📞 050-3470-4265 受付 9:00-20:00(日・祝休)
無料お見積り ›
やさしく解説シリーズ

「2026年原油100ドルの異変」をやさしく解説、ガソリン代が変わらないのに値上げが止まらない本当の理由

2026年9月10日、ブレント原油は1バレル109.09ドルになりました。7月23日にも100ドルを超えましたが、今回は中身が違います。サウジアラビアが作る石油の量そのものが、1日あたり190万バレル減っているためです。それなのに給油所の値段は3週間で0.2円しか動いていません。この食い違いが何を意味するのかを、順を追って説明します。

公開日: 最終更新: カテゴリ:値上げ情報
2026年9月12日 訂正 ── 相場の数字について

この記事に出てくる原油の値段は、当社が2026年9月11日に「Trading Economics」というサイトで見た表示を、そのまま書いたものです。翌日の12日に同じページをもう一度開いたところ、次の2つが変わっていました。

  • 9月11日のブレントが104.42ドルになっていました。この記事に書いた107.25ドルとは2.83ドル違います。本文と表は104.42ドルに直し、あわせて同じ日のWTIを99.99ドルと書き加えました。
  • 9月10日の109.09ドルと、WTIの104.19ドルは、同じサイトで見つけられなくなっていました。このサイトは日付のついた過去の数字を並べて表示しておらず、当社は11日に見た記録しか持っていません。数字はそのまま残し、もう一度は確認できていないことをここに書いておきます。

また、このサイトは自社が載せている原油の値段について「公式の指標を示すものではない」と書いています。売り手と買い手が相対で決めた値段をもとにした表示で、取引所が毎日決める公式の値段とは別のものです。公式の数字が必要なときは、EIA(米国エネルギー情報局)やCME/NYMEX、ICEといった取引所の発表をご覧ください。

この記事のポイント
  • 2026年9月10日、ブレント原油は1バレル109.09ドルになりました。7月23日にも100ドルを超えていますが、今回はサウジアラビアの産油量が1日あたり190万バレル減っている点が違います。
  • ガソリンと軽油の全国平均は、8月中旬から9月7日までの3週間で0.2円しか動いていません。燃料油の価格を抑える措置が入っているため、原油の動きが給油所の値段に出にくくなっています。
  • プラスチックの原料であるナフサには、その抑える仕組みがありません。給油所の値段が3週間で0.2円しか動いていない同じ期間に、ナフサの値段は1か月で17.22%、1年で55.26%上がっています。見ている指標が違うだけで、原料の側はもう動いています。
  • 日本銀行が9月11日に発表した8月の企業物価指数でも、輸入する石油・石炭・天然ガスの値段は1年前より42.2%高くなっています。給油所の表示が変わらないことと、輸入するときの負担が変わらないことは別の話です。
かんたんに言うと

原油の値段がまた100ドルを超えました。7月との違いは、サウジアラビアが作る量そのものが1日190万バレル減っていることです。給油所の値段は燃料の価格を抑える措置と円高で動いていませんが、プラスチックの原料にはその助けがないため、値上げは続きます。

ブレント原油
109.09ドル
1バレルあたり。2026年9月10日
サウジの産油量
623.8万バレル
1日あたり。2026年8月。前の月より190万バレル少ない
軽油の全国平均
159.5
1Lあたり。2026年9月7日調査
国産ナフサ
118,900
1kLあたり。2026年4〜6月期

CHAPTER 01原油が100ドルを超えたというニュースは、何が起きたということでしょうか

2026年9月9日、ブレント原油という代表的な原油の値段が、取引の途中で1バレル100.45ドルを付けました。その前日、9月8日の終値は97.92ドルでしたので、この日の取引のなかで100ドルの節目を越えたことになります。

ニュースとして流れたのはここですが、実際に大きく動いたのはその翌日でした。9月10日にブレントは109.09ドルまで上がり、アメリカの代表的な指標であるWTIも104.19ドルになりました。9月11日は104.42ドルで、少し下げて落ち着いています。

数字を並べてみます

いつの値段かブレントWTI
2026年7月23日 100.95ドル 確認できず
2026年9月8日(終値) 97.92ドル 確認できず
2026年9月9日(取引の途中) 100.45ドル 確認できず
2026年9月10日 109.09ドル 104.19ドル
2026年9月11日 104.42ドル 99.99ドル

