ニュースで聞くイラン情勢が招く「2026年トヨタ海外10万台減産」をやさしく解説、
トヨタ系部品メーカー7社の現状と本当の理由
ニュースで「ナフサ」「ホルムズ海峡」「トヨタ系部品メーカーが警戒」「海外10万台減産」と聞いても、正直よくわからない方も多いはず。実はこれ、あなたが新車を買えなくなるかもしれない、修理代が上がるかもしれない、という暮らしの話につながっています。専門用語を翻訳しながら、ゆっくり解説していきます。本記事は6月26日時点の最新動向を反映した完全更新版です。
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① 2026年2月末の中東情勢悪化でプラスチック原料(ナフサ)が不足。② 4月にトヨタ系部品7社が「6月に足りなくなる」と警戒。③ 6月23日、トヨタは海外10万台減産(7月〜2027年2月)を発表。一方、国内は4,200台増産。ナフサ価格は4月末ピークから6月26日に▲38%急落、最悪期は脱したが減産・納期遅れは続く見込み。
01まず、いま何が起きているのか? ── 4ステップで整理
ニュースで断片的に聞く情報を、時間順に並べてみるとスッキリします。実は話はとてもシンプルで、「中東で戦争 → 船が通れない → 日本に材料が届かない → 車が作れない・売れない」という一本道なんです。2026年6月時点では、この最後の段階「車を作れない・売れない」が表面化してきました。
ステップ1:2026年2月末、中東で戦争が起きた
2026年2月末、アメリカとイスラエルがイランを攻撃しました。これに対してイランは、世界の石油の約2割が通る「ホルムズ海峡」を事実上封鎖。船が通れなくなったのです。ホルムズ海峡は、サウジアラビア・UAE・クウェート・カタール・イランといった主要産油国からの原油・天然ガスを世界に運び出す『出口』。ここが詰まると、日本を含むアジア諸国は石油関連の物資が手に入りにくくなります。
ステップ2:日本のナフサ供給が細った
日本が輸入するナフサの約8割は中東由来です(直接の中東産+中東産原油から国内で精製したものの合計)。ホルムズ海峡が詰まると、ナフサの供給がたちまち細ります。さらに困ったことに、日本にあるナフサ在庫はわずか20日分しかありません(石油全体の備蓄は254日分ありますが、ナフサ形態に絞ると一気に薄くなります)。
ちょっと寄り道:ナフサって何?
ナフサは、原油を精製したときにできる成分の一つで「石油化学のお米」とも呼ばれます。ガソリンが『燃料』なのに対して、ナフサは『材料』。プラスチック、合成ゴム、合成繊維、塗料、接着剤など、私たちの身の回りのほとんどの石油化学製品は、ナフサからスタートしています。例えるなら、ご飯(ナフサ)からお寿司・チャーハン・おにぎり(樹脂・繊維・塗料など)が作られているイメージです。
ステップ3:プラスチック原料の値段が急騰、車部品メーカーがピンチに
2026年3月、ナフサの値段は2週間で約1.6倍に急騰しました。プラスチックの材料費が一気に上がったわけです。さらに「お金を出しても物がない」という事態に。ここで自動車部品メーカーが青ざめます。車1台には樹脂・ゴム部品が約100〜150kgも使われているからです。シート、内装パネル、バンパー、エアバッグ、配線の被覆 ── ありとあらゆる部分が、ナフサから作られています。
ステップ4:2026年6月23日、トヨタが海外10万台減産を発表
そして6月23日、トヨタ自動車は「7月から2027年2月までに、海外で10万台程度の生産を減らす」と発表しました。5月25日時点の8万3千台減産計画から、さらに拡大した形です。中東対策で始まった減産が、いまでは中国市場での需要減への対応にも広がっています。一方、国内では7〜12月に4,200台を増産する方針で、輸出仕向地を中東向けから北米・欧州向けに振り替える調整が進んでいます。「材料の問題」が、いよいよ「車の問題」として表面化したのが2026年6月という時期なのです。各社の決算ポイントや経営者発言を詳しく知りたい方は、姉妹記事のプロ向け詳細版をご参照ください。
ちょっと寄り道:報道による評価の違い
同じ6月23日の報道でも、各社の中東情勢評価は微妙に異なります。中部経済新聞は「米国、イランの対立は収束に向かいつつあるものの、物流停滞や需要減少から減産を継続する」と収束を前提として描く一方、日本経済新聞は「米国とイスラエルによるイラン攻撃でホルムズ海峡の事実上の封鎖が長引く」と緊張継続を強調します。本記事では両方の見方を併記しつつ、いずれにせよ「物流停滞」と「需要減少」が共通の主因という事実を軸に解説していきます。
02なぜ車部品メーカーが、こんなに警戒しているのか?
