サイバー攻撃 / 脆弱性

php2shellで何をするか、PHP修正版8.5.12〜8.2.35とエックスサーバー・コドモンが始めた対策

10月21日、多くのウェブサイトで使われているPHPに、深刻度9.2の脆弱性が2件公表されました。情報が予定より早く漏れたため、レンタルサーバー会社やネットサービスが管理画面やサービスを止めて備えました。何が危ないのか、どの会社が何を始めたのか、サイトを持つ人は何をすればよいのかを、公式発表をもとに整理しました。

初版公開: / 最終更新: / プラスチックパレット株式会社

2026年10月23日更新:JPCERT/CCが注意喚起、悪用の試みとLinuxの修正も

Amazonは、修正版の公開より4日早い10月17日から悪用の試みを観測し、今は広く悪用されていると公表しました。UbuntuとDebianも修正したパッケージを公開しています。Linuxの提供元のPHPは、バージョン番号が修正版と同じにならない場合があるため、提供元の案内で確かめます。JPCERT/CCは10月22日の注意喚起で、痕跡が見つからなくても攻撃を受けていないとは断定できないとしています。悪用の状況・Linuxの修正・侵害の確認

ANSWER

PHP公式は、ログインなしで外からプログラムを動かされるおそれのある脆弱性2件を直した8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35を公開し、「完全な解決は更新だけ」としています。レンタルサーバーなら会社の更新案内を、自分で管理するサーバーならPHPの更新を確かめます。8.1以下は公式の更新がありません。

深刻度(CVSS v4.0)

9.2

2件とも Critical(PHP公式)

修正版

4系統

8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35

PHPを使うサイト

69.3%

サーバー側の言語が分かるサイトのうち(W3Techs、10月21日)

この記事の要点

  • PHPのセキュリティチームは10月20日、深刻度9.2の脆弱性2件の緊急リリースを予告し、10月21日に修正版8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35を公開しました。ログインなしで外からプログラムを動かされる(リモートコード実行)おそれがあります。
  • 対象は、ウェブのリクエストを処理するすべてのPHP(PHP-FPM、Apacheのmod_php、php-cgiなど)で、PHP公式はmod_phpの危険が最も高いとしています。PHP 8.1以下には、PHP公式からの更新はありません。
  • 本来の公表は10月22日の予定でしたが、20日に情報が漏れ、研究者が再現を報告しました。悪用については「観測した」とする会社と「確認していない」とする会社があり、見方が分かれています。
  • エックスサーバーは予防措置として管理画面などを一時停止し、さくらのクラウドはPHPの脆弱性への対応としてデータベースの管理画面を止めました。コドモンやCygamesなどはPHPを理由に、BUYMAは「システムの脆弱性」への予防的な対応として、サービスを一時停止しました。
  • PHP公式は、設定の変更(session.upload_progress.enabledを0にするなど)は攻撃の道を一部ふさぐだけで、「完全な解決は更新だけ」と書いています。検証されていない攻撃コードにはマルウェアが入っているおそれもあると注意されています。

php2shellとは何か、どこが危ないのか

まず、PHP公式が発表した2件の脆弱性の中身と、公表までの流れを確かめます。

ログインなしで、外からプログラムを動かされるおそれ

PHPは、WordPressをはじめ多くのウェブサイトで使われているプログラムの言語です。調査会社W3Techsによると、サーバー側の言語が分かるサイトの69.3%がPHPを使っています(2026年10月21日)。

PHP公式は10月21日のセキュリティ勧告で、今回の2件は「認証なしのリモートコード実行」につながりうると書いています。ログインしなくても、外から送ったリクエストでサーバーの中のプログラムを動かされるおそれがある、という意味です。深刻度(CVSS v4.0)は2件とも9.2で、最も高い区分の「Critical」です。