いずれも1バレルあたりの値段です。7月23日は当社の既存記事に記録した数字、9月8日・9月9日はRigzone(2026年9月9日配信)、9月10日・9月11日はTrading Economicsの数字によります。Trading Economicsの数字は、当社が2026年9月11日と12日に同じページで見た表示値です。9月11日については、11日の時点では107.248ドルと表示されていたものが、翌12日には104.42ドルと表示されていました。この表は後のほうを採っています。9月10日の値は12日の時点では見つけられなくなっており、11日に見た記録によります。「確認できず」は、その日の値段を確認できなかったという意味です。

9月8日の97.92ドルから10日の109.09ドルまでで、2営業日の上がり幅は11.4%になります。これは当社が2つの数字から計算したものです。1週間で見ると約12%、1か月前と比べると約23%高い水準です。

「バレル」という単位について

1バレルは約159Lです。お風呂の浴槽が200L前後ですので、浴槽8分目くらいの量とお考えください。その量の原油が、いま日本円にしておよそ16,700円で取り引きされている、ということになります。

CHAPTER 027月にも100ドルを超えたのに、今回はなぜ話が違うのでしょうか

2026年に原油が100ドルを超えたのは、今回が初めてではありません。7月23日にも、紅海でサウジアラビア向けの石油タンカー2隻が攻撃を受けて、ブレントは100ドル台になりました。そのあと8月にかけて値段は下がっています。

7月のときに市場が心配していたのは、「石油を運べるかどうか」でした。運べないだけであれば、船が通れるようになれば値段も戻ります。実際に8月には100ドルを大きく下回る水準まで下がりました。

今回は「作る量そのもの」が減っています

今回はここが違います。サウジアラビアの2026年8月の産油量は、1日あたり623.8万バレルでした。前の月と比べて190万バレル少なく、1990年以来36年ぶりの低い水準です。この数字は、サウジアラビアがOPECの事務局に報告したもので、船の動きを調べているKplerという会社が実際の輸出量と突き合わせています。

石油が減った理由は3つあると報じられています。1つ目はホルムズ海峡で船が攻撃を受けていること、2つ目は7月から紅海が封鎖されていること、そして3つ目が、9月8日にサウジアラビアの石油施設そのものが攻撃を受け、73人が負傷したことです。

減っているのはサウジアラビアだけではありません。国際エネルギー機関(IEA)が2026年9月に出した報告によると、湾岸の国ぐにが8月に輸出した石油は1日あたり約1,300万バレルで、戦争が始まる前のおよそ半分にとどまっています。湾岸では1日1,000万バレルを超える生産が、安全上の理由で止まったままだとも書かれています。

運ぶための費用も上がっています

値段に出てこないところでも負担は増えています。海運を専門に見ているBreakwave Advisorsが2026年9月8日に出した報告によると、ホルムズ海峡を1回通るための戦争保険の料金は、船そのものの値段の7.5%から12.5%になっています。情勢が動く前は0.25%ほどでした。

保険料が30倍から50倍という意味

1億円の車に1回の運転ごとに25万円の保険をかけていたのが、750万円から1,250万円に上がったようなものです。倍率にすると30倍から50倍で、これは当社が両方の数字から計算しました。原油そのものの値段とは別に、日本へ運ぶまでの間にこの負担が乗っています。

「落ち着けば元に戻る」とは言い切れません

船が通れないだけなら、通れるようになれば元に戻ります。しかし止まってしまった生産設備は、船が通れるようになっても自動では動き出しません。アジアでは、今回の情勢とは別に、石油化学の工場そのものを閉じる動きも進んでいます。値段の話と、作る量の話は、分けて見ておく必要があります。

つまり、同じ「100ドル」でも、7月は運ぶ話、今回は作る話です。今回のほうが、値段が下がりにくい形になっていると考えられます。

CHAPTER 03ガソリン代が変わらないのに、値上げが止まらないのはなぜでしょうか

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。原油が8%上がったと言われても、給油所で払う金額は先週と同じ、という方が多いはずです。それには理由が2つあります。

