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生理用品の値上げはいつからか、各社8月・9月以降の動向と食料品1%引き下げに含まれない理由
PRICE HIKE 2026 / 値上げ情報

生理用品の値上げはいつからか、各社8月・9月以降の動向と食料品1%引き下げに含まれない理由

生理用品の値上げについて、最も多く調べられているのは「いつからか」です。この記事では各社の時期を一覧で示したうえで、あまり知られていないもうひとつの論点を扱います。生理用品の消費税は8%ではなく10%で、2027年に予定されている食料品1%への引き下げにも含まれません。値上げの背景や原料の話は、当社の既存記事で詳しく解説しています。

公開日: 最終更新: カテゴリ:値上げ情報
この記事は、既存記事を補う位置づけです

生理用品がなぜ値上げされるのか、ナプキンが何からできているのか、家計への影響をどう計算するのかについては、「2026年生理用品の値上げ」をやさしく解説、エリス・ソフィ・ロリエで改定時期が分かれる本当の理由で詳しく扱っています。本記事は、そこで触れていない「消費税」の論点に絞ってお伝えします。値上げの理由や買い方の工夫を知りたい方は、先に上の記事をご覧ください。

この記事の3つのポイント
  • 値上げの時期はブランドで分かれます。大王製紙は2026年8月1日納品分から家庭用・業務用の全品を15%以上改定し、エリスが含まれます。ユニ・チャームのソフィは7月以降に5%前後。花王のロリエは9月以降とされていますが、対象商品と改定幅、正式な実施日は現時点で確認できていません。
  • 生理用品の消費税は10%です。軽減税率8%の対象は「酒類と外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞」に限られており、制度の基準は生活必需品かどうかではありません。生理用品は医薬部外品にあたるため対象外です。
  • 2027年4月から食料品の消費税を1%にする方針が表明されましたが、生理用品は対象に含まれません。実現した場合、食料品との税率差は現在の2ポイントから9ポイントへ広がることになります。
かんたんに言うと

生理用品の値上げ時期はブランドで異なります。エリスは8月1日から15%以上、ソフィは7月以降に5%前後、ロリエは9月以降で詳細未発表です。また生理用品の消費税は10%で、2027年4月に予定される食料品1%引き下げの対象外です。食料品との税率差は2ポイントから9ポイントへ広がります。

📌 2026年8月26日 更新 ── 9月を前にした現在地

1. 大王製紙のリリース本体を直接確認しました。対象は「家庭用・業務用製品 全品」、改定幅は「現行価格より15%以上」、2026年8月1日納品分より。発表文に「生理用品」の語はなく、エリスが含まれるという点は報道によります。▶ 詳しく見る

2. 花王「ロリエ」は9月目前でも正式発表がありません。5月の報道から3か月、対象商品も改定幅も未公表のままです。ユニ・チャームも公式リリースは確認できていません。▶ 詳しく見る

3. 給付の「月」は会見での発言で、閣議決定された文書は年度までです。令和9年6月・令和11年4月という月は7月30日の会見で述べられたもので、8月5日の閣議決定文書は「令和9年度」「令和11年度」と書いています。▶ 詳しく見る

※ 生理用品が食料品1%引き下げの対象外であるという結論は変わりません。第1章〜第8章は2026年8月1日時点の内容です。

📌 2026年8月7日 更新 ── 公開後に決まったこと

1. 8月5日に閣議決定されました。政府は臨時閣議で「給付付き税額控除の制度導入の基本方針」を決定。食料品の消費税を2027年4月から2年間、8%から1%へ引き下げる内容です。▶ 詳しく見る

2. それでも生理用品は対象外です。対象は「飲食料品」であり、もともと8%ではない生理用品は10%のまま変わりません。食料品との税率差は2ポイントから9ポイントへ広がります。▶ 詳しく見る

