値上げは3,029品目で、2026年内としては最多になります。8月の1,898品目から1,131品目、率にして約59.6%増える計算です。単月で3千品目を超えるのは2025年10月の3,161品目以来、11カ月ぶりです。
  • 9月1日納品分に集中しており、ニッスイが家庭用冷凍食品を約2〜17%、キッコーマン食品がしょうゆ・つゆなど291品目を2〜22%、テーブルマークが冷凍食品の7〜8割を約3〜20%、ニップンが家庭用冷凍食品45品を約7〜15%引き上げます。冷凍食品は原材料に加えて包装資材と冷凍物流の費用が同時に効く分野です。
  • 値上げの理由は複数回答で、原材料高92.5%、物流費71.9%、包装・資材69.8%、中東情勢24.7%となっています。包装・資材が前年同月から10.5ポイント上がっている点が2026年の特徴で、ホルムズ海峡の混乱を受けた資材価格の高騰が背景にあります。
かんたんに言うと

2026年9月の食品値上げは3,029品目で年内最多です。8月の1,898品目から約6割増えます。中心は冷凍食品で、ニッスイ・テーブルマーク・ニップンが一斉に値上げします。要因は原材料高92.5%、物流費71.9%、包装・資材69.8%、中東情勢24.7%です。

2026年9月の値上げ
3,029品目
2026年内で最多
帝国データバンク調査
8月からの増加
+59.6%
1,898品目→3,029品目
+1,131品目(当方計算)
包装・資材が要因
69.8%
前年同月から10.5ポイント上昇
複数回答
中東情勢が要因
24.7%
2026年7月時点
複数回答

CHAPTER 012026年9月は、年内で最も値上げの多い月になります

帝国データバンクが2026年6月30日に公表した「食品主要195社」価格改定動向調査によると、2026年9月の飲食料品の値上げは3,029品目となる見通しです。

この数字が持つ意味は2つあります。ひとつは、2026年内としては最も多い月になるということ。もうひとつは、単月で3千品目を超えるのは2025年10月の3,161品目以来、11カ月ぶりだということです。

さらに増える可能性があります

同調査は、9月について「今後さらに増加する可能性がある」とも記しています。3,029品目という数字は2026年6月末時点で判明している分であり、各社の発表が進めば上積みされることになります。実際の9月の値上げは、この数字より多くなる可能性があるという前提で見ておくのが安全です。

調査の対象は、主に全国展開を行う上場・非上場の主要195社です。家庭用を中心とした飲食料品が集計されており、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目として数えられています。価格を据え置いて内容量を減らす、いわゆる実質値上げも対象に含まれます。

CHAPTER 028月・7月と比べて、どれくらい多いのでしょうか

数字だけを見てもピンとこないので、近い月と並べます。

時期 値上げ品目数 9月との差 備考
2026年4月 2,838品目 +191品目 9月に次ぐ水準
2026年7月 2,566品目 +463品目 加工食品1,084品目・パン1,078品目
2026年8月 1,898品目 +1,131品目 2千品目にせまる水準
2026年9月 3,029品目 2026年内で最多
2025年10月 3,161品目 ▲132品目 直近で3千品目を超えた月

出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年6月30日公表)。9月との差は当方で計算しました。

8月の1,898品目から9月の3,029品目へ、1,131品目、率にして約59.6%の増加です。2カ月連続で買い物をする側から見ると、8月に一度値札が動き、翌月にさらに大きく動くという流れになります。

2026年は年間で1万5千品目に迫る水準です

単月だけでなく、年間で見た数字も押さえておきます。2026年の値上げ品目数の累計は、1月から11月までの判明分で14,902品目となっています。

この水準について、帝国データバンクは調査を開始した2022年以降で5年連続の年間1万品目超えであり、2022年以降で最も少なかった2024年の12,520品目を上回ったと記しています。当方で計算すると、2024年比で約19.0%の増加にあたります。