番号公式の名前何が起きるか(PHP公式の説明の要旨)
CVE-2026-109618RCE via OOM corruptionメモリ不足の処理で、リクエストのデータが作りかけのまま処理が中断され、その後の後片付けで壊れたデータが使われる
CVE-2026-109619RCE via stale global stateあるリクエストの内部の状態がメモリを解放した後まで残り、同じ処理役(ワーカー)が受けた次のリクエストがそれを使ってしまう。既定でオンの「Session Upload Progress」などが関係する

出典:PHP公式「Security advisory: Critical remote code execution vulnerabilities, update now」(2026年10月21日)、GitHubのセキュリティアドバイザリ GHSA-w8hw-w9fx-j79w・GHSA-6wmf-4rv5-p3rp。「php2shell」は研究者や報道で使われている呼び名で、PHP公式の名前ではありません。

対象は、ウェブのリクエストを処理するすべてのPHPです。PHP公式は、PHP-FPM、Apacheのmod_php、php-cgi、FrankenPHP、LiteSpeedを挙げ、危険が最も高いのはmod_phpとしています。使っているCMSやフレームワークの種類に関係なく、PHP本体の更新が必要です。

公表の2日前に情報が漏れた

日時出来事
10月20日ネットの掲示板への投稿で、公表前の情報が漏れる(報道・研究者による)。セキュリティ会社のwatchTowrが本物と認め、1件の再現を報告
10月20日PHP公式が「重大な脆弱性2件、10月21日14時(UTC)に公開」と予告。詳細が漏れたり悪用が見つかれば前倒しするとした
10月21日IPA、国家サイバー統括室が、修正版をすぐ当てられるよう準備を呼びかけ。英国NCSC、ドイツBSI、CERT-EUも注意喚起
10月21日 日本時間23時ごろPHP公式が修正版8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35とセキュリティ勧告を公開

出典:PHP公式の予告(10月20日)とセキュリティ勧告(10月21日)、IPA、国家サイバー統括室、NCSC、BSI、CERT-EUの各発表。漏えいの経緯は、BleepingComputer、Huntressなどの報道・研究者の説明によります。

報道によると、本来の公表は10月22日の予定でした。公表前に情報が出回ったため、PHP公式は予告を出し、各社は修正版の公開を待たずに備えを始めました。

悪用の状況は、見方が分かれています。Palo Alto NetworksのUnit 42は悪用を観測したとし、CloudflareのCTOは早期の攻撃が出始めていると述べたと報じられています。一方、watchTowrやHuntress、IPAは、10月21日の時点で悪用を確認していないとしていました。

【10月22日追記】公開の4日前から悪用の試み

Amazonの脅威分析チームは10月21日、自社のおとり用サーバーで、修正版の公開より4日早い10月17日から、この脆弱性を狙った試みを観測していたと公表しました。公開当日の10月21日には攻撃のための検証コードが出回り、試みが増えたとしています。使われた手口や経路が試みごとに違うため、複数の攻撃者によるものとみています。

Amazonは「広く悪用されている」としていますが、実際に侵入に成功したかは分からないとしています。ログの調査は、修正版の公開日ではなく、少なくとも10月17日までさかのぼるよう勧めています。修正までの時間は、7日や30日ではなく数時間の単位で考えるべきだとしています。

出典:Amazon Web Services「Amazon threat intelligence identifies PHP2Shell exploitation prior to public disclosure in MadPot」(2026年10月21日)。