3. 食料品の1%は2年間の期限つきです。2029年4月に8%へ戻す予定とされています。生理用品の税率はこの間、一度も動きません▶ 詳しく見る

※ 第1章〜第8章は2026年8月1日時点の内容です。

もくじ
  1. いつから上がるのか、各社の時期を一覧で確認します
  2. 他のメーカーはどうなっているのでしょうか
  3. 生理用品の消費税は10%です
  4. 食料品1%引き下げに、生理用品は含まれません
  5. 【8月7日更新】8月5日に閣議決定されました
  6. 諸外国では、どうなっているのでしょうか
  7. 値上げの理由と買い方については、別記事で扱っています
  8. この記事に出てきた言葉の意味
  9. 主な情報源
  10. よくあるご質問
  11. 一次首相官邸「『給付付き税額控除』の制度導入の基本方針の閣議決定についての会見」2026年8月5日|同日の臨時閣議で基本方針を閣議決定した旨、9月に大綱を決定したうえで臨時国会に法律案を提出する旨。ページを直接参照しました(2026年8月7日追記分)|kantei.go.jp
  12. 一次首相官邸「『飲食料品に係る消費税率の引下げ』及び『給付付き税額控除』についての会見」2026年7月30日|令和9年4月から2年間の1%引き下げ、令和9年6月以降の給付の先行導入、令和11年4月の本格導入と8%への復元という4段階の構成。ページを直接参照しました(2026年8月7日追記分)|kantei.go.jp
生理用品の消費税
10%
軽減税率の対象外
医薬部外品のため
食料品(2027年4月〜)
1%
方針表明段階
生理用品は対象外
食料品との税率差
9pt
現在2pt(8%と10%)
→9pt(当方計算)
大王製紙の改定幅
15%以上
2026年8月1日納品分から
家庭用・業務用の全品

CHAPTER 01いつから上がるのか、各社の時期を一覧で確認します

「生理用品の値上げはいつから」という問いに、ひとつの日付で答えることはできません。メーカーごとに時期が違うためです。まず一覧で確認します。

メーカー 主なブランド 時期 改定幅 状況
大王製紙 エリス、エリエール 2026年8月1日納品分から 15%以上 NHK等が報道
ユニ・チャーム ソフィ 2026年7月以降 5%前後 報道による
花王 ロリエ 2026年9月以降 未発表 正式発表を確認できていません

大王製紙は同社が2026年5月15日に公表したリリース本体を2026年8月26日に直接確認しました(対象品種「家庭用・業務用製品 全品」、改定幅「現行価格より15%以上」、2026年8月1日納品分より)。ただし発表文に「生理用品」「ナプキン」「エリス」という語はなく、エリスが含まれるという点は報道によります。ユニ・チャームと花王は2026年5月時点の報道によるもので、両社の公式リリースは2026年8月26日時点でも確認できていません。ブランド名は各社の主要な生理用品ブランドを記載したもので、対象商品の範囲を示すものではありません。

3社の時期が分かれる理由は、別記事で解説しています

なぜメーカーごとに時期がずれるのか、ロリエについて何が分かっていて何が分かっていないのか、「15%以上」が店頭価格にどう反映されるのかについては、「2026年生理用品の値上げ」をやさしく解説で詳しく扱っています。本記事では時期の一覧までにとどめ、以下は消費税の話に進みます。

ひとつだけ補足しておきます。8月1日という日付は「納品分から」の改定日です。メーカーが小売店に納める価格が変わる日であって、店頭の値札がその日に一斉に書き換わるわけではありません。店の在庫がはけるまでは現行価格が残るため、8月に入って値札が動かなくても改定が見送られたわけではありません。

CHAPTER 02他のメーカーはどうなっているのでしょうか

生理用品を扱うメーカーは3社だけではありません。検索でも他社名やブランド名が調べられています。ここは、確認できたことだけを書きます。

メーカー 主なブランド 本記事公開時点の状況
日本製紙クレシア はだおもい、ポイズ 生理用品の価格改定について、公式発表を確認できていません
P&G ウィスパー 同上

本記事の公開時点(2026年8月1日)で確認できた範囲です。発表がないことと、値上げがないことは同じではありません。

「発表がない」と「上がらない」は違います

ここは誤解を招きやすいので、はっきり書いておきます。公式発表を確認できていないというのは、値上げがないという意味ではありません。ロリエがそうであるように、報道が先行して正式発表が後になることも、発表そのものがこれから行われることもあります。ご自身がお使いのブランドについては、各メーカーの公式サイトで最新の発表をご確認ください。

なお、紙製品全体では改定の動きが広がっています。大王製紙は2026年4月1日納品分から10%以上の改定を実施していますが、この4月の改定はティッシュペーパーやトイレットペーパーなど紙製品の一部が対象で、生理用品が含まれていたかは確認できていません。8月1日は「全品」が対象となり、そこに生理用品が含まれると報じられています。生理用品だけが特別に上がっているわけではなく、紙・衛生用品という分野全体が動いています