「材料費が上がるなら、価格に転嫁すればいいじゃない?」と思うかもしれません。でも事態はもっと深刻で、今回の危機は「お金の問題」ではなく「現物(モノ)の問題」だからやっかいなんです。さらに6月以降は「需要そのものが減っている」という第3の問題まで重なってきました。
過去の危機と何が違うのか
日本の自動車部品メーカーは、過去にもいろいろな危機を乗り越えてきました。2011年のタイ洪水では、現地工場が水没して部品が作れなくなりました。2020年のコロナショックでは、世界中で人が出歩かなくなり、車が売れなくなって工場が止まりました。でも今回の2026年ナフサクライシスは、これらとは性質が違います。
| 危機 | 何が起きた? | 困りごとの本質 |
|---|---|---|
| タイ洪水 (2011年) |
タイの工場が水没 | 「工場が動かない」 |
| コロナショック (2020年) |
世界で需要が消えた | 「お客さんがいない」 |
| 2026年ナフサクライシス (2026年) |
原料が届かない+需要も減る | 「材料がない+お客さんも減った」 |
表の読み方:「困りごとの本質」を一言で表すと、過去の危機は「工場」か「お客さん」のどちらか一方が原因でした。でも今回は「材料そのもの」が原因で、しかも途中から「お客さん」も減ってきたという、二重の試練が同時に起きています。
つまり今回は、「材料がない」と「お客さんが減る」が同時に起きている。これは戦後の自動車産業にとって、ほぼ初めての経験なんです。だから経営者たちは「数カ月先まで見通せない」と異例の警戒感を口にしました。
例えるなら、こんな状況
あなたがパン屋さんだとして、お客さんも従業員もオーブンも揃っているのに、小麦粉が突然手に入らなくなった状態。お金を積んでも小麦粉そのものが市場にない。さらに追い打ちで、近所のお客さんも「家計が苦しいから今月はパンを減らす」と言い出した──これが2026年6月の2026年ナフサクライシスの本質です。価格高騰でも、現物枯渇だけでもなく、その先に需要減という第3波が来ています。
別の例えでも見てみましょう。カレー屋さんがカレールゥを買えなくなった状態を想像してください。レシピも腕も鍋も整っているのに、肝心のルゥが切れた。仕方なく代替ルゥを高値で取り寄せたら、今度は常連客が「最近は外食を減らしてる」と来店ペースを落とした。「材料の問題」と「お客さんの問題」が連続して襲ってくる感覚です。
03トヨタ系の主な7社をざっくり紹介
「トヨタ系部品メーカー」と一口に言っても、実はそれぞれ得意分野が全く違います。何を作っている会社なのかをざっくり押さえると、ニュースの理解度が大きく上がります。
右端の「ナフサへの感度」に注目
下の表で特に注目したいのは、右端の「ナフサへの感度」です。同じトヨタ系でも、2026年ナフサクライシスの影響の受け方は会社によって全然違うからです。
| 会社名 | 何を作っている? | ナフサへの 感度 |
|---|---|---|
| 豊田合成 | エアバッグ、ステアリングホイール、内装パネル、バンパーなど樹脂・ゴム製品が主力 | 高 |
| トヨタ紡織 | 自動車用シート、内装部品。シート表皮やウレタンも石油化学由来 | 中〜高 |
| デンソー | カーエアコン、半導体、センサー、電動化部品。世界第2位の自動車部品メーカー | 中 |
| アイシン | トランスミッション(自動変速機)、ブレーキ、住宅設備 | 中 |
| 豊田自動織機 | フォークリフト(世界トップ)、カーエアコン用コンプレッサー、車両組立、繊維機械 | 中 |
| ジェイテクト | 電動パワーステアリング(世界トップ)、ベアリング、工作機械 | 中 |
| 愛知製鋼 | 特殊鋼、鍛造品(クルマの骨格やエンジン部品の素材) | 低 |
感度の違いが「影響の大きさ」を決める
豊田合成は『高』(エアバッグや内装パネルは樹脂の塊だから)、愛知製鋼は『低』(鋼材を作る会社なのでナフサとはほぼ無関係)。だから一括りに「トヨタ系部品メーカー」と言われても、内部の温度差はかなり大きいのです。8月以降に発表される各社の決算では、感度の高い豊田合成・トヨタ紡織あたりから先に数字に影響が出てくる可能性が高いと見られています。
04各社の社長たちは、何と言ったのか?
