UREA / SECOND SOURCE / TECHNICAL REFERENCE
尿素の第二調達先 Pupuk Indonesia|nitrea の規格・安全性・荷姿と用途別の技術情報
インドネシアの国営肥料持株会社 Pupuk Indonesia グループが製造する尿素「nitrea」について、第二調達先としての位置づけ、安全データシートに基づく規格と物性、荷姿、保管条件、安全性情報、そしてアドブルー原料および冷却パック原料としての用途別要件を整理しました。
1. 第二調達先としての Pupuk Indonesia
2026年1月に承認された、年間140万トンの輸出枠
2026年1月15日、インドネシア政府は国営肥料持株会社 Pupuk Indonesia に対し、2026年度の年間尿素輸出枠として140万トンを承認しました。中東情勢を背景に尿素の調達先を見直す動きが広がるなか、この枠の配分をめぐっては日本と韓国の政府および民間企業による交渉が進められてきました。
当社は2026年3月28日公開の記事で、この輸出枠をホルムズ海峡を経由しない調達ルートとして取り上げています。当時は枠の確保をめぐる交渉が続いている段階でした。
本記事でお伝えすること
- 当社は Pupuk Indonesia グループ製の尿素を、国内倉庫の在庫から供給できる体制を整えました。輸入手配からではなく在庫からの出荷で、納期は1週間から10日程度です。
- これまで尿素・アドブルー関連の記事のなかで代替調達先として取り上げてきたインドネシアからの尿素を、実際にお届けできる段階になりました。
- なお当社の取扱数量が上記の輸出枠のどの部分にあたるかについては、公表資料上明らかにできる情報がありません。枠の確保を当社が行ったという趣旨ではありません。
- 本記事では、製品「nitrea」の規格、物性、荷姿、安全性情報を、用途別の要件とあわせて整理します。
インドネシアで尿素を生産・輸出できる唯一の企業グループ
Pupuk Indonesia (Persero) は、2012年に国営肥料5社を統括する国有持株会社として設立されました。2024年末時点で5社の子会社と数十社の孫会社を擁します。
インドネシアでは石油および天然ガスの採掘が国営企業に限られるため、それを原料とするアンモニアと尿素の生産は同グループが担っており、民間企業は参入していません。また化学肥料の輸出資格を持つのも同社のみです。
2023年のインドネシアの窒素肥料生産量は窒素換算674.1万トンで、世界第5位の水準にあります。2024年の尿素生産量は768.2万トン、うち141.4万トンが輸出されました。
| 項目 | 数量 | 時点 |
|---|---|---|
| グループ年間尿素生産能力 | 940万トン | 2024年末 |
| 化成肥料 | 460万トン | 2024年末 |
| 重過リン酸石灰・硝安など | 80万トン | 2024年末 |
| 肥料総生産能力 | 1,480万トン | 2024年末 |
| インドネシアの尿素生産量(実績) | 768.2万トン | 2024年 |
| 同 輸出量(実績) | 141.4万トン | 2024年 |
| 窒素肥料生産量(N換算) | 674.1万トン/世界第5位 | 2023年 |
主要工場は、日本の資金と日本企業の尿素技術で建設されています
同グループの尿素プラントは、建設段階から日本と深い関わりがあります。
- 初号機となる Pusri I 工場(1963年稼働)は、日本のODA資金援助と東洋工業(現・東洋エンジニアリング)の尿素技術によって建設されました。以降の Pusri II・III・IV も同様に日本の資金援助と同社の技術によるものです
- Pupuk Kujang 1A 工場(1978年稼働)は東洋エンジニアリングの尿素技術、1B 工場(2006年稼働)は国際協力銀行(JBIC)からの270億4,800万円の融資と同社の技術によって建設されました
- 2018年稼働の Pusri IIB 工場(尿素年産90万7,500トン)も、尿素プラントは東洋エンジニアリングの技術です
- Pupuk Iskandar Muda PIM-1(1985年稼働)は旧三井東圧の尿素技術、PIM-2(2005年稼働)は東洋エンジニアリングの技術です
- 現在も東洋エンジニアリング、伊藤忠商事、INPEX などとブルーアンモニア・グリーンアンモニアの共同事業を進めています
日本の技術系譜の上にある設備で製造されている点は、調達先を評価するうえでの材料になります。
輸送経路にホルムズ海峡は含まれません