CHAPTER 03生理用品の消費税は10%です

ここからが、この記事の本題です。値上げの話とは別のもうひとつの論点で、あまり知られていませんが家計に効いています。

生理用品にかかる消費税は10%です。食料品に適用されている軽減税率8%の対象ではありません。

軽減税率の対象は2つだけです

軽減税率8%が適用されるのは、次の2つに限られます。

対象 内容
飲食料品 酒類と外食を除く
新聞 定期購読契約にもとづき、週2回以上発行されるもの

それ以外の日用品、医薬品、医薬部外品などは原則として標準税率10%です。

ポイントは、制度の基準が「生活必需品かどうか」ではないことです。どれほど生活に欠かせないものであっても、飲食料品か新聞でない限り、軽減税率の対象にはなりません。

生理用品は医薬部外品にあたり、飲食料品ではないため対象外です。同じ理由で、紙おむつ、ティッシュペーパー、トイレットペーパーも10%です。

サプリメントは8%です

制度の基準が「飲食料品かどうか」であることを示す例があります。栄養機能食品や健康食品、美容食品は「食品」に分類されるため税率8%です。つまりダイエットや美容のためのサプリメントは8%で、生理用品は10%という関係になります。良し悪しの話ではなく、制度がそう組まれているという事実です。

1か月の負担で見ると、どのくらいでしょうか

税率2ポイントの差が、どのくらいの金額なのかを確認します。ここは計算のしかたを示すための仮の数字としてご覧ください。実際の価格ではありません。

税抜価格 税率8%なら 税率10%(現行)
月1,200円 1,296円 1,320円 24円
年14,400円 15,552円 15,840円 288円

税抜価格を仮に置いた計算例です(1パック400円を月3パックとした場合を想定。当社の既存記事の試算と同じ仮定に揃えています)。実際の負担はご自身の購入額に置き換えてご確認ください。当方で計算しました。

2ポイントの差は、金額としては大きくありません。ただし、これが次の章で見るように9ポイントへ広がる可能性があります。

CHAPTER 04食料品1%引き下げに、生理用品は含まれません

2026年7月30日、大きな動きがありました。高市首相が、食料品の消費税率を2027年4月から2年間限定で現行の8%から1%に引き下げる意向を表明しました。[2026年8月7日更新]この方針は2026年8月5日に閣議決定されました。1%分に相当する年約6,000億円を中低所得者へ給付して「実質ゼロ」にするとしています。

この報道を受けて、生理用品も下がるのかという疑問が生まれます。答えは下がりませんです。

対象は「今8%のもの」だからです

今回の方針は、現在軽減税率8%が適用されている飲食料品を1%にするという内容です。生理用品はもともと8%の対象ではなく10%ですから、引き下げの対象にも入りません。

品目 現在 2027年4月以降(予定)
食料品 8% 1% ▲7pt
生理用品 10% 10% 変わらず
紙おむつ 10% 10% 変わらず
食料品との税率差 2pt 9pt 拡大

2027年4月以降の欄は、方針どおり実施された場合の見通しです。税率差は当方で計算しました(現在10−8=2ポイント、実施後10−1=9ポイント)。

実現した場合、食料品と生理用品の税率差は現在の2ポイントから9ポイントへ広がることになります。

2027年4月からは、税率が3つ並びます

もうひとつ、あまり触れられていない点があります。軽減税率8%の対象には、飲食料品のほかに新聞があります。定期購読の契約にもとづき、週2回以上発行されるものです。

今回の方針で1%に下がるのは飲食料品だけです。閣議決定された基本方針は「飲食料品に係る消費税率の引下げ」と定めており、新聞についての記載はありません。そのため新聞の8%はそのまま残ることになります。

品目現在2027年4月以降(予定)
食料品8%1%
新聞(定期購読)8%8%のまま
生理用品10%10%のまま

新聞の扱いは、閣議決定された基本方針が飲食料品を対象としていることから当方で整理したものです。法案の内容によって変わる可能性があります。

いま日本の消費税は10%と8%の2つです。方針どおりに実施されると、ここに1%が加わって3つの税率が同時に存在することになります。日本の消費税で税率が3つ並ぶのは初めてです。