2026年4月28日、トヨタ系部品メーカー各社が一斉に決算発表を行いました。「終わった1年(2025年度)」はどこも好調で、デンソーは過去最高益。でも「次の1年」については、社長たちの口から異例の警戒感が漏れました。代表的な発言をいくつか紹介します。
"ナフサは5月末までは確保できているが、6月のどこかで懸念が出るという情報がある
― 豊田合成 安田洋 副社長
これが「ナフサ6月懸念」という言葉が生まれた発言。樹脂部品が主力の豊田合成は、ナフサ感度が一番高い会社。
"ナフサは数カ月先まで見通せないというのが正直なところ
― デンソー 松井靖 経営役員
過去最高益を達成しながらも、半年先の供給に確信が持てないという率直な発言。
"突然2週間後から物がやっぱり出ないという中小の仕入れ先からの反応もあったりするので、そこは読みづらい
― 豊田自動織機 伊藤浩一 社長
自分たちの問題というより、その下にいる小さな部品メーカーからの「来週から納品できません」という連絡がランダムに飛んでくる、という現場感のある証言。
4月末の警戒は、6月23日に「答え合わせ」を迎えました。松井経営役員(デンソー)が指摘した「中国・日本での販売減少」は、6月23日にトヨタが発表した海外10万台減産の主な理由として表面化。安田副社長(豊田合成)の「6月のどこかで懸念」も、6月以降の生産計画修正という形で現実になりました。経営者たちが「読みづらい」と言っていた状況が、わずか2か月で具体的な数字(10万台減産・4,200台増産)として可視化されたのです。
みなさんがニュースで聞く「数カ月先まで見通せない」「6月に懸念」「読みづらい」── これらの言葉の本当の意味は、「いつ・どこで・どの部品が止まるか、自分たちにもわからない」ということでした。日本のトップレベルの製造業の経営者たちが、ここまで率直に「わからない」と認めたのは、かなり異例のことです。
052026年6月26日時点、危機の質が変わってきた ── 6つの数字で今を見る
4月末に各社が警戒した「6月のヤマ場」は通過しました。結論から言うと、原料不足の最悪期は脱しました。しかし、危機の性質は3か月で大きく姿を変えています。ここでは「危機の4段階」の流れと、6月26日時点の6つの数字で現在地を確認していきます。
2026年ナフサクライシス ── 危機の4段階
同じ「2026年ナフサクライシス」と言っても、3月の話と6月の話では、まったく違うフェーズなのです。3月は「材料の値段の話」、5月は「材料があるかどうかの話」、そして6月は「車をどれだけ作るかを見直す段階(業界用語では『需要側の調整』)」へと、論点が連鎖的に変わってきました。悪い意味で進行しているのではなく、困りごとの種類が変わってきていると理解するのが正確です。
(7月〜2027年2月)
(7〜12月・内需対応)
ナフサ価格(1kLあたり)
の下落幅
ホルムズ機雷掃海期間
(6月1日完了)
「明るい話」と「油断できない理由」の対比
同じ6月26日時点でも、明るい材料と暗い材料が同時に並走しています。整理して並べると、現在地のリアルが見えてきます。
明るい話 3つ
油断できない理由 3つ
6月23日の10万台減産発表は、車種別の調整も具体的でした。減産が大きい中国ではSUV「RAV4」やセダン「カムリ」など幅広い車種で生産を減らす一方、国内では中国向け需要が減ったレクサスES・アルファード・ヴェルファイアを減産し、北米・欧州向けが堅調なRAV4・ランドクルーザー250・ノア・ヴォクシーを増産する方針です。「中東対策」から「中国市場対応」へと、減産の動機も質的に変化しています。
「なぜ中国で日本車が売れにくくなっているの?」と思った方へ。中国では地場のEVメーカー(BYDや吉利汽車など)が急速に台頭し、2025年の世界自動車販売で中国車が日本車を初めて抜いてトップに立ちました。中国市場の新車販売に占める新エネ車(EVやハイブリッドの電動車)の比率は2025年10月時点で51.6%と、初めて5割を超えています。トヨタも全方位戦略でEVを拡充していますが、中国市場での日本車のシェア低下は、地政学リスクとは別の「構造的な需要減」として表面化しています。
06今後どうなる? ── 3つのシナリオで予測(6月26日改訂版)
「結局この先どうなるの?」という疑問に対して、客観的なデータと専門家の見解をもとに整理した3つのシナリオを紹介します。各社経営者やアナリストの発言を引用したもので、独自の予言ではありません。6月26日時点で、5月時点とはシナリオの確からしさが少し変わっています。