同調査は、年間では前年並みの2万品目台での着地が想定されるとしています。14,902品目は6月末時点で判明している分であり、今後の各社発表で積み上がっていくためです。

CHAPTER 03なぜ9月は冷凍食品に集中するのでしょうか

今回の9月が特徴的なのは、値上げの中身が特定の分野に寄っている点です。日本経済新聞の報道によると、9月は冷凍食品やすりみ商品などの値上げが目立ち、ニッスイ・テーブルマーク・ニップンといった冷食メーカー大手が一斉に値上げするとされています。

冷凍食品は、コストが三重に効く分野です

なぜ冷凍食品なのか。この分野の費用構造を分解すると、理由が見えてきます。

費用の層 内容 2026年の状況
原材料 魚肉、小麦粉、油脂、野菜など 原材料高が値上げ要因の92.5%を占める
包装・資材 包装フィルム、トレー、パッケージ 要因の69.8%。前年同月から10.5ポイント上昇
冷凍保管・輸送 冷凍倉庫の電気代、冷凍車の燃料費 物流費が要因の71.9%。電気代も上昇

要因の比率は帝国データバンク調査(複数回答)による。費用の層の整理は一般的な食品製造の構造に基づくものです。

常温の食品であれば、原材料と包装が主な費用です。ところが冷凍食品は、これに作ってから食卓に届くまで、ずっと冷やし続ける費用が加わります。工場の冷凍設備、冷凍倉庫、冷凍車、店頭の冷凍ケース。この鎖のどこにも電気代と燃料費がかかります。

たとえるなら

常温の食品が「作って箱に詰めて運ぶ」だとすれば、冷凍食品は「作って箱に詰めて、冷蔵庫ごと運ぶ」ようなものです。運ぶものが増えれば、そのぶん費用がかかります。2026年は原材料も、箱にあたる資材も、冷やすためのエネルギーも、同時に上がりました。三方向から押されている分野だと言えます。

では、なぜ「9月」なのでしょうか

ここは正直に申し上げます。各社が9月を選んだ理由そのものは、公表資料からは確認できていません。値上げの実施時期は個別の経営判断であり、帝国データバンクの調査も時期の選定理由までは集計していないためです。

確認できているのは、9月に3,029品目が集中するという結果と、その背景にあるコスト要因だけです。推測で理由を書くことはしません。ただし、値上げの発表から実施までには通常数カ月の周知期間が置かれます。9月実施ということは、その判断がなされたのは春から初夏にかけてということになります。ちょうど中東情勢の影響で資材価格が上昇していた時期にあたります。

なお、帝国データバンクの通年集計では、冷凍食品やパック米飯を含む「加工食品」が最も多い5,780品目となっており、前年の通年実績4,791品目を上回っています。当方で計算すると約20.6%の増加です。冷凍食品分野の値上げは、9月に限った動きではなく、2026年を通じた傾向でもあります。

CHAPTER 04分野別に見ると、何が上がっているのでしょうか

2026年の値上げを分野別に見ると、次のようになります。1月から11月までの判明分、累計14,902品目の内訳です。

分野 品目数 構成比 主な対象
加工食品 5,780品目 38.8% 冷凍食品、パック米飯、即席めん、缶詰
調味料 3,467品目 23.3% だし、たれ製品、醤油製品
酒類・飲料 2,913品目 19.5% 第三のビール、発泡酒、輸入ワイン、焼酎、日本酒
原材料 606品目 4.1% 小麦粉製品、精製糖

出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年6月30日公表)。2026年1月から11月までの判明分。構成比は累計14,902品目に対する比率として当方で計算しました。この4分野で全体の85.7%を占めます。

ビールだけは、値下げが発生しています

ひとつ例外があります。同調査によると、酒類・飲料の分野では幅広く値上げが行われる一方で、酒税法改正の影響を受けてビール製品では減税分の値下げが発生しているとされています。

値上げの話が続くなかで、下がるものもあるという点は押さえておきたいところです。ただし同じ酒類でも、第三のビールや発泡酒、輸入ワイン、焼酎、日本酒は値上げの対象になっています。