そして生理用品は、その3つのうち最も高い10%に置かれます。食料品との差は9ポイント、新聞との差は2ポイントです。

ここで確認しておきたいのは、税率の違いが「生活に欠かせないかどうか」で決まっているわけではないという点です。第3章で見たとおり、軽減税率の基準は飲食料品か新聞かという分類です。生理用品が10%に置かれているのは、この分類に当てはまらないためであり、必要性が低いと判断されたからではありません。

同じレジで、税率が分かれます

スーパーで食品と生理用品を一緒に買う場面を想像してください。現在はレシートに8%と10%が並びます。方針どおりに実施されれば、ここが1%と10%になります。同じ買い物かごの中で、税率が10倍違うという状態です。

まだ決まったわけではありません

現時点は方針の表明段階であり、法案が成立して初めて確定します。政府は2026年8月上旬に閣議決定したうえで、秋の臨時国会に関連法案を提出する意向とされています。[2026年8月7日更新]この閣議決定は2026年8月5日に実際に行われました。詳細は下記の更新をご覧ください。超党派の「社会保障国民会議」では具体案について意見の一致に至らず、中間とりまとめは両論併記となりました。与党内にも慎重な意見があると報じられています。今後の国会審議によって内容や時期が変わる可能性があります。

値上げと税は、別々に効きます

ここを整理しておきます。生理用品の価格に効く力は2つあり、性質が違います。

要素 いま何が起きているか 変わる見込み
本体価格 原料と資材の高騰で8月・9月に改定 当面続く見通し
消費税 10%(軽減税率の対象外) 今回の方針では変わりません

本体価格の改定内容は各社の発表および報道、消費税の方針は2026年7月30日時点の報道によります。

「消費税が下がるなら値上げも相殺されるのでは」と考えたくなりますが、生理用品についてはその効果がありません。本体価格が上がる一方で、税率は据え置かれます。

UPDATE 2026.08.078月5日に閣議決定されました、それでも生理用品は対象外です

この章は2026年8月7日に追記しました

本記事はに公開しました。第4章では、食料品の消費税引き下げについて「現時点は方針の表明段階」と記していました。その後、2026年8月5日に閣議決定されました。第1章から第8章の内容は変更していません。

閣議決定された内容

政府はの臨時閣議で、「給付付き税額控除の制度導入の基本方針」を閣議決定しました。第4章で扱った食料品の消費税引き下げは、この基本方針のなかに位置づけられています。

段階 時期 内容
第1段階 から2年間 飲食料品の消費税率を1%へ引き下げる
第2段階 以降 飲食料品に係る消費税1%の範囲内で「所得に連動したきめ細かな給付」を先行導入
第3段階 給付を本格導入
第4段階 本格導入に合わせて 飲食料品の消費税率を元の8%に戻していく

首相官邸が公表した令和8年7月30日および同年8月5日の会見に基づく整理です。飲食料品の消費税率の引き下げは、給付付き税額控除の実施までの「つなぎ」と位置づけられています。

[2026年8月26日追記]この表の「月」は会見での発言に基づくものです。上の第2段階と第3段階の時期は、首相官邸が公表した令和8年7月30日の会見で「令和9年6月以降の『先行導入』」「令和11年4月から『本格導入』」と述べられた内容です。一方、令和8年8月5日に閣議決定された「給付付き税額控除の制度導入の基本方針」では、同じ内容が「令和9年度に先行導入」「令和11年度から本格導入」と年度で書かれており、月は明示されていません

つまり、月まで踏み込んでいるのは会見での発言のほうで、正式に決定された文書は年度までしか定めていません。給付の開始月を前提に家計の予定を立てる段階ではない、ということです。なお第1段階の「令和9年4月1日から2年間」は、閣議決定された文書にも同じ表現で明記されています。

結論は変わりません

閣議決定されたことで、第4章でお伝えした内容の確度は上がりました。ただし、生理用品が対象外であるという結論は変わりません。

閣議決定された対象は「飲食料品」です。第4章で説明したとおり、これは現在軽減税率8%が適用されている範囲を指します。生理用品はもともと8%の対象ではなく10%ですから、引き下げの対象には入りません。