この章の結論

PHPの2件の脆弱性は、ログインなしで外からプログラムを動かされるおそれがあり、深刻度は9.2です。公表前に情報が漏れ、10月21日に修正版が出ました。

対策を始めた企業・機関

修正版が出る前から、サーバー会社やネットサービス、公的機関が動いていました。各社の発表の書き方とあわせて並べます。

レンタルサーバー・サーバー管理ソフトの会社

会社・サービス始めたこと発表の書き方
エックスサーバーアカウント管理画面などへのアクセスを一時停止。再開の見込みは10月22日未明。サイトの表示とメールソフトでの送受信は使える「予防的な安全対策」。不正アクセスによるものではないと明記。PHPの名前は出していない
さくらのクラウドデータベースの管理画面(phpMyAdminなど)の提供を停止。再開は未定「PHPの脆弱性への対応に伴い」
さくらのレンタルサーバ・VPS10月21日13時・15時から緊急メンテナンス理由は書かれていない
KAGOYAレンタルサーバーなど3つのサービスで影響を調査中。修正版の公開を見て方針を案内CVE番号を挙げて発表
Movable Type(シックス・アパート)クラウド版は修正版の公開後すぐにPHPを更新。利用者の作業は不要影響する機能を明記
Plesk・CloudLinux(サーバー管理ソフト)影響を認め、PHPの修正版が出たら更新を配信公式サポート記事

出典:エックスサーバー公式X、さくらインターネット、KAGOYA、シックス・アパート、Plesk、CloudLinuxの各発表(2026年10月20〜21日)。エックスサーバーの停止の開始時刻(16時)と停止した画面の範囲は、利用者のブログによる報告です。

共用のレンタルサーバーでは、PHP本体の更新はサーバー会社が行います。エックスサーバーのように、更新までの間に外から入れる管理画面を止めておくのは、攻撃の入口を減らすための備えと読めます(当社の見方)。さくらのレンタルサーバ・VPSの緊急メンテナンスは理由が書かれておらず、同じ時期のLinuxの別の脆弱性への対応と関連づける報道もあるため、PHPのためとは言い切れません。

サービスを止めたネットサービス

サービス始めたこと発表の書き方
コドモン全サービスを即時停止。10月22日早朝に再開の見込み「利用しているPHPに脆弱性の報告が入る予定」。不正アクセス・情報漏えいはないとした
pictSQUAREサービスを一時停止「PHP」に重大な脆弱性2件と明記
ウマ娘、グランブルーファンタジー(Cygames)メンテナンス。開始を23時から22時ごろに早めた「PHPの脆弱性対応に伴うメンテナンス」(報道による)
BUYMA10月21日22時から全サービスを停止(サイトの閲覧・購入・出品・問い合わせを含む)。終了は未定「システムの脆弱性に対処し、サービスの安全性を確保するための予防的な対応」。情報漏えいは確認されていないと明記。PHPの名前は出していない
BASE・PAY ID10月21日15時50分から緊急メンテナンス「予防的な措置」。PHPの名前は出していない
DMM.com22時から臨時メンテナンス「外部ソフトウェアにおいて確認された脆弱性への対応」
pixiv19時から10月22日未明までメンテナンス「サービスの安全性確保のため」

出典:コドモン、pictSQUARE公式X、BASE(PAY ID)、DMM.com公式X、pixiv公式Xの各発表、BUYMA事務局から利用者に届いたメール(10月21日21時55分)。Cygamesの文言はファミ通・GIGAZINEの報道によります。

【10月23日追記】コドモンは、修正版を当てて安全を確かめたうえで、10月22日3時22分にサービスを再開しました。未登園の子どもを知らせる「所在確認アラート機能」は22日は止め、23日から再開するとしています。不正アクセスや情報漏えいは確認されておらず、施設や保護者がアプリの更新やパスワードの変更をする必要はないとしています。ホームページ作成サービスのStudioも、10月21日22時26分から22日4時05分まで緊急メンテナンスを行い、PHPを修正版に更新して再開しました。この件による不正アクセスや情報流出は確認されていないとしています。

出典:コドモン「サービス再開のお知らせ(所在確認アラートは10月22日終日停止)」(2026年10月22日)、Studio「【重要】10月21日(水) 22:00からの緊急メンテナンスのお知らせ【10月22日(木) 04:05終了】」(2026年10月21日〜22日)。

PHPの名前を出して止めた会社と、「予防的な措置」「外部ソフトウェアの脆弱性」などの書き方で止めた会社があります。報道では、このほかにも多くのサービスが同じ夜にメンテナンスに入ったと伝えられていますが、すべてがPHPのためとは限りません。