CHAPTER 05値上げの理由は、4つに整理できます

「なぜ上がるのか」については、帝国データバンクが要因別に集計しています。企業が複数の理由を挙げるため、合計は100%を超えます。

要因 割合 内容
原材料高 92.5% 最も多い要因。ただし2026年3月以降は低下傾向で推移
物流費 71.9% 中東情勢の悪化による原油高の影響を受けた
包装・資材 69.8% トレーや容器などナフサ由来の資材価格高騰。前年同月から10.5ポイント上昇
中東情勢 24.7% 中東情勢による影響が要因となった値上げ

出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年6月30日公表)。複数回答のため合計は100%を超えます。要因別の比率から品目数を割り出すことはできないため、本記事では比率のみを記載しています。

注目すべきは「包装・資材」の伸びです

この表で最も動きが大きいのが包装・資材です。前年同月から10.5ポイント上昇しており、要因としての存在感が急に増しています。

原材料高は92.5%と依然として最多ですが、同調査は2026年3月以降は低下傾向で推移しているとしています。つまり、値上げの理由が「中身」から「包み」へと重心を移しつつあるということです。

当社が扱う分野と直結しています

ここでいう包装・資材とは、トレーや容器、フィルムのことです。これらは石油から作られるナフサを原料とする樹脂製品で、当社が扱うプラスチックパレットやストレッチフィルムと同じ原料から生まれています。食品の値札が上がる理由の一角に、当社の本業と同じ原料の高騰があるという構図です。

CHAPTER 06中東情勢が、食品の値段に届くまで

「中東で起きたことが、なぜスーパーの値札に効くのか」。この道筋を、帝国データバンクの記述に沿って追います。

同調査は、米国とイスラエルによるイランへの攻撃で急激に高まった中東地域の地政学的リスクと、ホルムズ海峡の混乱に端を発した国内の石油製品の供給不安による影響が、食料品でも表面化してきたとしています。

4つの段階を経て届きます

段階 何が起きるか
1. 中東情勢 ホルムズ海峡の混乱で原油の輸送に支障が出る
2. 石油製品 原油から作られるナフサの価格が上がる。国内の石油製品に供給不安が生じる
3. 資材 ナフサから作られるインク、食品フィルム、トレー類で大幅な値上げや品薄が発生する
4. 食品 包装資材のコストアップに、電気代などのエネルギーと物流費の上昇が加わり、製品価格へ転嫁される

帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年6月30日公表)の記述をもとに整理しました。

同調査によると、中東情勢の悪化によるコスト高などを理由とした値上げは、年内1.5万品目のうち6月末時点で2割を超えており、今後はさらに高まる可能性が高いとされています。

円安も同時に効いています

もうひとつの要素が為替です。同調査は、為替レートで1米ドル160円を超える局面もみられ、円安による輸入コストの上昇が逆風となると記しています。

その後も円安は進んでおり、ドル円は2026年7月29日の東京市場で163.30円をつけました。輸入する原材料の値段が同じでも、円に直すと高くなる構造です。この仕組みについては、「2026年のiPhone値上げ」をやさしく解説でも扱っています。

同調査は今後の懸念として、異常気象による小麦など穀類の不作や、生鮮食品の恒常的なインフレ圧力も挙げています。中東情勢と円安に加えて、気候の要素も重なる可能性があるということです。

CHAPTER 07具体的に、どの企業が値上げするのでしょうか

各社の発表から、9月1日納品分を中心に確認できた分をまとめます。3,029品目のすべてではありませんが、主要な動きは押さえられます。

9月に値上げする主な企業と品目

企業 対象 規模 改定率 実施
ニッスイ 家庭用調理冷凍食品、家庭用農産品冷凍食品 一部商品 約2〜17% 9月1日納品分
ニッスイ ちくわ、かに風味かまぼこ、フィッシュソーセージ、パウチ商品、その他練り製品 全品 約5〜17% 9月1日納品分
ニッスイ 業務用冷凍食品 一部商品 約2〜30% 9月1日納品分
キッコーマン食品 しょうゆ、つゆ類、たれ類、デルモンテ飲料、みりん類など 291品目 2〜22% 9月1日納品分
テーブルマーク 家庭用・業務用冷凍食品(冷凍米飯類などを除く) 全体の7〜8割 約3〜20% 9月1日納品分
ニップン 家庭用冷凍食品 45品(全体の約7割) 約7〜15% 9月1日納品分
理研ビタミン 業務用調味料など 55品目 9月納品分
無印良品 食品ほか 489品目 9月4日