理由の1つ目は、円が強くなったことです

7月23日のドル円は163.80円でした。9月10日の東京市場では153.29円から153.70円で、円は10円ほど戻っています。原油はドルで買いますので、同じ100ドルでも、円が強ければ支払う円は少なくて済みます。

計算してみます。7月23日は100.95ドル×163.80円で1バレル16,536円、9月10日は109.09ドル×153円台で16,722円から16,767円です。ドルで見れば8.1%上がっていますが、円で見れば1%あまりしか上がっていません。いずれも当社が計算した目安の数字です。

理由の2つ目は、燃料の価格を抑える措置です

調査日レギュラーガソリン軽油
2026年8月17日 169.8円 159.3円
2026年8月24日 169.9円 159.3円
2026年8月31日 170.0円 159.4円
2026年9月7日 170.0円 159.5円

1Lあたりの全国平均(店頭現金価格)です。新電力ネットが資源エネルギー庁の石油製品価格調査をもとに掲載している数字によります。3週間の動きは、レギュラー・軽油ともに0.2円です。

中東の情勢を受けて、燃料の値段を抑える措置が入っています。そのため、原油が上がっても給油所の表示はほとんど変わりません。ただし、値段が動かないことと、輸入するときの負担が変わらないことは別の話です。

日本銀行の統計にも、為替の効きかたが出ています

2026年9月11日に日本銀行が発表した8月の企業物価指数には、輸入する品物の値段が2通りの見かたで載っています。円に直した「円ベース」と、契約に使われている通貨のままの「契約通貨ベース」です。この2つの差が、為替が動いた分になります。

輸入する品物の値段前の月と比べて1年前と比べて
円ベース −3.0% +24.8%
契約通貨ベース −1.0% +16.7%
差(為替の分) −2.0ポイント +8.1ポイント

日本銀行「企業物価指数(2026年8月速報)」2026年9月11日公表によります。差は当社が両方の数字を引いて求めたもので、日本銀行が発表している数字ではありません。

読みかたはこうなります。この1か月は円が強くなったので、契約通貨のままなら1.0%下がった値段が、円に直すと3.0%の下がりになりました。2.0ポイント分を円高が助けています。ところが1年前と比べると逆で、契約通貨のままなら16.7%高いところ、円に直すと24.8%高くなります。8.1ポイント分を円安が押し上げているのです。

つまり円は、1年を通して見れば負担を増やす側に、この1か月だけを見れば負担を減らす側に働いています。いま円で見た原油があまり上がっていないのは、この短い期間の動きによるものです。

プラスチックの原料には、この2つの助けがありません

原油からは、燃料のほかにナフサというものが採れます。これがプラスチックの原料です。ナフサには、燃料油のような値段を抑える措置がありません。そして、すでに動いています。

ナフサは1か月で17.22%、1年で55.26%上がっています

Trading Economicsによると、2026年9月10日のナフサは1トン871.17ドルで、前の日より5.52%、1か月前より17.22%、1年前より55.26%高くなっています。給油所の表示が3週間で0.2円しか動いていない同じ期間に、プラスチックの原料はこれだけ動いています。「まだ値上がりしていない」という感覚は、見ている指標が違うことから生まれます。

国内の統計にも出ています。同じ8月の企業物価指数では、国内の企業物価が1年前より7.6%高く、そのうち石油・石炭製品は14.7%、化学製品は13.9%高くなっています。輸入する石油・石炭・天然ガスにいたっては42.2%高です。

小麦にたとえると分かりやすくなります

原油が小麦、ナフサが小麦粉、包装材や日用品がパンだとお考えください。小麦が値上がりしても、その日のうちにパンの値段が変わるわけではありません。小麦粉になり、パン屋さんに届き、それから店頭の値札が変わります。原油とプラスチック製品の関係も、これと同じで時間差があります。

国産ナフサの値段は、2026年1〜3月期が1kLあたり65,700円、4〜6月期が118,900円でした。3か月で81.0%上がったことになります。7月分の速報値は104,331円で、少し下がったものの高い水準が続いています。

この値上がりは、すでにメーカーの価格改定として出ています。プライムポリマーは2026年3月17日に、ポリエチレンとポリプロピレンを1kgあたり90円以上値上げすると発表し、4月1日出荷分から適用しました。ポリプロピレンは、食品の容器から物流用のパレットまで幅広く使われている樹脂です。