WAFの会社と公的機関

会社・機関始めたこと
Cloudflare10月21日、無料プランを含む緊急のWAF(不正な通信を止める仕組み)ルールを公開。CTOは「早期の攻撃も観測している」と述べたと報じられている
Palo Alto Networks10月20日から、自社のファイアウォールで攻撃の通信を止める定義を配信したと説明
IPAPHPを使っている箇所の洗い出しと、すぐ適用できる体制づくりを呼びかけ(掲載時点で悪用は確認していない)
国家サイバー統括室公開しているウェブサイトでPHPを使っているかを確かめ、修正パッチを速やかに当てる準備を呼びかけ
英国NCSC・CERT-EUすぐに直せない場合は、システムをネットから切り離すことも考えるよう呼びかけ

出典:Cloudflareの変更履歴(10月21日「WAF Release - Emergency」)、Unit 42、IPA、国家サイバー統括室公式X、NCSC、CERT-EU。Cloudflareの変更履歴にはPHPの名前は書かれておらず、PHP向けという説明はCTOの発言を伝えた報道によります。

この章の結論

エックスサーバーは管理画面を予防的に止め、コドモンやCygamesはPHPを理由にサービスを止めました。CloudflareはWAFのルールを出し、IPAや国家サイバー統括室が準備を呼びかけました。

実際に効く対策は何か

PHP公式が示した対策と、その限界を確かめます。

完全な解決は、修正版への更新だけ

PHPの系統修正版備考
8.58.5.128.5ではfatal_error_backtracesも関係
8.48.4.27
8.38.3.36
8.28.2.358.2のサポートは2026年12月31日まで
8.1以下PHP公式の更新なし一部のLinuxディストリビューションや長期サポートの会社が修正を提供。PHP公式は7.4・8.0・8.1向けに最小限の修正のソースを例外として用意

出典:PHP公式のセキュリティ勧告と各版のリリース告知(2026年10月21日)。

PHP公式は、各版のリリース告知に「完全な緩和策はなく、更新だけが安全な選択」と書いています。PHP 8.1以下は、PHP公式からの更新がありません。使っているLinuxの提供元や長期サポートの会社に修正があるかを確かめるか、サポート中の版へ移ることになります。

設定の変更は「時間かせぎ」にとどまる

PHP公式は、すぐに更新できない場合の設定も示していますが、「これらはインストールを安全にするものではない」と明記しています。

設定(PHP公式の暫定策)ふさげるもの限界
session.upload_progress.enabled=0 にして、全ワーカーを再起動CVE-2026-109619のうち、確認されたセッションの経路別の経路は残る。ini_set()やFPMの.user.iniでは効かない
memory_limit=-1 を、アプリが上書きできない形で設定CVE-2026-109618の、PHPのメモリ上限による失敗根本のメモリ確保の失敗からは、まだ到達しうる
post_max_size を小さくする(アップロードなし8M、ありでも32M)大きなリクエストを使う攻撃完全な対策ではない
8.5では fatal_error_backtraces=08.5特有の経路ほかの経路は残る

出典:PHP公式のセキュリティ勧告(2026年10月21日)。GMO Flatt Securityも、10月21日14時の追記で、設定の変更は緩和にとどまり、修正版の適用が必要としています。

修正版が出る前に出回った「session.upload_progress.enabledを.user.iniで0にする」という方法は、PHP公式の説明では、PHP-FPMでは効かない書き方です。共用サーバーでは、こうした設定はサーバー会社の側で行われることが多く、利用者が自分で変えられる範囲は限られます(当社の見方)。

出回る「攻撃コード」は開かない

公表の前後から、攻撃に使えるとうたうプログラム(PoC)がネットに出回っています。セキュリティ会社のTenableは、検証されていない攻撃コードにはマルウェアが入っているおそれがあると注意しています。自分のサイトが対象かを確かめるために、出どころの分からないコードを手元のパソコンで動かすと、そのパソコンが乗っ取られるおそれがあります。