ニッスイの3行は同社公式サイトのニュースリリース(2026年6月1日)を直接確認しました。キッコーマン食品とテーブルマークは食品新聞、ニップンは日本経済新聞、理研ビタミンはfoodfun、無印良品は流通ニュースの報道によります。家庭用商品はオープン価格のものが多く、店頭価格は小売店の判断で決まります。

名前を知っている商品も対象に入っています

報道で商品名が挙がっているものを拾います。

企業 商品名 備考
ニッスイ わが家の麺自慢 ちゃんぽん/ほしいぶんだけ かにクリームコロッケ 家庭用冷凍食品
ニッスイ 活ちくわ/おさかなのソーセージ 家庭用加工食品
テーブルマーク カトキチさぬきうどん/ごっつ旨いお好み焼 家庭用。業務用は「麺始め 讃岐うどん」など
ニップン オーマイプレミアム ペペロンチーノ/いまどきごはん 具だくさんビビンバ 家庭用冷凍食品
キッコーマン食品 いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ450mL 税抜希望小売価格 311円→329円(改定率5.8%)

商品名は食品新聞および日本経済新聞の報道によります。キッコーマンの生しょうゆ450mLの価格は食品新聞の記載で、当方で検算したところ18円の引き上げ、率にして5.79%となり、報道の改定率5.8%と一致しました。

値上げ理由に「中東情勢」を名指しした企業があります

ニップンは家庭用冷凍食品45品の値上げについて、中東情勢による包装資材の仕入れ価格高騰のほか、肉や油脂などの原材料、人件費、冷凍物流の輸送費の上昇を価格に転嫁すると発表しています(日本経済新聞)。第5章で見た「包装・資材69.8%」「中東情勢24.7%」という統計上の数字が、個別企業の説明として具体的に現れた形です。

しょうゆの値上げは3年半ぶりです

キッコーマン食品の家庭用しょうゆの値上げは、2023年4月以来およそ3年半ぶりとされています(食品新聞)。しょうゆは長く価格が据え置かれてきた分野で、そこが動くということは、コスト上昇が広い範囲に及んでいることを示しています。

冷食大手が「一斉に」動く意味

1社だけが値上げする場合、消費者は他社の商品に乗り換えることができます。しかしニッスイ・テーブルマーク・ニップンという冷食の主要各社が、同じ9月1日納品分で動きます。しかもテーブルマークは対象が全体の7〜8割、ニップンは約7割です。安い代替品を探すという対応が取りにくくなる点は、家計の側から見ておきたいところです。

ここに挙げたのは本記事の公開時点で確認できた分です。9月の値上げは3,029品目に上る見通しであり、今後も各社から発表が続きます。個別の商品が対象かどうか、改定率がいくらかは、各社の公式発表とお買い物先の表示でご確認ください。価格の改定は各社が個別の経営判断として行うもので、同時期に重なることは共通のコスト要因が同時に効いた結果として説明されています。

CHAPTER 08家計への影響は、どう見ればよいでしょうか

品目数の多さは分かっても、自分の家計にいくら効くのかは見えにくいものです。ここは正直に申し上げると、公表されているのは品目数と平均値上げ率までで、世帯あたりの負担増を示す数字は同調査には含まれていません

そのため本記事では、負担額の試算は行いません。代わりに、確認できている材料から言えることを整理します。

参考になるのは「平均値上げ率」です

帝国データバンクは、2026年7月の値上げについて、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均11%だったと記しています。9月分の平均値上げ率は本記事の公開時点で公表されていません。