むしろ、差が広がることが確定に近づきました

第4章で示した税率差の見通しを、閣議決定後の内容で再掲します。

品目 現在 2027年4月以降
食料品(飲食料品) 8% 1% ▲7pt
生理用品 10% 10% 変わらず
紙おむつ 10% 10% 変わらず
食料品との税率差 2pt 9pt 拡大

税率差は当方で計算しました(現在10−8=2ポイント、実施後10−1=9ポイント)。2027年4月以降の欄は、閣議決定された方針どおりに実施された場合の見通しです。

それでも「決まった」わけではない点

ここは正確にお伝えします。閣議決定は政府の方針を定めるものであり、税率の変更には法律の改正が必要です。

2026年8月5日の会見によれば、政府は制度の詳細設計をさらに進めて9月に大綱を決定したうえで、臨時国会に法律案を提出し早期成立を目指すとされています。したがって、施行日や対象範囲の細部は法律の成立を経て確定します。

第4章で「法案が成立して初めて確定します」とお伝えした点は、閣議決定後も変わりません。変わったのは、閣議決定という手続きが実際に行われたことです。次の節目は9月の大綱決定になります。

2年後には8%に戻る予定です

もうひとつ、第4章の時点では触れていなかった点があります。食料品の1%は期限つきです。

首相官邸が公表した令和8年7月30日の会見によれば、「所得に連動したきめ細かな給付」を令和11年4月から本格導入することに合わせて、飲食料品の消費税率は元の税率である8%に戻していくとされています。

生理用品から見ると、どうなるのでしょうか

2027年4月から2年間、食料品との差は9ポイントに開きます。そして2029年4月に食料品が8%へ戻れば、差は再び2ポイントに縮みます。

つまり生理用品の税率は、この間まったく動きません。動くのは食料品のほうだけで、生理用品はその変化を横から見ている形になります。「生理用品も安くなるのか」という問いへの答えは、2027年も2029年も同じです。

食料品の1%引き下げそのものについては、いくら安くなるのか、値上げとどちらが大きいのかを食料品の消費税1%はいつからいくら安くなるのかで、家計調査をもとに試算しています。生理用品の値上げの理由と買い方については、「2026年生理用品の値上げ」をやさしく解説で扱っています。

CHAPTER 05諸外国では、どうなっているのでしょうか

生理用品への課税は、日本だけの論点ではありません。事実として確認できる動きを紹介します。本記事は制度の是非を論じるものではなく、どのような事実があるかを整理するものです。

以下は2021年時点の記述です

この章で紹介する海外の事例は、豊島区議会が2021年に可決した意見書に記載されている内容です。約5年前の情報であり、その後の制度変更を確認できていません。現在も同じ状態が続いているかどうかは、各国の最新情報をご確認ください。

生理用品にかけられる税は「タンポン税(tampon tax)」と呼ばれることがあります。同意見書によると、2004年にケニアが生理用品への課税を撤廃したのを皮切りに、カナダ、インド、オーストラリアなどが続いたとされています。

また同意見書は、2020年11月にスコットランドが世界で初めて生理用品を全ての女性に無償で提供することを決定したこと、ニュージーランドが2021年6月からすべての学校で無料提供を行うとしていたこと、フランスがすべての学生への無償提供を目指すと表明していたことを記しています。いずれも意見書が書かれた2021年時点の記述です。

日本国内では、税制そのものの変更ではなく、自治体や学校での無償配布という形の取り組みが行われています。生理用品を軽減税率の対象にすることを求める署名活動や、地方議会からの意見書提出も行われており、豊島区議会もそのひとつです。

これらの動きに対しては、軽減税率の対象を広げることの是非、線引きの難しさ、財源の問題など、さまざまな見方があります。本記事では特定の立場を取らず、確認できる事実の紹介にとどめます。なお国内の自治体による配布制度の調べ方については、「2026年生理用品の値上げ」をやさしく解説の第9章で詳しく扱っています。厚生労働省の調査結果もあわせて掲載しています。

CHAPTER 06値上げの理由と買い方については、別記事で扱っています

この記事は消費税に絞ってお伝えしました。値上げそのものについては、当社の既存記事で詳しく解説しています。重複を避けるため、ここでは要点と参照先だけを示します。

なぜ上がるのか

生理用ナプキンの表面材は不織布、吸収体はパルプと高吸水性ポリマー、防漏材と個包装はフィルムでできています。パルプ以外はすべて、石油から取り出されるナフサを原料とする樹脂です。中東情勢の影響で原油とナフサの価格が上がると、これらの資材価格に波及します。