【10月22日追記】Linuxの提供元の修正は、番号が違うことがある

LinuxのUbuntuとDebianは、10月21日に修正したパッケージを公開しました。提供元のパッケージは、PHP公式の修正版に上げるのではなく、元のバージョンに修正だけを取り込む場合があります。そのため、PHPのバージョン番号だけでは、修正済みかどうかを判断できません。

提供元リリース修正したパッケージ案内の番号
Ubuntu24.04 LTSphp8.3 8.3.6-0ubuntu0.24.04.13USN-8948-1・-2
Ubuntu22.04 LTSphp8.1 8.1.2-1ubuntu2.28USN-8948-1・-2
Ubuntu20.04以前Ubuntu Proで提供USN-8948-1・-2
Debian13(trixie)php8.4 8.4.27-1~deb13u1DSA-6574-1
Debian12(bookworm)php8.2 8.2.35-1~deb12u1DLA-4848-1

出典:Ubuntu Security「CVE-2026-109618」、Debian Security Tracker「CVE-2026-109618」(2026年10月22日に確認)。

自分でサーバーを管理している場合は、使っているLinuxの提供元の案内(UbuntuのUSN、DebianのDSA・DLAなど)で、修正済みのパッケージに更新されたかを確かめます。Ubuntu 20.04以前は、Ubuntu Proの契約で修正が提供されています。

【10月23日追記】JPCERT/CCが示した侵害の確認

JPCERT/CCは10月22日、注意喚起(JPCERT-AT-2026-0033)を出しました。修正版への更新を、十分にテストしたうえで速やかに当てるよう求め、暫定策は特定の攻撃経路にしか効かず、根本的な対策は更新だけとしています。PHPを組み込んだ製品やLinuxの提供元のPHPも影響を受ける可能性があるため、各提供元の情報も確かめるよう求めています。

サーバーを管理している人に向けて、過去の記録で次の点を確かめるよう挙げています。不自然に長い、または形のおかしい値のPHPSESSID(セッションのCookie)がないか。不審なファイル送信の形式(multipart/form-data)のリクエストと、その前後のメモリ上限のエラーやHTTP 500エラーがないか。PHPの処理役(ワーカー)が予期せず止まったり、何度も再起動したりしていないか。

そのうえで、悪用の経路が複数あり、記録の状況によっては痕跡が残らないこともあるため、痕跡が見つからなくても攻撃を受けていないとは断定できないとしています。侵害が疑われる場合は、まず記録などの証拠を残してから、影響範囲の調査やシステムの切り離しを行うよう求めています。

出典:JPCERT/CC「PHPにおける複数の脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)に関する注意喚起」(JPCERT-AT-2026-0033、2026年10月22日)。

この章の結論

完全な解決は修正版8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35への更新だけです。設定の変更は攻撃の道を一部ふさぐだけで、出回る攻撃コードにはマルウェアのおそれがあります。

サイトを持つ人・使う人が今できる3つのこと

PHP公式と各社の発表をもとにまとめました。立場ごとに確かめることです。

レンタルサーバーなら、サーバー会社のお知らせとPHPのバージョンを確かめる

共用のレンタルサーバーでは、PHP本体の更新はサーバー会社が行います。サーバー会社のお知らせで修正版への更新が済んだかを確かめ、管理画面が使えるようになったら、サイトのPHPが8.2以上になっているかを見ます。8.1以下なら、サポート中の版への切り替えを検討します。

自分で管理するサーバーなら、修正版に更新して再起動する

VPSや自社のサーバーでは、PHPを8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35のいずれかに更新し、PHP-FPMやApacheを再起動します。Linuxの提供元のパッケージを使っている場合は、提供元の更新の案内を確かめます。動作確認のために置いたphpinfoのファイルは、確認したらすぐに消します。

サービスを使う人は、公式のお知らせで再開を待つ

メンテナンス中のサービスの多くは、予防のために止めていると説明しています。再開の情報は公式サイトや公式SNSで確かめ、「緊急」「確認のため」などと書かれたメールやSMSのリンクからログインしないようにします。