仮に同水準だとすれば、対象になった商品はおおむね1割前後の値上がりということになります。300円の冷凍食品なら30円前後、500円なら50円前後という感覚です。

効いてくるのは「点」ではなく「面」です

1商品あたりの上げ幅は数十円でも、3,029品目が対象になるということは、日常的に買うものの多くが同時に動くということです。冷凍食品、調味料、飲料と、買い物かごの複数の場所で少しずつ増える。1品ごとの差は小さくても、レジで合計したときに差が見える構造になります。

買い置きしにくい分野であることも影響します

冷凍食品には、もうひとつ家計側の事情があります。冷凍庫の容量には限りがあるということです。

缶詰や乾麺であれば、値上げ前にまとめ買いして保管できます。しかし冷凍食品は、家庭の冷凍庫に入る量が上限です。「値上げ前に買っておく」という対応が取りにくい分野であり、値上げの影響がそのまま毎月の支出に反映されやすくなります。

CHAPTER 09買い方で工夫できることはあるでしょうか

値上げそのものは避けられませんが、影響のやわらげ方はあります。無理のない範囲でできることを挙げます。

8月中に買えるものと、買えないものを分ける

9月1日を境に値札が変わる商品があります。ただし、すべてを前倒しで買えるわけではありません。常温で長く保存できるもの(缶詰、乾麺、調味料の一部)は8月中に買っておける一方、冷凍食品は冷凍庫の容量が上限になります。この線引きを先にしておくと、買い物の優先順位が決めやすくなります。

「値上げ率」ではなく「よく買うもの」で見る

3,029品目という数字を全部追う必要はありません。自分の家庭が毎月買っているものが対象かどうかだけを確認すれば十分です。冷凍食品を週に何度も使う家庭と、ほとんど使わない家庭では、9月の影響はまったく違います。

実質値上げにも目を向ける

帝国データバンクの調査は、価格を据え置いて内容量を減らす実質値上げも集計対象に含めています。値札が変わっていなくても、中身が減っている場合があります。気になる商品は、内容量の表示を見比べてみると変化に気づけます。

10月以降も続く前提で考える

同調査は、飲食料品では今夏以降に広範囲な値上げラッシュが続くとみられるとし、年間では前年並みの2万品目台での着地を想定しています。9月で終わるわけではありません。一時的な対応より、続く前提での家計の組み方を考えるほうが現実的です。

8月に何が上がったかも確認しておくと、流れが見えます

9月の値上げは、8月の1,898品目に続く動きです。何が連続して上がっているのかを把握しておくと、家計の見通しが立てやすくなります。8月分については2026年8月の値上げ一覧にまとめています。

値上げの背景にある原料の動きについては、当社の関連記事でも扱っています。樹脂やナフサの価格推移はナフサ・原油完全まとめで、円安が輸入価格に届く仕組みは円安で輸入コストはいくら上がるのかで整理しています。

CHAPTER 10この記事に出てきた言葉の意味

価格改定動向調査

帝国データバンクが行っている調査です。主に全国展開する上場・非上場の主要195社を対象に、家庭用を中心とした飲食料品の値上げ動向を集計しています。2022年から継続されています。

品目数

値上げの対象となる商品の数です。同じ商品が年内に複数回値上げされた場合は、それぞれ別の品目として数えられます。そのため、実際の商品の種類数より多くなることがあります。

実質値上げ

価格を据え置いたまま内容量を減らすことです。1個あたりの単価は上がりますが、値札は変わらないため気づきにくい形の値上げです。同調査では集計の対象に含まれています。

加工食品

同調査の分野区分のひとつです。冷凍食品、パック米飯、即席めん、缶詰などが含まれます。2026年の値上げ品目数では最も多い分野となっています。

包装・資材

商品を包むトレー、フィルム、容器などを指します。多くが石油由来のナフサを原料とする樹脂製品で、原油価格の影響を受けます。2026年は値上げ要因として存在感が増しています。