2026年4月時点で、世界の尿素市場はホルムズ海峡の輸送障害とロシアの輸出規制の影響を受けて価格が動いています。中東の主要な生産国であるイラン、サウジアラビア、カタールは、世界の輸出能力の一部を占めています。日本国内でも、2026年4月28日時点で尿素の輸入価格が17%上昇したと報じられました。
インドネシアから日本への輸送経路にホルムズ海峡は含まれません。調達先を地理的に分散させる際の選択肢になります。
実績についての注記
- アンモニアでは、日本の輸入に占めるインドネシアの割合は2024年時点で59.2%と最大の供給国です。近年は60〜80%で推移しています。
- 一方で尿素については、日本のインドネシアからの輸入量は年間数十トンから数千トンにとどまります。アンモニアでの取引実績に比べ、尿素の流通量は限られています。
- 調達先として実績が厚いとは言えません。この点は隠さずお伝えしたうえで、サンプルと実測値でご判断いただく方針です。2026年1月に年間140万トンの輸出枠が承認されたことで、日本向けの供給余地が生じています。
- 本記事は特定の調達判断を推奨するものではなく、選択肢の提示にとどまります。供給には海上輸送、生産設備の稼働、輸出政策など複数の変動要因があります。
2. 製品概要と製造元
本記事で扱う製品は、Pupuk Indonesia グループの製造子会社である PT Pupuk Kujang が製造する尿素「nitrea」です。同社は西ジャワ州カラワンに所在し、2025年末時点で年間アンモニア66万トン、尿素114万トン、化成肥料30万トンの生産能力を持ちます。
安全データシートの発行元も PT Pupuk Kujang で、作成部署は Process and Energy Control Department です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 品名 | 尿素(固体・粒状) |
| 製品名 | nitrea |
| 製造元 | PT Pupuk Kujang(Pupuk Indonesia グループ) |
| 所在 | インドネシア 西ジャワ州カラワン |
| 原産国 | インドネシア |
| 化学名 | 尿素(Urea) |
| 化学式 | (NH2)2CO |
| CAS登録番号 | 57-13-6 |
| 分子量 | 60.06 |
| 主な用途 | アドブルー(AUS 32)原料、冷却パック原料、工業用途一般 |
3. 製品規格(安全データシート準拠)
以下は PT Pupuk Kujang 発行の安全データシート「SAFETY DATA SHEET NITREA(UREA)」Revision 4(発行日2009年4月15日、改訂日2024年8月28日)の記載に基づきます。
組成および規格値
| 項目 | 規格値 |
|---|---|
| 窒素(N) | 46.0 % 以上 |
| 水分(H2O) | 0.5 % 以下 |
| ビウレット | 0.5 % 以下 |
| 固結防止剤 | 不使用 |
物理的・化学的性質
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 外観 | 結晶性固体、結晶性粉末、小球状(プリル)、粒状 |
| 色 | 白色 |
| 臭い | わずかなアンモニア臭 |
| pH | 9.6(10%水溶液) |
| 融点 | 132.7 ℃(270.8 °F) |
| 分解温度 | 133 ℃ 超 |
| 相対密度 | 1.33 |
| 水への溶解性 | 易溶 |
| 引火点 | 該当なし(不燃性) |
| 自然発火温度 | 該当なし |
| 爆発下限・上限 | 該当なし |
融点と分解温度の差に注意
- 融点132.7 ℃に対し分解温度は133 ℃超で、両者の差は約0.3 ℃です。加熱をともなう工程では、局所的な過熱が生じない温度管理が必要です。
- 分解時にはアンモニアを含むガスを発生します。換気設備の確認をお願いします。
4. 用途別の解説
同一の製品ですが、用途によって確認すべき規格と運用上の要件が異なります。以下、アドブルー(AUS 32)原料と冷却パック原料に分けて整理します。
4-1. アドブルー(AUS 32)原料として
高品位尿素水 AUS 32 の品質要件は JIS K 2247-1 に規定されています。原料尿素を評価する際、実務でよく論点になるのがビウレットの規格値です。
上限0.3%は「溶液」に対する値です
JIS K 2247-1 表1のビウレット上限0.3%は、AUS 32すなわち尿素水溶液に対する質量分率であり、固形尿素に対する値ではありません。