当社が扱うプラスチックパレットやストレッチフィルムも、同じナフサから作られます。パレットの原料が上がるとき、同じ理由でナプキンも上がる。この構造が、物流資材の商社である当社が生理用品の値上げを説明できる理由です。

知りたいこと 参照先
ナプキンが何からできているか、なぜ紙おむつと同時期に上がるのか 「2026年生理用品の値上げ」をやさしく解説 第3〜5章
家計への影響の計算方法、買いだめの是非、1枚あたり単価での比べ方 同記事 第6〜8章
自治体の支援制度、厚生労働省の調査結果 同記事 第9章
紙おむつの値上げ 「2026年紙オムツショック」をやさしく解説
ナフサそのものの価格推移 ナフサ・原油完全まとめ
食品全体の値上げ動向と消費税1%引き下げ 2026年9月の値上げ一覧

帝国データバンクの2026年7月31日公表分によると、食品の値上げ要因のうち包装・資材が64.0%、中東情勢が27.8%を占めています。生理用品は食品ではありませんが、資材の原料が同じであるため、同じ力を受けています。

CHAPTER 07この記事に出てきた言葉の意味

軽減税率

消費税の標準税率10%に対して、一部の品目に適用される8%の税率です。2019年10月の消費税率引き上げにあわせて導入されました。対象は酒類と外食を除く飲食料品と、定期購読契約にもとづき週2回以上発行される新聞の2つに限られます。

標準税率

軽減税率の対象にならない品目に適用される10%の税率です。生理用品、紙おむつ、ティッシュペーパーなどの日用品はこちらにあたります。

医薬部外品

医薬品医療機器等法にもとづく分類のひとつで、医薬品より作用が穏やかなものを指します。生理用ナプキンはこの分類にあたります。飲食料品ではないため、消費税の軽減税率の対象外です。

タンポン税

生理用品にかけられる税の通称です。海外では撤廃や軽減の動きがあり、無償提供に踏み切った国もあります。日本では生理用品に標準税率10%が適用されています。

実質ゼロ

2026年7月30日に表明された方針で使われている表現です。食料品の消費税率を1%に引き下げたうえで、その1%分に相当する年約6,000億円を中低所得者へ現金給付することで、負担を実質的にゼロにするという考え方を指します。

納品分から

メーカーが卸や小売へ商品を納める分を指します。「8月1日納品分から」とは、その日以降に出荷する商品の価格が変わるという意味で、店頭の値札が同じ日に変わるとは限りません。

CHAPTER 08主な情報源

消費税・軽減税率について

  1. 二次TOKIUM「軽減税率対象とは?8%になる品目・10%になる品目を解説」|軽減税率の対象が酒類・外食を除く飲食料品と定期購読契約にもとづき週2回以上発行される新聞である旨、日用品・医薬品・医薬部外品が原則として対象外である旨の記載
  2. 二次zeimo「消費税増税でおむつや生理用品はどうなる?日用品は軽減税率対象外」|軽減税率の制度が「生活必需品」という考え方を採っていない旨、おむつや生理用品が対象外である旨の記載
  3. 二次mi-mollet「知ってた?生理用品は必需品なのに税率10%『軽減税率の対象外』のなぜ」|栄養機能食品・健康食品・美容食品が「食品」にあたるため税率8%である一方、生理用品は10%である旨の記載
  4. 二次日本経済新聞「食品消費税、27年4月から1%」2026年7月30日、および同「食品消費税の来春1%、高市首相が30日表明 国民会議はまとまらず」2026年7月29日|食料品の消費税率を2027年4月から2年間限定で8%から1%に引き下げる意向を表明した旨、1%分相当を中低所得者へ給付し「実質ゼロ」とする旨、年6,000億円の給付を組み合わせる議長案である旨、超党派の国民会議で意見の一致に至らず中間とりまとめが両論併記となった旨、与党内に慎重論がある旨の報道
  5. 二次Yahoo!ニュース「食料品消費税1% 首相が正式表明」2026年7月30日|政府が8月上旬にも方針を閣議決定し今秋の臨時国会に関連法案を提出する意向である旨の記載

