さっぽろオータムフェストの費用はいくら増えたのか、宿泊税の二重課税と生鮮魚介12.4%高、まぐろは20.4%高
2026さっぽろオータムフェストは9月11日から10月3日まで開かれます。ただし今年から札幌に泊まると、北海道と札幌市の宿泊税が両方かかります。1泊2万円未満の宿で1人300円です。海の幸も、生鮮魚介が前年同月比12.4%高、まぐろは20.4%高。そして九州には旅行支援がありますが、北海道にはありません。公表資料の数字で整理します。
- 2026さっぽろオータムフェストは9月11日(金)から10月3日(土)まで、大通公園の西4丁目から西11丁目で開かれます。時間は10:00から20:30です。
- 今年4月1日から、札幌に泊まると北海道宿泊税と札幌市宿泊税が両方かかります。1泊2万円未満の宿で1人300円、2万円以上5万円未満で400円です。
- 2026年7月の生鮮魚介は前年同月比12.4%高、まぐろは20.4%高です。イクラの原料になる秋サケの来遊予測は前年の53.1%、オホーツクのホタテは7月末で22%減です。
- 九州には最大6割引の旅行支援がありますが、北海道と札幌には現在ありません。同じ秋の旅行でも、行き先で条件が違います。
会期は9月11日から10月3日です。去年と違うのは3つ。今年4月から宿泊税が二重にかかり、1泊2万円未満の宿で1人300円です。生鮮魚介は前年同月比12.4%高、まぐろは20.4%高で、イクラもホタテも原料が減っています。そして九州には最大6割引の旅行支援がありますが、北海道にはありません。
CHAPTER 01いつ、どこで開かれるのでしょうか
まず開催の枠組みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会期 | 2026年9月11日(金)〜10月3日(土) |
| 時間 | 10:00〜20:30 |
| 会場 | 大通公園 西4丁目〜西11丁目 |
| 主催 | さっぽろオータムフェスト実行委員会 |
札幌観光協会が公表した「2026さっぽろオータムフェスト」開催要綱によります。丁目ごとのテーマや出店数は、当社では公表資料から読み取れていません。会場の詳細は公式サイトでご確認ください。
この記事で扱うのは、会場で何が食べられるかではなく、行くのにいくらかかるかです。会場案内は観光メディアの記事が詳しいので、そちらをご覧ください。
去年と条件が変わった点が3つあります。宿泊税、JRの運賃、そして海の幸の値段です。加えて、九州との差が今年は大きく開いています。順に見ます。
CHAPTER 02今年から、泊まると宿泊税が二重にかかります
いちばん確実に増えるのがここです。2026年4月1日の宿泊分から、北海道宿泊税と札幌市宿泊税の両方がかかります。どちらか一方ではありません。
| 1人1泊の宿泊料金 | 北海道 | 札幌市 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2万円未満 | 100円 | 200円 | 300円 |
| 2万円以上5万円未満 | 200円 | 200円 | 400円 |
| 5万円以上 | 500円 | 500円 | 1,000円 |
札幌市分(5万円未満200円・5万円以上500円)は札幌市宿泊税条例の概要版を直接参照しました。北海道分と合計額は、からくさホテル札幌が公表している宿泊税の案内によります。北海道と市町村の税率を並べた一覧は、当社では一次資料で確認できていません。道分と市分を足した額が合計と一致することは確かめています。
ここでいう宿泊料金は1人1泊あたりの素泊まり料金で、食事代と消費税は含まれません。2食付きのプランでも、判定に使うのは素泊まり分だけです。1泊2万円を少し超えるプランでも、食事代を除くと2万円未満になることがあります。
金額にすると小さく見えますが、人数と泊数で効きます。
| 泊まり方(1泊2万円未満の宿) | 宿泊税の合計 |
|---|---|
| 1人・1泊 | 300円 |
| 1人・2泊 | 600円 |
| 4人・2泊 | 2,400円 |
当社で計算しました。宿泊税は1人1泊あたりでかかるため、人数と泊数の掛け算になります。
CHAPTER 03JRの運賃は、去年の4月に上がっています
ここは今年の話ではありません。混同されやすいので、時期をはっきりさせます。
国土交通省は令和6年10月29日にJR北海道の旅客運賃の上限変更を認可し、実施は令和7年4月1日でした。改定率は平均7.6%で、内訳は普通旅客運賃が6.6%、定期旅客運賃が18.9%です。