同規格の3.1は AUS 32 を「技術的に製造可能な純粋尿素と純水とからなる、32.5 %の尿素濃度の尿素水溶液」と定義しています。また3.7は質量分率を「溶質の質量を溶液の全質量で除したものを百分率で表したもの」と定めています。したがって、固形尿素の規格値をそのまま0.3%と比較すると、実態より厳しい判定になります。
JIS K 2247-1 表1の上限 0.300 % に対して 54.2 % の水準
上限の逆算:0.3 % ÷ 32.5 % × 100 = 0.92 %(固形尿素での上限相当)
nitrea の 0.5 % 以下という規格値は、この観点では相応の余裕を持った水準です。
実務上の関門はアルデヒドです
JIS K 2247-1 の3.2は、AUS 32 の原料となる「製造可能な純粋尿素」を、アルデヒドなどの固化防止剤、硫黄および硫黄化合物、塩化物、硝酸塩その他の化合物などの不純物を工業的に製造可能な範囲で含まないものと定義しています。
対応する表1のアルデヒド上限は 5 mg/kg で、18項目のうち最も厳しい部類の許容値です。ホルムアルデヒド系の固結防止処理を施した尿素は、この項目で不適合となる可能性があります。nitrea は固結防止剤を使用していないため、処理剤に由来する混入要因がありません。
一方で、吸湿すると固結しやすいという表裏の性質があります。防湿・密閉での保管が前提となります。
JIS K 2247-1 表1 の主要項目と、提示できる範囲
表1の18項目は完成した AUS 32 に対する規格であり、原料段階で全項目を保証するものではありません。当社が原料の規格として提示できるのは、窒素・水分・ビウレット・固結防止剤の有無の4項目です。
| 特性 | 単位 | 規格値 | 原料側での提示 |
|---|---|---|---|
| 尿素濃度 | 質量分率 % | 31.8〜33.2 | 完成品側で調整 |
| 密度(20 ℃) | g/cm3 | 1.0870〜1.0930 | 完成品側で調整 |
| 屈折率(20 ℃) | - | 1.3814〜1.3843 | 完成品側で調整 |
| ビウレット | 質量分率 % | 0.3 以下 | 換算 0.1625 % |
| アルデヒド | mg/kg | 5 以下 | 固結防止剤 不使用 |
| アルカリ度(NH3換算) | 質量分率 % | 0.2 以下 | 要ご相談 |
| 不溶解分 | mg/kg | 20 以下 | 要ご相談 |
| りん酸(PO4) | mg/kg | 0.5 以下 | 要ご相談 |
| Ca・Fe・Al・Mg・Na・K | mg/kg | 各 0.5 以下 | 要ご相談 |
| Cu・Zn・Cr・Ni | mg/kg | 各 0.2 以下 | 要ご相談 |
設備の材質選定に関する補足
- 安全データシートは銅および銅合金、炭素鋼を避けるべき材料としています。表1でも銅は0.2 mg/kg以下と規定されており、溶解設備や配管からの溶出は完成品の測定値に直結します。
- 適した材料はステンレス鋼、合成材料、ガラス、板紙、木材です。
- アルデヒドや微量金属は純水の品質や製造設備からの溶出の影響も受けるため、最終的な適合判定は完成した AUS 32 の分析で行ってください。
4-2. 冷却パック原料として
尿素が水に溶解する際、周囲から熱を奪います。この吸熱反応が、電源も冷凍庫も使わずに温度を下げる原理です。市販の瞬間冷却パックにも用いられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原理 | 尿素の水への溶解にともなう吸熱 |
| 必要な設備 | なし(電源・冷凍庫とも不要) |
| 冷却の持続 | 溶解が完了するまでのおよそ30分程度 |
| 1回あたりの使用量の目安 | 50 g(用途により100 g) |
| 水の量 | 尿素と同量程度 |
50 kg 1袋:50,000 g ÷ 50 g = 1,000回分(1回100 g の場合は約500回分)
1トン:1,000,000 g ÷ 50 g = 20,000回分(1回100 g の場合は10,000回分)
1トンあたりの50kg袋数:1,000 kg ÷ 50 kg = 20袋(パレット1枚・約1.2 m2 に積載可能)
冷却性能について
- 到達温度は尿素と水の比率、断熱条件、初期水温、外気温によって変わります。当社として特定の冷却性能を保証するものではありません。
- 冷却が持続する時間は限られるため、長時間の冷却用途には向きません。災害時・停電時の応急対応、急病時の初期対応が主な想定です。