各社の価格改定について

  1. 二次NHKニュース「大王製紙 8月に家庭用・業務用の全製品値上げ 中東情勢 影響で」2026年5月15日(SNS上での引用により見出しと要旨を確認)|大王製紙が家庭用・業務用の全製品を8月から15%以上値上げする旨、対象が「エリエール」ブランドで展開しているティッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー、オムツ、生理用品などである旨の報道。NHKの記事本文そのものは確認できていません
  2. 一次大王製紙株式会社「家庭用・業務用製品の価格改定について」2026年5月15日|対象品種「家庭用・業務用製品 全品」、改定幅「現行価格より15%以上」、2026年8月1日(土)納品分より。リリース本体を直接参照しました(2026年8月26日追記分)。発表文に「生理用品」「ナプキン」「エリス」の語は含まれていません。なお2025年2月5日の前回リリースは対象を「他家庭用・業務用製品 全品」としており、2026年版では「紙」が外れています|daio-paper.co.jp
  3. 二次浜田紙業「【2026年8月実施】大王製紙(エリエール)製品の価格改定(値上げ)について紙問屋が解説します」2026年5月19日|対象商品が「全品」であり業務用の紙製品もすべて含まれる旨、メーカーの発表による理由として国際情勢の影響による原材料価格やエネルギー価格の変動および中東地域の情勢不安を背景とした原材料・資材の調達価格の上昇が挙げられている旨の記載
  4. 二次プライシー「【2026年7月】紙製品・段ボール値上げ一覧」|大王製紙が2026年8月1日納品分から家庭用・業務用製品全品を15%以上値上げすると発表した旨、2026年4月1日納品分から10%以上の値上げを実施済みである旨の記載
  5. 二次ユニ・チャームおよび花王の改定内容(ソフィが7月以降に5%前後、ロリエが9月以降で詳細未発表)については、当社の既存記事「『2026年生理用品の値上げ』をやさしく解説」(2026年7月30日公開)で参照した2026年5月時点の報道内容を引き継いでいます。本記事の作成にあたり、原典(日本経済新聞2026年5月15日、読売新聞オンライン2026年5月)を改めて直接確認することはできませんでした。最新の状況は各社の公式サイトでご確認ください

諸外国の動きについて

  1. 一次(抜粋)豊島区議会「生理用品を軽減税率の対象にすることを求める意見書」2021年|検索結果に表示された本文の抜粋により確認したもので、全文は読んでいません。また記載内容は2021年時点のものです|2004年にケニアが生理用品への課税を撤廃し、カナダ・インド・オーストラリアなどが続いた旨、2020年11月にスコットランドが世界で初めて生理用品の無償提供を決定した旨、ニュージーランドが2021年6月からすべての学校で無料提供を行っている旨、フランスがすべての学生への無償提供を目指すと表明している旨の記載|https://www.city.toshima.lg.jp/368/kuse/gikai/ikensho/2107131005.html

値上げ要因の統計について

  1. 二次マイナビニュース「2026年8月の飲食料品値上げは2311品目、前年比8割増」2026年7月31日|帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年7月31日公表)の内容として、値上げ要因のうち包装・資材が64.0%、中東情勢が27.8%を占める旨の記載|https://news.mynavi.jp/article/20260731-4760168/

当社の関連記事

  1. 「2026年生理用品の値上げ」をやさしく解説、エリス・ソフィ・ロリエで改定時期が分かれる本当の理由本記事の元になる記事です。値上げの理由、ナプキンの素材構成、家計への影響の計算方法、買いだめの是非、自治体の支援制度を扱っています
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  4. ナフサ・原油完全まとめ、2026年ナフサ価格3系列の全記録|原料そのものの価格推移

本記事における税率差の計算(現在2ポイント、実施後9ポイント)および税込価格の計算例は、上記資料の税率をもとに当方で行ったものです。消費税に関する内容は2026年7月30日時点の報道に基づく方針の表明段階のものであり、法案の成立が前提です。各社の価格改定のうち、大王製紙については2026年8月26日にリリース本体を直接確認しました。ユニ・チャームと花王については公式リリース本体を確認できておらず、報道および情報サイトの記載によっています。

FAQよくあるご質問

生理用品の消費税はなぜ10%のままなのですか。

軽減税率8%の対象が、酒類と外食を除く飲食料品と、定期購読契約にもとづき週2回以上発行される新聞に限られているためです。制度の基準は「生活必需品かどうか」ではなく「飲食料品または新聞かどうか」です。生理用品は医薬部外品にあたり飲食料品ではないため、標準税率の10%が適用されます。同じ理由で紙おむつやティッシュペーパーも10%です。