国産ナフサの値段は3か月ごとの輸入実績をもとに決まります。ですので、2026年9月の原油の値上がりが国産ナフサの値段に出てくるのは、もう少し先の期になります。ここに挙げた数字は、今回の値上がりの結果ではなく、それより前の局面の結果です。今回の値上がりがどこまで反映されるかは、この記事の時点では分かっていません。なお、供給・在庫・運ぶコストの実数や、公的機関の見通しと実勢のずれについては、専門版の記事で扱っています。

CHAPTER 04この記事に出てきた言葉の意味

ブレント原油
北海で採れる原油の値段で、世界の原油価格の代表的な目安として使われています。ニュースで「原油価格」と言うとき、多くはこれか、アメリカのWTIを指しています。
WTI
アメリカで採れる原油の値段の目安です。ブレントより数ドル安く取り引きされることが多く、2026年9月10日はブレント109.09ドルに対して104.19ドルでした。
バレル
原油の量を表す単位で、1バレルは約159Lです。家庭のお風呂の浴槽が200L前後ですので、その8分目くらいの量にあたります。
ナフサ
原油を蒸留して採れる油のひとつで、プラスチックや合成繊維の原料になります。食品の容器、フィルム、洗剤の容器、物流用のパレットなど、身のまわりの多くの製品のもとになっています。
OPEC
石油輸出国機構のことで、産油国が集まって作っている組織です。加盟国は毎月の産油量を事務局に報告しており、その数字が世界の需給を見るときの材料になります。
企業物価指数
企業どうしが取り引きする品物の値段の動きを、日本銀行が毎月まとめている統計です。消費者物価指数がお店の値段を見るのに対し、こちらは原料や部品の値段を見るため、値上げが店頭に出てくる前の段階が分かります。
スポット価格
その場その場の取り引きで決まる値段のことです。国産ナフサの値段が3か月ごとの輸入実績で決まるのに対し、スポット価格は日々動きます。そのため、これから来る値上がりを先に映します。
ポリプロピレン
ナフサから作られる代表的なプラスチックのひとつです。軽くて丈夫なため、食品の容器、家庭用品、物流用のコンテナやパレットなどに広く使われています。

CHAPTER 05主な情報源

原油の値段

  1. 一次Rigzone「Brent Oil Price Breaks $100 Per Barrel」(2026年9月9日)|9月9日の取引時間中の高値、9月8日の終値、7月23日の終値
  2. 一次Trading Economics「Brent crude oil」「Crude Oil」(当社が2026年9月11日と9月12日に参照)|ブレントとWTIの日々の値段、1週間・1か月前との比較。同社は自社が載せている原油の値段について「公式の指標を示すものではない」と明記しており、売り手と買い手が相対で決めた値段をもとにした表示です。同社の表には日付の列がなく、過去の日ごとの値段を日付つきでたどることはできません。9月11日のブレントは、11日の時点では107.248ドル、12日の時点では104.42ドルと表示されており、本記事は後のほうを採っています。公式の決済価格が必要なときは、EIA・CME/NYMEX・ICEの公表値をご覧ください

産油量と情勢

  1. 一次Al-Monitor「Saudi Arabia's oil production slumps lowest in 36 years as war bites」(2026年9月10日)|サウジアラビアの8月の産油量、前月比190万バレル減、輸出が細った3つの理由、石油施設への攻撃で73人が負傷
  2. 一次国際エネルギー機関(IEA)「Oil Market Report – September 2026」|湾岸の国ぐにの8月の石油輸出が1日約1,300万バレル、安全上の理由で止まっている生産が1日1,000万バレル超
  3. 一次Breakwave Advisors「Breakwave Bi-Weekly Tanker Report」(2026年9月8日)|ホルムズ海峡を1回通るための戦争保険の料金が船の値段の7.5%から12.5%、情勢前は約0.25%