- 導入をご検討の際は、実際の使用条件下でのサンプル試験をお願いしています。
再販・小分けを行う場合の留意点
小分けして販売される場合、容器への表示や購入者への安全情報の提供が必要になる場合があります。安全データシートの日本語版と英語版をご用意していますので、必要に応じてご活用ください。具体的な表示義務の範囲については、販売される事業者にてご確認をお願いします。
なお本製品は肥料としての登録・保証を行ったものではありません。
5. 荷姿の選び方
供給荷姿は 50kg袋 と 1tフレコン の2種類です。選択の基準は月間使用量と荷役設備で、用途によって適する荷姿が異なります。
| 項目 | 50kg袋 | 1tフレコン |
|---|---|---|
| 1荷姿あたり正味重量 | 50 kg | 1,000 kg |
| 必要な荷役設備 | 人力またはハンドリフト | フォークリフト・ホイスト |
| 包装廃棄物 | 1トンあたり袋20枚 | 1トンあたり1本 |
| 開封後の分割管理 | しやすい | 不向き |
| 連続充填への適性 | 少量多品種向き | 大量・連続向き |
| 主な適用 | 試作、季節限定ロット、備蓄、小分け再販 | 月間数十トン規模の連続使用 |
アドブルー原料の場合
フォークリフトとホイストを備え、月間数十トン規模で連続使用する製造設備では、1tフレコンが荷役工数と包装廃棄物の両面で有利です。試作ロットや少量多品種の調製には50kg袋が適します。両荷姿の併用も可能で、定常分をフレコン、調製用や試作用を50kg袋とする運用が実務では多く見られます。
冷却パック原料・備蓄の場合
備蓄用途では、1tフレコンは開封後の分割・再密閉が難しく、固結防止剤不使用のため吸湿の管理も必要になります。50kg袋を単位とした分散保管のほうが、更新サイクルの管理と払い出しの点で扱いやすくなります。
製造事業者の場合、1回あたりの使用量を50gとすると1トンで20,000回分に相当します。月産数万パック規模であれば1tフレコン、試作および季節限定ロットであれば50kg袋という切り分けが目安になります。
また、使用済みのPP製フレコンバッグは有価で買い取ります。買い取ったフレコンバッグは国内でリサイクルします。原材料の納入、荷役資材の手配、使用済み容器の回収までを同じ窓口で扱えるため、廃棄物の処理先を別に確保する必要がありません。処分にお困りの場合はご相談ください。
6. 保管条件と取扱い上の注意
以下は安全データシート第7項の記載に基づきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保管場所 | 冷所かつ換気の良い乾燥した場所 |
| 容器 | 元の容器のまま密閉 |
| 避けるべき条件 | 直射日光、高温、湿気 |
| 遠ざけるべきもの | 酸化剤、強酸、ハロゲン、水分 |
| 適した材料 | ステンレス鋼、合成材料、ガラス、板紙、木材 |
| 避けるべき材料 | 炭素鋼、銅、青銅 |
| 包装の要求事項 | 密閉、防水、乾燥、清浄、正しい表示 |
| 取扱い後 | 手・前腕・顔をよく洗う。粉じんを立てない |
固結防止剤不使用にともなう注意
- 固結防止剤を使用していないため、吸湿すると固結しやすくなります。密閉状態での保管をお願いします。
- 固結しても化学的な性質が失われるわけではありませんが、計量性と溶解速度に影響します。
- 安全データシートに使用期限の記載はありません。備蓄運用では定期的な現物確認を組み込んでください。
- パレット保管では、床面からの湿気を避けるためプラスチックパレットの使用が有効です。木製パレットは含水率の影響を受けます。
7. 安全性情報(GHS分類・応急措置)
安全データシート上の危険有害性情報は 「H320 眼刺激」の1項目です。不燃性であり、引火点・沸点・自然発火温度はいずれも該当しません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| GHS注意喚起語 | 警告 |
| 危険有害性情報 | H320 眼刺激 |
| 眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗う。中和剤は使用しない。刺激が続く場合は眼科医の診察を受ける |
| 皮膚に付着した場合 | 多量の水で洗う。石けんの使用可。中和剤は使用しない |
| 吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所へ移す。症状が続く場合は医師の診察を受ける |