2027年4月からは、税率がいくつになるのですか。

方針どおりに実施されると3つになります。飲食料品が1%へ下がる一方、同じ軽減税率8%の対象である新聞(定期購読契約にもとづき週2回以上発行されるもの)は8%のまま残る見通しです。標準税率の10%とあわせて、1%・8%・10%の3つが同時に存在することになります。日本の消費税で税率が3つ並ぶのは初めてです。生理用品はこのうち最も高い10%に置かれ、食料品との差は9ポイント、新聞との差は2ポイントになります。ただし新聞の扱いは閣議決定された基本方針が飲食料品を対象としていることから整理したもので、法案の内容によって変わる可能性があります。

食料品の消費税が1%になると、生理用品も下がりますか。

下がりません。2026年7月30日に表明された方針は、現在軽減税率8%が適用されている飲食料品を対象に、2027年4月から2年間1%へ引き下げるという内容です。生理用品はもともと軽減税率の対象外で標準税率10%のため、この引き下げの対象にも含まれません。食料品が1%になった場合、生理用品との税率差は現在の2ポイントから9ポイントへ広がることになります。なお同方針は法案の成立が前提です。

サプリメントは8%なのに、生理用品が10%なのはなぜですか。

軽減税率の基準が「生活必需品かどうか」ではなく「飲食料品かどうか」で決まっているためです。栄養機能食品や健康食品、美容食品は「食品」に分類されるため税率8%が適用されます。一方で生理用品は医薬部外品にあたり、飲食料品ではないため標準税率10%となります。制度の線引きが品目の性質ではなく分類によって決まっている結果です。

生理用品の値上げは、どのメーカーがいつからですか。

大王製紙は2026年8月1日納品分から家庭用・業務用製品の全品を15%以上改定するとNHKなどが報じており、生理用品のエリスも対象に含まれるとされています。ユニ・チャームのソフィは7月以降に5%前後、花王のロリエは9月以降とされていますが、ロリエの対象商品と改定幅、正式な実施日は2026年8月26日時点でも確認できていません。日本製紙クレシアとP&Gについては公式発表を確認できていません。値上げの理由や各社の時期が分かれる背景は、当社の別記事で詳しく扱っています。

なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか。

当社は千葉県我孫子市を拠点に、プラスチックパレット・再生樹脂原料・PPバンド・ストレッチフィルムなどの物流資材をお取扱いしています。生理用品の吸収体や不織布は、当社が扱うプラスチックパレットやストレッチフィルムと同じ、原油から取り出されるナフサを原料としています。原油からナフサ、樹脂へと枝分かれする流れを日々の調達を通じて把握できる立場から、値上げの背景を整理してお伝えしています。

NOTICE / 本記事についての注意事項
  • 本記事は時点で確認できた情報をもとに整理したものです。当社の既存記事「『2026年生理用品の値上げ』をやさしく解説」を補うことを目的としており、値上げの理由や家計への影響、支援制度についてはそちらで扱っています。
  • 本記事で参照した価格改定のうち、大王製紙については2026年8月26日にリリース本体を直接確認しました。ユニ・チャームと花王については公式リリース本体を確認できておらず、報道および情報サイトの記載によっています。花王のロリエについては、対象商品・改定幅・正式な実施日を確認できていません。日本製紙クレシア、P&Gについても公式発表を確認できていません。発表がないことと値上げがないことは同じではありません。
  • 第5章の海外事例は2021年時点の意見書に基づくもので、その後の制度変更は確認していません。
  • 消費税に関する内容は2026年7月30日時点の報道に基づく方針の表明段階のものです。法案の成立が前提であり、今後の国会審議によって内容・時期が変わる可能性があります。税率の適用については個別の判断が必要な場合があるため、正確な取り扱いは国税庁の資料または税務署にご確認ください。第3章の税込価格は計算方法を示すための仮定値であり、実在の商品価格ではありません。
  • 本記事は特定の政策や制度への賛否を示すものではなく、特定の商品の購入・買い控えを推奨するものでもありません。投資判断・経営判断の根拠として作成したものではありません。引用に際しては出典として本記事URLを明記してください。記載内容に事実誤認がありましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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