ナフサ

原油を精製して得られる石油製品のひとつで、プラスチックや合成繊維の原料になります。食品トレーやフィルム、当社が扱うプラスチックパレットも、このナフサから作られる樹脂を原料としています。

ホルムズ海峡

ペルシャ湾とオマーン湾を結ぶ海峡で、中東産原油の主要な輸送経路です。ここでの輸送が滞ると、原油から作られるあらゆる製品の価格に影響が広がります。

複数回答

アンケートで、ひとつの対象について複数の選択肢を選べる方式です。値上げ要因の集計はこの方式のため、各要因の比率を合計すると100%を超えます。比率から品目数を割り出すことはできません。

CHAPTER 11主な情報源

一次資料を直接確認したもの

  1. 一次帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年7月(2026年6月30日公表)|9月3,029品目・8月1,898品目・7月2,566品目・2026年4月2,838品目・2025年10月3,161品目、通年累計14,902品目、2024年12,520品目、分野別(加工食品5,780・調味料3,467・酒類飲料2,913・原材料606)、要因別(原材料高92.5%・物流費71.9%・包装資材69.8%・中東情勢24.7%)、7月の平均値上げ率11%、7月分野別(加工食品1,084・パン1,078)、前年通年の加工食品4,791品目、包装資材の前年同月比10.5ポイント上昇、酒税法改正によるビール製品の値下げ、1米ドル160円超の局面に関する記載|https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260630-neage26y07/
  1. 一次ニッスイ ニュースリリース「ニッスイ家庭用冷凍食品・家庭用加工食品・業務用冷凍食品の一部商品の出荷価格改定」2026年6月1日|家庭用冷凍食品 約2〜17%、家庭用加工食品(ちくわ・かに風味かまぼこ・フィッシュソーセージ・パウチ商品・その他練り製品の全品)約5〜17%、業務用冷凍食品 約2〜30%、いずれも2026年9月1日納品分よりの根拠|https://www.nissui.co.jp/news/2026060101.html

報道として参照したもの

  1. 二次食品新聞「キッコーマン食品 醤油など291品値上げ 9月1日から」2026年6月11日|291品目・2〜22%、しょうゆ153品5〜9%、いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ450mLの311円→329円(5.8%)、家庭用醤油の値上げは2023年4月以来約3年半ぶりの根拠
  2. 二次食品新聞「テーブルマーク 家庭用・業務用冷凍食品を9月値上げ うどん・お好み焼など主力品」2026年6月15日|約3〜20%、全体の7〜8割、カトキチさぬきうどん・ごっつ旨いお好み焼・麺始め 讃岐うどん、冷凍米飯類は対象外の根拠
  3. 二次日本経済新聞|ニップンが家庭用冷凍食品45品を9月1日納品分から約7〜15%値上げ、全体の約7割が対象、中東情勢による包装資材の仕入れ価格高騰を理由に挙げた旨、オーマイプレミアム ペペロンチーノ・いまどきごはん 具だくさんビビンバが対象である旨の報道
  4. 二次foodfun|理研ビタミンが業務用調味料など55品目を9月納品分から値上げする旨の記載(2026年7月7日)
  5. 二次食品新聞|ニッスイの対象商品として、わが家の麺自慢 ちゃんぽん・ほしいぶんだけ かにクリームコロッケ・活ちくわ・おさかなのソーセージが挙げられている旨の報道
  6. 二次日本経済新聞「9月の食品値上げ3029品目に 冷凍食品・すりみ商品など、年間最多」2026年6月30日|9月は冷凍食品やすりみ商品の値上げが目立ち、ニッスイ・テーブルマーク・ニップンなどの冷食メーカー大手が一斉に値上げする旨の報道
  7. 二次流通ニュース|無印良品が9月4日から489品目を値上げ、原料価格や物流費の高騰・円安などの影響である旨の記載
  8. 二次みんかぶFX「ドル円163.30円まで、27日の安値割り込む=東京為替」2026年7月29日|ドル円163.30円の根拠