コピペ枠:制作会社・サーバー担当への確認メール

「全文をコピー」を押すと、そのままメールに貼り付けられます。〇〇の部分を書き換えて使ってください。

〇〇株式会社 〇〇様
いつもお世話になっております。〇〇の〇〇です。
10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618/CVE-2026-109619)について、当社のサイト(〇〇)の状況を確認させてください。
1.サイトで使っているPHPのバージョンと、修正版(8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35)への更新の予定・完了日
2.PHP 8.1以下の場合、サポート中の版へ移す予定
3.更新までの間に取っている対策(管理画面の制限など)
4.不審なアクセスやファイルの変更がないかの確認結果
お手数ですが、〇月〇日までにご回答いただけますと助かります。よろしくお願いいたします。

よくある質問

更新したあと、攻撃を受けていないか確かめる方法はありますか
JPCERT/CCは、不自然な値のPHPSESSID、不審なファイル送信のリクエストとその前後のエラー、PHPのワーカーの異常な終了や再起動がないかを、過去の記録で確かめるよう挙げています。ただし痕跡が残らないこともあり、見つからなくても攻撃を受けていないとは断定できないとしています。
すでに悪用されているのですか
Amazonは10月21日、修正版の公開より4日早い10月17日から悪用の試みを観測し、今は広く悪用されていると公表しました。実際に侵入に成功したかは分からないとしています。
Linuxのパッケージで入れたPHPは、どのバージョンなら安全ですか
UbuntuやDebianは、元のバージョンに修正だけを取り込む場合があり、番号だけでは判断できません。Ubuntu 24.04はphp8.3 8.3.6-0ubuntu0.24.04.13、Debian 13はphp8.4 8.4.27-1~deb13u1などで修正されています。提供元の案内で確かめます。
php2shellとは何ですか
2026年10月21日にPHP公式が修正版を出した、重大な脆弱性2件(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)の呼び名です。研究者や報道で使われている名前で、PHP公式の名前ではありません。ログインなしで外からプログラムを動かされるおそれがあり、深刻度は9.2です。
どのバージョンに更新すればよいですか
PHP 8.5.12、8.4.27、8.3.36、8.2.35です。PHP 8.1以下にはPHP公式の更新がないため、Linuxの提供元や長期サポートの会社の修正を確かめるか、サポート中の版へ移ります。
WordPressのサイトも対象ですか
PHP公式は、ウェブのリクエストを処理するすべてのPHPが対象としています。WordPressなどCMSの種類に関係なく、PHP本体の更新が必要です。
設定を変えれば防げますか
PHP公式は、session.upload_progress.enabledを0にするなどの設定は攻撃の道を一部ふさぐだけで、インストールを安全にするものではないとしています。完全な解決は修正版への更新だけです。
メンテナンス中のサービスは情報が漏れたのですか
エックスサーバーやコドモンは不正アクセスによるものではないと書き、BUYMAも情報漏えいは確認されていないとしています。多くの会社は予防のための停止と説明しています。各社の公式のお知らせで確かめてください。
なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか
当社は物流資材を扱う会社で、取引先や中小企業の業務を止めるサイバー攻撃の情報を日々見ています。自社のサイトを持つ会社の確認に役立つよう、公式発表をもとに整理しました。
出典・エビデンス一覧35件(公式・公的機関24・報道・セキュリティ会社11)

公式・公的機関

報道・セキュリティ会社

当社の関連記事

  • ※内容は2026年10月21日夜(修正版の公開後)の時点の発表にもとづき、10月22日に悪用の状況とLinuxの修正、10月23日にJPCERT/CCの注意喚起とコドモン・Studioの再開を追記しました。各社の再開や更新の完了、悪用の状況は、続報で変わります。
  • ※攻撃の具体的な手順や攻撃コードは、防御に必要な範囲を超えるため載せていません。
  • ※「当社の見方」と書いた部分は、公表資料をもとにした当社の整理です。ご自身のサイトの対応は、サーバー会社や制作会社の情報で確かめてください。

文:プラスチックパレット株式会社 編集部

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