| 誤飲した場合 | 口をすすぎ多量の水を飲ませる。無理に吐かせない。多量の場合は医療機関へ |
| 火災時 | 不燃性。周囲の火災に適した消火剤を使用。加熱時にアンモニアを含むガスを発生 |
| 漏出時 | 掃き集めて容器に回収。粉じんを立てない。排水路や環境中へ排出しない |
| 廃棄 | 許可を受けた回収業者の分別指示に従う |
8. 品質保証と供給体制
各種証明書について
分析証明書(COA)をはじめとする各種証明書については、ご相談ください。必要な書類の種類と確認したい項目をお知らせいただければ、発行の可否を確認してご回答します。呼称や一般的なグレード分類ではなく、実測値に基づいてご判断いただくための資料として、可能な範囲で手配します。
在庫と納期
国内倉庫に在庫を保有しており、納期は1週間から10日程度です。輸入手配からではありません。ただし在庫数量には限りがあるため、ご希望時期を早めにお知らせいただくようお願いしています。継続的なご使用が見込める場合は、数量と時期を事前にお知らせいただくことで在庫の確保について調整できます。
お問い合わせ時にお知らせいただきたいこと
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご用途 | アドブルー原料 / 冷却パック原料 / その他工業用途 |
| ご希望数量 | ロット数または月間見込み数量 |
| ご希望時期 | 初回納入の希望時期 |
| 納入先 | 都道府県および荷降ろし設備(フォークリフトの有無) |
価格は国際市況および為替の影響を受けるため、個別のお見積りとなります。送料を含めた総額を提示します。お問い合わせには2営業日以内にご回答します。
9. 確認できていない事項
本記事の作成時点で、当社として確認できていない事項を明記します。
- JIS規格の正確な規定文言:本記事の JIS K 2247-1 に関する記述は公開情報に基づく要約です。表1の全18項目および正確な規定内容については、規格原本をご参照ください。
- アルデヒドおよび微量金属の実測値:原料段階での提示可能な範囲はロットにより異なります。必要な項目をお知らせいただければ、確認のうえご回答します。
- 冷却性能の自社測定値:到達温度および持続時間について、当社による測定データはありません。使用条件により変動するため、サンプルによる実地確認をお願いしています。
- 使用期限:安全データシートに記載がありません。備蓄運用における更新サイクルの目安は、保管環境に応じて個別にご検討ください。
- 再利用の可否:使用後の溶液について「薄めて肥料に」「乾燥させて再利用」といった情報が流通していますが、情報源によって説明が分かれています。当社としては断定的なご案内をいたしません。
10. 出典・エビデンス一覧
製品情報
- PT Pupuk Kujang「SAFETY DATA SHEET NITREA(UREA)」Revision 4、発行日2009年4月15日、改訂日2024年8月28日、作成部署 Process and Energy Control Department
- 固結防止剤の不使用については、メーカーおよび仕入先への確認に基づく(2026年7月時点)
製造元・産業情報
- BSI生物科学研究所「インドネシアの化学肥料産業」2026年4月17日作成。Pupuk Indonesia (Persero) のグループ構成、生産能力(尿素940万トン・化成肥料460万トン・その他80万トン、計1,480万トン)、2024年の尿素生産量768.2万トンおよび輸出量141.4万トン、2023年の窒素肥料生産量(N換算674.1万トン、世界第5位)、日本のアンモニア輸入に占めるインドネシアの割合(2024年 59.2%)、各工場の建設経緯と日本の資金援助・技術供与に関する記述
規格・法令
- JIS K 2247-1「ディーゼル機関-NOx還元剤AUS 32-第1部:品質要件」3.1 AUS 32の定義、3.2 製造可能な純粋尿素の定義、3.7 質量分率の定義、表1 品質要件
- JIS K 2247-2「ディーゼル機関-NOx還元剤AUS 32-第2部:試験方法」ビウレット濃度の定量方法
- ISO 22241-1「Diesel engines-NOx reduction agent AUS 32-Part 1: Quality requirements」(JIS K 2247-1 の対応国際規格)
市況・情勢
- 世界の尿素市況およびホルムズ海峡の輸送障害に関する2026年4月時点の公開情報