つまり、去年のオータムフェストの時点ですでに新しい運賃でした。今年から上がったわけではありません。ただししばらくぶりに北海道へ行く方にとっては、前回との差として効きます。定期運賃の18.9%は通勤・通学向けなので、旅行者に効くのは普通運賃の6.6%のほうです。
認可の理由として、国土交通省の資料は、道内の人口減少、リモート会議の普及などの行動様式の変化、物価高騰による修繕・設備投資の費用増加を挙げ、令和5年度の鉄道事業の営業収支が574億円の赤字だったことを示しています。
CHAPTER 04海の幸は、去年よりどれくらい高いのでしょうか
会場で食べるものの値段に効くのがここです。総務省が2026年8月21日に公表した7月分の消費者物価指数で、生鮮魚介は前年同月比12.4%高でした。同じ月の食料全体は3.5%高です。
| 区分 | 前年同月比 |
|---|---|
| 生鮮魚介 | 12.4% |
| うち まぐろ | 20.4% |
| 生鮮野菜 | 6.6% |
| 生鮮果物 | 2.4% |
| 生鮮食品(全体) | 7.0% |
| 食料(全体) | 3.5% |
総務省「2025年基準 消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)7月分」を直接参照しました。まぐろは、生鮮魚介の中で名指しで挙げられている品目です。
食料全体は3.5%高、野菜は6.6%高、果物は2.4%高です。その中で生鮮魚介だけが12.4%高。食料全体のおよそ3.5倍のペースです。秋の大通公園で海鮮の値札を見て「去年こんな値段だったかな」と感じるとしたら、気のせいではありません。
イクラ:原料の秋サケが、2年続けて半分になります
イクラは秋サケの卵です。原料そのものが減っています。北海道立総合研究機構が令和8年6月24日に公表した資源状況によります。
| 年 | 全道の来遊 | 前年比 |
|---|---|---|
| 令和7年(実績) | 686万尾 | 39% |
| 令和8年(予測) | 365万尾 | 53.1% |
道総研「令和8年(2026年)の秋サケの資源状況について」を直接参照しました。令和7年の686万尾は平成以降で過去最低と記載されています。
読み方に注意が要ります。令和7年はすでに過去最低でした。その年の実績に対して、令和8年はさらに53.1%です。前年から46.9%減る見込みということになります。2年続けて半分前後です。
来遊予測は海区ごとに出ています。オホーツクが2,108千尾、根室が331千尾、えりも以東が564千尾、えりも以西が251千尾、日本海が390千尾で、えりも以東だけが前年比87.9%と落ち込みが小さい見込みです。
ホタテ:獲れる量が減り、残った分は輸出に向かっています
ホタテには2つのことが同時に起きています。獲れる量が減っていることと、海外の需要が伸びていることです。
日刊水産経済新聞は2026年8月10日、オホーツク海のホタテ漁が7月末現在で前年同期比22%減の11万3,431トンだと報じました。同じ紙面で、2026年上半期の道産水産物の輸出額は前年比18%増の362億円、そのうちホタテは金額で7%増と伝えています。
この2つが重なると、国内に回る分は減ります。総務省の家計調査でも、2025年の1世帯あたりのホタテの購入数量は前年比48%減の184グラム、単価は17%高の100グラムあたり383円でした。量は半分、値段は上がる、という形です。
まぐろ:消費者物価で20.4%高、冷凍メバチの卸売はおよそ47%高
まぐろは今回、消費者物価指数の中で名指しで挙げられました。前年同月比20.4%高です。生鮮魚介全体の12.4%より大きい数字です。
卸売の段階でも同じ向きに動いています。ウェザーニュースが2026年8月12日に伝えたところでは、冷凍メバチの卸売価格は1kgあたり1,157円から1,699円へ、およそ47%上がりました。
燃料:漁業用A重油が1リットル128円で、2008年の記録を超えました
ここまでの3つに共通して効くのが燃料です。同じ記事によると、漁業用A重油は2026年7月1日時点で1リットルあたり128円。原油高が続いた2008年8月の124.6円を上回っています。獲る側の費用が上がれば、浜値も上がる方向に働きます。
カニは公表されている全国統計に単独の品目として見当たらず、当社が確かめられる2026年の数字を用意できませんでした。ズワイガニの漁が始まるのは11月で、9月の会場に並ぶのは主に毛ガニや花咲ガニです。数字がない以上、カニが高いとも安いとも申し上げられません。