為替と国内の値段

  1. 一次みんかぶFX「ドル円は153円台でのもみ合いに終始=東京為替概況」(2026年9月10日)|同日の東京市場のドル円の値幅
  2. 二次新電力ネット「ガソリン価格(ハイオク・レギュラー・軽油・灯油)の推移」(2026年9月7日調査分まで)|レギュラーガソリンと軽油の全国平均。もとの数字は資源エネルギー庁の石油製品価格調査
  3. 二次大景化学「ナフサ価格推移表」(2026年9月10日時点)|国産ナフサ価格の四半期ごとの数字と7月分の速報値。もとの数字は財務省貿易統計
  4. 一次日本銀行「企業物価指数(2026年8月速報)」2026年9月11日公表|国内企業物価、石油・石炭製品、化学製品、輸入物価の円ベースと契約通貨ベース、石油・石炭・天然ガスの輸入物価
  5. 一次Trading Economics「Naphtha」(当社が2026年9月11日に参照)|ナフサのスポット価格871.17ドル/トンと前日比・前月比・前年比。原油と同じく、公式の指標を示すものではありません。なお2026年9月12日に同じページを開いた時点では、9月11日の値として855.28ドル/トンが表示されていました

樹脂の価格改定

  1. 一次LOGISTICS TODAY「プライムポリマー、ホルムズ影響で値上げ」(2026年3月17日)|ポリエチレンとポリプロピレンの1kgあたり90円以上の改定、2026年4月1日出荷分から適用

2026年7月23日のブレント価格は、当社の既存記事に記録した100.95ドルを使っています。同じ日の値段でも、集計の時点によって他社の数字とは差が出ることがあります。出典の一つひとつと、4つの数字(数値・時期・出典・取得経路)の対応は専門版の記事で整理しています。

FAQよくあるご質問

これから、身のまわりのものはまた値上がりしますか。

原油からナフサ、ナフサからプラスチック製品へと順に伝わるため、時間差があります。国産ナフサの値段は3か月ごとの輸入実績をもとに決まりますので、2026年9月の原油の値上がりが出てくるのはもう少し先の期になります。いつ、何が、いくら上がるかを現時点で申し上げられる材料はありません。

ガソリンや軽油は、これからも今の値段のままですか。

燃料の値段を抑える措置が続くかどうかによります。2026年8月17日から9月7日までの3週間は、レギュラーガソリンも軽油も0.2円しか動いていません。ただし、措置の内容が変われば店頭の値段も変わりますので、今の水準が続くと決まっているわけではありません。

これから原油は下がるという予測も聞きますが、本当でしょうか。

米エネルギー情報局は2026年9月の見通しで、2026年下期のブレント原油を1バレル約90ドル、2027年を74ドルと置いています。ただしこの見通しは、中東からの輸出の制約が少しずつほどけることを前提にしています。同じ資料のなかで、この地域の生産が戦争前の水準に戻るのは2027年4月以降になるとも書かれています。前提が変われば数字も変わる、という性質のものとお考えください。

円で見るとあまり上がっていないなら、安心してよいのでしょうか。

円で見た負担が7月とほぼ同じなのは、円が163.80円から153円台へ戻った分で打ち消されているためです。ただし日本銀行の8月の統計では、1年前と比べると円ベースが契約通貨ベースを8.1ポイント上回っており、長い目で見れば円安が負担を増やす側に働いています。為替が反対に動けば、原油の値段が同じでも負担は増えます。

なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか。

当社はプラスチックパレットと再生樹脂原料をお取扱いしており、原油とナフサの値段がそのまま仕入れに効く立場にあります。お客様から相場についてお尋ねいただくことも多いため、日々見ている数字を出典付きで整理して公開しています。

NOTICE / 本記事についての注意事項
  • 原油価格・ナフサのスポット価格は、当社が2026年9月11日と9月12日にTrading Economicsで確認した表示値です。同社は自社が載せている原油の値段について「公式の指標を示すものではない」と明記しています。為替も含め、いずれも取引時間中に動きますので、お読みになっている時点の値とは異なります。
  • 円に換算した原油価格、上がり幅の割合、輸入物価指数の差、保険料の倍率、1バレルを約159Lとしたたとえは、いずれも当社が公表された数字をもとに計算した目安です。実際の取引価格ではありません。
  • 2026年9月の原油の値上がりが、ナフサや樹脂の値段にどこまで反映されるかは、本記事の時点では確認できていません。記載した国産ナフサの数字は、今回の値上がりより前の局面の結果です。
  • 本記事は情報提供を目的としたもので、特定の判断を推奨するものではありません。引用に際しては出典として本記事URLを明記してください。記載内容に事実誤認がありましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
トップへ戻る