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本記事における増加率・構成比・比較値(8月比59.6%増、2024年比19.0%増、加工食品の前年比20.6%増、分野別構成比、上位4分野85.7%)は、いずれも上記一次資料の数値をもとに当方で計算したものです。

FAQよくあるご質問

2026年9月に値上げされるのは何品目ですか。

帝国データバンクの「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年6月30日公表)によると、2026年9月の飲食料品の値上げは3,029品目となる見通しです。これは2026年内としては最多で、2025年10月の3,161品目以来11カ月ぶりに単月で3千品目を超えます。同調査は今後さらに増加する可能性があるとも記しています。8月は1,898品目、7月は2,566品目でした。

なぜ9月は冷凍食品の値上げが多いのですか。

日本経済新聞の報道によると、9月は冷凍食品やすりみ商品などの値上げが目立ち、ニッスイ・テーブルマーク・ニップンといった冷食メーカー大手が一斉に値上げするとされています。冷凍食品は原材料に加えて、包装フィルムやトレーなどの資材、冷凍保管と輸送にかかるエネルギー費用が重なる分野です。帝国データバンクの調査でも、包装・資材を要因とする値上げが69.8%を占め、前年同月から10.5ポイント上昇しています。

値上げの理由は何ですか。

帝国データバンクの調査では、複数回答で原材料高が92.5%と最も多く、次いで物流費71.9%、包装・資材69.8%となっています。中東情勢を要因とする値上げは24.7%を占めました。包装・資材が前年同月から10.5ポイント上昇している点が2026年の特徴で、ホルムズ海峡の混乱を受けたナフサ由来の資材価格の高騰が背景にあるとされています。

8月と9月では、どちらが値上げの多い月ですか。

9月です。8月の1,898品目に対し、9月は3,029品目で、1,131品目多くなります。増加率にすると約59.6%です。ただし8月も2千品目にせまる水準で、決して少ない月ではありません。2026年通年では1月から11月までの判明分で14,902品目となっており、調査開始の2022年以降で5年連続の年間1万品目超えとなっています。

なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか。

当社は千葉県我孫子市を拠点に、プラスチックパレット・再生樹脂原料・PPバンド・ストレッチフィルムなどの物流資材をお取扱いしています。食品の値上げ要因として挙げられる包装・資材やトレー、フィルムは、当社が扱う樹脂製品と同じ原料から作られています。原油からナフサ、樹脂へと枝分かれする流れを日々の調達を通じて把握できる立場から、値上げの背景を整理してお伝えしています。

NOTICE / 本記事についての注意事項
  • 本記事は、公開時点()までに帝国データバンクおよび報道機関が公表した情報をもとに整理したものです。品目数は各社の発表に基づく判明分であり、今後の発表により増加する可能性があります。
  • 3,029品目という数字は2026年6月30日公表時点で判明している分です。同調査は今後さらに増加する可能性があると記しており、実際の9月の値上げはこれを上回る場合があります。
  • 値上げ要因の比率は複数回答による集計のため、合計は100%を超えます。比率から品目数を割り出すことはできないため、本記事では比率のみを記載し、要因別の品目数換算は行っていません
  • 第7章の一覧は本記事の公開時点で確認できた分であり、9月に値上げされる3,029品目のすべてを網羅したものではありません。ニッスイのみ公式リリースを直接確認し、他社は報道によります。個別商品が対象かどうか、改定率がいくらかは各社の公式発表が正確です。家庭用商品にはオープン価格のものが多く、店頭価格は小売店の判断で決まるため、記載の改定率がそのまま値札に反映されるとは限りません。世帯あたりの負担額については公表資料に該当する数値がないため、試算を行っていません。
  • 本記事は特定の商品の購入・買い控えを推奨するものではなく、投資判断・経営判断の根拠として作成したものではありません。引用に際しては出典として本記事URLを明記してください。記載内容に事実誤認がありましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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