ここに並べたのは全国の消費者物価と、産地の水揚げと、卸売の相場です。屋台の売価ではありません。仕入れの時期、産地、加工品か生かによって価格の動きは変わります。当社では、会場のイクラ丼やホタテがいくらになるかを申し上げられません。原料と燃料が上がる方向にある、というところまでです。
CHAPTER 05九州には旅行支援がありますが、北海道にはありません
今年の秋は、行き先によって条件が大きく違います。
国土交通省は2026年8月28日、九州ふっこう応援割を10月1日の宿泊分から実施すると発表しました。九州7県の1泊以上の旅行・宿泊が50%割引、熊本県と鹿児島県は60%割引になります。令和8年熊本地震による宿泊キャンセルへの対応です。
いっぽう北海道と札幌市には、現在この種の旅行支援がありません。むしろ4月から宿泊税が加わりました。
| 2026年秋 | 北海道・札幌 | 九州 |
|---|---|---|
| 旅行支援 | なし | 最大60%割引(10月1日宿泊分から) |
| 宿泊税 | 道税と市税が両方(4月1日から) | 自治体により異なる |
九州の内容は観光庁の資料によります。北海道・札幌に旅行支援がないことは、旅行支援をまとめた民間サイト(トラベルコ・2026年8月13日更新)で確認したもので、当社が自治体の資料で「実施しない」と確認したものではありません。今後発表される可能性はあります。
理由の違いははっきりしています。九州の割引は災害で落ち込んだ需要を戻すための臨時の措置です。北海道の宿泊税は、観光の受け入れ環境を整えるために恒常的に集めるお金です。片方は減らす制度、もう片方は増やす制度で、目的が逆です。
CHAPTER 06会期の途中で、酒にかかる税が変わります
細かい話ですが、会期が10月1日をまたぎます。
この日、酒税が一本化されます。ビール・発泡酒・新ジャンルの税率がそろい、350ml缶あたりでビールは9.10円下がり、発泡酒と新ジャンルは7.2625円上がります。チューハイなどのその他の発泡性酒類は7円上がります。
変わるのは税率であって、会場の売価ではありません。イベントの価格は会期を通して据え置かれるのが普通ですし、各店がどうするかを当社は確認していません。「10月1日からビールが安くなる」とは書けません。制度がその日に変わる、という事実だけをお伝えします。
CHAPTER 07何に、いくら効くのでしょうか
ここまでを、確かめられる度合いで並べ直します。
| 項目 | 金額が確定しているか | 効き方 |
|---|---|---|
| 宿泊税 | 確定 | 1人1泊300円から。人数と泊数の掛け算 |
| JRの運賃 | 確定(去年4月から) | 普通運賃で6.6%。今年からではない |
| 海の幸(イクラ・ホタテ・まぐろ) | 未確定 | 生鮮魚介は12.4%高。会場価格は不明 |
| 旅行支援 | 現時点でなし | 九州との差が開いている |
| 酒税 | 制度は確定 | 10月1日に変更。会場価格への反映は不明 |
当社が公表資料をもとに整理したものです。
① 泊まるなら宿泊税が確実に増えます。1泊2万円未満の宿で1人300円、4人2泊なら2,400円です。
② 海の幸は上がる方向です。生鮮魚介は12.4%高、まぐろは20.4%高。ただし会場価格がいくらになるかは分かりません。
③ 北海道に旅行支援はありません。同じ秋でも、九州は最大6割引です。
当社では、行くべきかどうか、いつ予約すべきかを申し上げません。宿泊税は避けられない費用として見込んでおく、というところまでです。
CHAPTER 08この記事に出てきた言葉の意味
CHAPTER 09主な情報源
札幌観光協会「2026さっぽろオータムフェスト」開催要綱について
国土交通省「北海道旅客鉄道株式会社の旅客運賃の上限変更認可について」
北海道立総合研究機構「令和8年(2026年)の秋サケの資源状況について」(令和8年6月24日)
総務省「2025年基準 消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)7月分」(2026年8月21日公表)
日刊水産経済新聞「ホタテ情報 オホーツク漁折り返し 7月末で22%減11万トン」(2026年8月10日)ほか