- 日本放送協会 2026年4月28日報道(尿素の輸入価格の上昇)
当社関連ページ|まとめ
- 【尿素・アドブルー2026完全まとめ】ホルムズ危機・Pupuk Indonesia調達・国内メーカー動向と日本産業への影響(尿素・アドブルー関連記事の統括ページ。時系列サマリー、5大セグメント、業界別ナビゲーションを収録)
- 【イラン情勢2026完全まとめ】(中東情勢が半導体・農業・エネルギー・肥料・物流に及ぼす影響を俯瞰する親ハブ)
当社関連ページ|専門版
- アドブルー危機2026|国交省「前年同月同量」要請とBIB容器問題(Pupuk Indonesia の年間輸出枠140万トン承認と、ホルムズ海峡を経由しない調達ルートについて)
- インドネシアがイラン情勢下で果たす資源大国としての役割と日本との連携(Pupuk Indonesia の輸出戦略と日本との資源連携)
- 【速報】アドブルー価格改定2026|三井物産プラ・伊藤忠エネクス・新日本化成3社の値上げ通知書を一次資料で解説(原料価格の川下への転嫁状況)
- 2026年肥料・エチレンショック|尿素4月857ドル→6月366ドル・バナナ「7月供給停止」通知・国内エチレン稼働率68.6%(尿素の肥料用途と農業サプライチェーンへの波及)
当社関連ページ|やさしく解説
- ニュースで聞くイラン情勢が招く2026年アドブルーの異変をやさしく解説、物流トラックが走れなくなる本当の理由
- ニュースで聞くイラン情勢が招く2026年インドネシア資源の値上げをやさしく解説、ハンドクリームからEVまで世界一を担う本当の理由
- ニュースで聞くイラン情勢が招く2026年肥料の値上げをやさしく解説、尿素と果実が食卓から消える本当の理由
当社の販売ページ
- アドブルー原料用尿素の第二調達先(取引条件・調達に関するご案内)
- 冷却パック用の尿素を1袋50kgから販売(取引条件・使い方に関するご案内)
11. よくあるご質問
Pupuk Indonesia はどのような企業ですか
インドネシアの国営肥料持株会社です。2012年に国営肥料5社を統括する持株会社として設立され、2024年末時点で5社の子会社と数十社の孫会社を持ちます。グループの年間尿素生産能力は940万トン、化成肥料460万トン、その他80万トンを合わせた総生産能力は1,480万トンです。インドネシアでは石油・天然ガスの採掘が国営企業に限られるため、それを原料とするアンモニアと尿素の生産は同グループが担っており、化学肥料の輸出資格を持つのも同社のみです。
輸出枠140万トンを御社が確保したということですか
いいえ。2026年1月にインドネシア政府が Pupuk Indonesia に対して年間140万トンの尿素輸出枠を承認したことは公表されている事実ですが、当社の取扱数量がその枠のどの部分にあたるかについては、公表資料上明らかにできる情報がありません。枠の確保を当社が行ったという趣旨ではありません。当社がお伝えできるのは、Pupuk Indonesia グループ製の尿素を国内倉庫の在庫から供給できる体制を整えたという点です。
インドネシアからの調達は供給リスクの分散になりますか
中東からの海上輸送はホルムズ海峡を経由しますが、インドネシアから日本への輸送経路に同海峡は含まれません。地理的な分散という意味では選択肢になります。ただし供給リスクがないことを保証するものではなく、海上輸送、生産設備の稼働、輸出政策など複数の変動要因があります。特定の調達判断を推奨するものではありません。
日本にはどのくらい入っているのですか
アンモニアでは、日本の輸入に占めるインドネシアの割合は2024年時点で59.2%と最大の供給国です。一方で尿素については、日本のインドネシアからの輸入量は年間数十トンから数千トンにとどまります。尿素での取引実績はアンモニアに比べて限られており、調達先として実績が厚いとは言えません。
ビウレット0.5%以下でJIS K 2247-1の0.3%を満たせますか
満たせます。JIS K 2247-1 表1のビウレット上限0.3%はAUS 32すなわち尿素水溶液に対する質量分率であり、固形尿素に対する値ではありません。同規格3.1はAUS 32を尿素濃度32.5%の水溶液と定義しており、3.7は質量分率を溶質の質量を溶液の全質量で除した百分率と定めています。固形尿素のビウレットが0.5%の場合、AUS 32中では0.5×0.325で0.1625%となり、上限に対して54.2%の水準です。逆算すると固形尿素で0.92%までが上限相当となります。
固結防止剤を使用していないことはなぜ重要ですか