本記事は2026年8月29日時点で公表されている資料に基づいています。会場の出店内容とメニュー価格は扱っていません。公式サイトが当社の取得ツールで読めず、丁目ごとのテーマや出店数も確認できていないためです。消費者物価指数は全国の店頭価格の統計、来遊予測は漁の見通し、水揚げ量と卸売価格は産地と市場の数字であって、いずれも会場の売価を示すものではありません。ホタテとまぐろと燃料の数字は新聞・報道の記事によるもので、当社は元の統計そのものを確認していません。カニについては2026年の数字を確認できず、扱っていません。北海道分の宿泊税額と合計額は宿泊事業者の案内によるもので、北海道と市町村の税率一覧は一次資料で確認できていません。北海道に旅行支援がないことは民間サイトで確認したもので、今後発表される可能性があります。ご旅行の判断は、各自治体と事業者の最新の案内をご確認ください。
FAQよくあるご質問
2026さっぽろオータムフェストはいつ開かれますか。
2026年9月11日(金)から10月3日(土)までです。時間は10:00から20:30、会場は大通公園の西4丁目から西11丁目です。主催はさっぽろオータムフェスト実行委員会です。
札幌に泊まると宿泊税はいくらかかりますか。
1人1泊あたり、素泊まり料金が2万円未満なら300円、2万円以上5万円未満なら400円、5万円以上なら1,000円です。北海道宿泊税と札幌市宿泊税の合計で、2026年4月1日の宿泊分から両方がかかります。
食事付きのプランでも、宿泊税の区分は同じですか。
区分の判定に使うのは1人1泊あたりの素泊まり料金で、食事代と消費税は含まれません。食事付きの総額が2万円を超えていても、素泊まり分が2万円未満であれば300円の区分になります。
JR北海道の運賃は今年上がったのですか。
今年ではありません。国土交通省が令和6年10月29日に認可し、実施は令和7年4月1日でした。改定率は平均7.6%で、普通旅客運賃は6.6%、定期旅客運賃は18.9%です。旅行者に効くのは普通運賃のほうです。
今年は魚介がどれくらい高いのですか。
総務省の2026年7月分の消費者物価指数では、生鮮魚介が前年同月比12.4%高でした。同じ月の食料全体は3.5%高、生鮮野菜は6.6%高、生鮮果物は2.4%高です。生鮮魚介の中ではまぐろが20.4%高と名指しで挙げられています。ただしこれは全国の店頭価格の統計で、会場の売価ではありません。
イクラが高いのはなぜですか。
イクラは秋サケの卵で、その原料が減っているためです。北海道立総合研究機構の予測では令和8年の全道の来遊は365万尾で、前年の686万尾に対して53.1%です。前年の686万尾もすでに平成以降で過去最低でした。2年続けて半分前後という見通しです。ただし来遊予測は漁の見通しであって、店頭価格を示すものではありません。
ホタテが高いのはなぜですか。
獲れる量が減っていることと、輸出が伸びていることが重なっているためです。日刊水産経済新聞によると、オホーツク海のホタテ漁は2026年7月末現在で前年同期比22%減の11万3,431トン、一方で2026年上半期の道産水産物の輸出額は前年比18%増の362億円で、ホタテは金額で7%増でした。国内に回る分が減る形になります。
カニの値段はどうなっていますか。
当社が確かめられる2026年の数字を用意できませんでした。カニは公表されている全国統計に単独の品目として見当たらないためです。なお、ズワイガニの漁が始まるのは11月で、9月から10月初めの会場に並ぶのは主に毛ガニや花咲ガニです。数字がない以上、高いとも安いとも申し上げられません。
北海道に旅行支援や割引はありますか。
当社が確認した範囲では、現在ありません。九州では10月1日の宿泊分から九州ふっこう応援割が実施され、7県が50%、熊本県と鹿児島県は60%割引になります。北海道については今後発表される可能性がありますので、各自治体の案内をご確認ください。
会期中に酒の値段は変わりますか。
10月1日に酒税が一本化され、350ml缶あたりビールは9.10円下がり、チューハイなどは7円上がります。ただし変わるのは税率であって会場の売価ではありません。各店がどうするかを当社は確認していないため、会場の価格が変わるとは申し上げられません。
なぜプラスチックパレット株式会社がこの記事を書いているのですか。
当社は物流資材の商社で、原料や制度の変化が値段にどう届くのかを日々の仕入れで追いかけています。旅行の費用も同じで、宿泊税のように確実に増えるものと、漁の見通しのように増えるかどうか分からないものが混ざっています。その線を引いてお伝えできると考えています。