JIS K 2247-1の3.2は、AUS 32の原料となる製造可能な純粋尿素を、アルデヒドなどの固化防止剤や硫黄化合物、塩化物、硝酸塩などの不純物を工業的に製造可能な範囲で含まないものと定義しています。表1のアルデヒド上限は5mg/kgで、18項目のうち最も厳しい部類の許容値です。ホルムアルデヒド系の固結防止処理を施した尿素はこの項目で不適合となる可能性があるため、固結防止剤不使用であることが原料選定上の前提条件になります。一方で吸湿すると固結しやすいという表裏の性質があり、防湿・密閉での保管が必要です。
冷却パックの原料としてはどのくらい冷えますか
尿素が水に溶ける際の吸熱により温度が下がります。冷却が持続する時間は溶解が完了するまでのおよそ30分程度です。到達温度は尿素と水の比率、断熱条件、初期水温、外気温によって変わるため、当社として特定の冷却性能を保証するものではありません。実際の条件下でのサンプル試験をお願いしています。
1トンでどのくらいの数量になりますか
冷却パック用途で1回あたり50gを使用する場合、1トンは20,000回分に相当します。1回100gの場合は10,000回分です。50kg袋に換算すると1トンは20袋で、パレット1枚(約1.2平方メートル)に積載できます。50kg1袋あたりでは1回50g換算で1,000回分です。
荷姿はどのように選べばよいですか
月間使用量と荷役設備で選択します。アドブルー原料として月間数十トン規模で連続使用する製造設備では、1tフレコンが荷役工数と包装廃棄物の両面で有利です。冷却パック用途や防災備蓄では、開封後の分割・再密閉のしやすさから50kg袋が適します。固結防止剤不使用のため、開封後は吸湿対策が必要です。両荷姿の併用も可能です。
使用済みのフレコンバッグは引き取ってもらえますか
PP(ポリプロピレン)製のフレコンバッグは有価で買い取ります。買い取ったものは国内でリサイクルします。数量や状態に応じてご相談させていただきますので、処分にお困りの場合はお問い合わせください。当社は再生樹脂材料を取り扱う物流資材の専門商社であり、原材料の納入と使用済み容器の回収を同じ窓口で扱えます。
分析証明書などの各種証明書は発行されますか
分析証明書(COA)をはじめとする各種証明書については、ご相談ください。必要な書類の種類と確認したい項目をお知らせいただければ、発行の可否を確認してご回答します。呼称や一般的なグレード分類ではなく実測値に基づいてご判断いただくための資料として、可能な範囲で手配します。なお、完成品としての規格適合判定は、尿素水や冷却パックを製造される事業者による分析で行っていただく必要があります。
なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか
当社は千葉県我孫子市に本社を置き、プラスチックパレットや再生樹脂材料などの物流資材を全国に供給する専門商社です。荷役資材の供給を通じて化学品を扱う製造現場と日常的に接しており、原材料の調達や規格適合の判断に関するご相談を受けてきました。その延長として尿素の販売を行っており、原材料と保管・荷役資材をあわせて提示できることを特徴としています。
尿素のお見積り・サンプルのご請求
ご用途・数量・ご希望時期・納入先をお知らせください。お問い合わせには2営業日以内にご回答します。導入をお決めでない段階でも、相見積もりや情報収集の段階でもご相談いただけます。
プラスチックパレット株式会社/〒270-1175 千葉県我孫子市青山台3-8-5
TEL:050-3470-4265 FAX:03-6771-9911
koike@plastic-pallet.co.jp
NOTES
- 本記事の記載内容は2026年7月21日時点の情報に基づきます。規格の改正、メーカーの仕様変更、市況の変動等により内容が変わる場合があります。
- 規格値および分析値はロットにより変動します。実際の値については個別にお問い合わせください。
- 本記事は製品情報の提供を目的としており、特定の用途への適合性および冷却性能を保証するものではありません。完成品としての規格適合は、尿素水または冷却パックを製造される事業者による分析で判定されます。
- 安全データシートの日本語記載は英文原本の参考訳に基づくものです。解釈に相違が生じた場合は英文原本の記載が優先します。
- JIS規格の内容は公開情報に基づく要約です。正確な規定については規格原本をご参照ください。AdBlueはドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標であり、当社は同会の認証を受けた製品を供給するものではありません。