シナリオA:楽観 ── 秋以降に段階的に正常化
条件: 米イラン暫定合意が承認・履行され、ホルムズ海峡の機雷掃海が予定通り進む。
暮らしへの影響: 秋以降、物流と保険が段階的に正常化。新車納期の改善が始まり、修理部品の供給も安定化。ただし非中東調達ルートは輸送距離が長いので、ナフサ価格は危機前より3割以上高い水準が定着する見込み。つまり「物は届くようになるが、値段は元に戻らない」というのが楽観シナリオでも避けられない現実です。
シナリオB:中位(最も現実的) ── 「届くが遅れる、運べるが高い」が長期化
条件: 暫定合意が部分的に履行されつつも、軍事衝突や制裁の議論が決着しない。
暮らしへの影響: 在庫を持っているTier1は耐えるが、新車納期と部品供給の不安定さが秋〜冬まで続く。多くの専門家が「これが最も現実的」と見ているシナリオです。家電・住宅設備・包装材・日用品まで、ナフサ起点の値上げが続く可能性があります。トヨタの10万台減産も、このシナリオの範囲内で進行中の現象と位置づけられます。
シナリオC:悲観 ── 合意決裂、供給途絶の再燃
条件: 暫定合意が成立しない、または成立後も周辺で軍事衝突が拡大。
暮らしへの影響: トヨタの海外減産が10万台からさらに15万台以上へ拡大し、新車の納期が大幅に延びる可能性。中小サプライヤーの倒産・事業撤退が連鎖し、自動車以外の業界(家電・建材・医療機器など)でも品薄が広がる恐れ。ただし6月26日時点では、ナフサ価格の急落・米イラン対立収束報道などから、悲観シナリオの確度は5月時点より低下しています。
3シナリオ比較 ── あなたの暮らしへの影響
3つのシナリオが、私たちの暮らしにどう響くか。新車納期・部品価格・日用品価格の3つの切り口で並べると、こうなります。
| 暮らしへの影響 | A:楽観 | B:中位(最有力) | C:悲観 |
|---|---|---|---|
| 新車の納期 | 秋以降に段階的改善 | 秋〜冬まで不安定 | 大幅に延びる可能性 |
| 修理・交換部品の価格 | 高止まり(戻らない) | じわじわ値上げ継続 | 樹脂部品が大きく値上げ |
| 家電・日用品の価格 | 3割以上高い水準が定着 | 包装材・建材も値上げ継続 | 品薄・選択肢の縮小 |
| 消費者の選択肢 | 納期改善するが値段は戻らず | 「待てば買える」が多い | 「買えない」事態も増える |
3シナリオに共通する、3つの「変わらないこと」
(1) 非中東調達の高コスト構造は当面続く。 米国・アルジェリアなどは輸送距離が長く、海上保険料や運賃も高くつきます。(2) Tier1の在庫戦略は変わったまま元には戻らない。 「念のため数か月分を持つ」という発想がBCP(事業継続計画)として定着していきます。(3) トヨタの『車をどれだけ作るかを見直す段階』は2027年2月まで続く。 10万台減産という決定は短期で覆らず、Tier1各社の業績にも秋以降じわじわ反映されていきます。どのシナリオでも、日本の自動車産業の景色は元には戻りません。
3シナリオそれぞれの根拠(米イラン情勢の専門家見解、業界アナリストのコメント、各社決算データなど)は、姉妹記事の「トヨタ系Tier1の決算で見えた『ナフサ6月懸念』」で詳しく整理しています。
07私たちの暮らしへの影響は?
ニュースを見ているだけだと「遠い話」に感じますが、実は私たちの日常にもじわじわ影響が出始めています。具体的にどんな形で現れるか、5つの切り口で整理します。
5つの切り口で整理
| 切り口 | 影響 | いつ頃から実感する? |
|---|---|---|
| 新車の納期 | 人気車種は納車待ちがさらに延びる可能性。トヨタは海外で10万台減産を決定。 | 2026年7〜9月頃 |
| 新車・中古車の価格 | 原材料費の上昇分が車両価格に反映される。年単位で見ると数%〜10%程度の上昇圧力。 | 2026年10月以降 〜2027年前半 |
| 修理・交換部品 | 樹脂部品(バンパー、内装パネルなど)の修理代が値上がりする可能性。 | 2026年8月以降 |
| 住宅設備・家電 | 塗料・断熱材・配管材などナフサが原料の建材が値上げ。給湯器・エアコンの修理代にも影響。 | 既に進行中 |
| 日用品・食品包装 | PETボトル・トレー・ラップ・洗剤容器など、プラスチック包装全般の値上げ。 | 既に進行中 |
「車を買おうとしている方」「マイホームを建てようとしている方」「家電の買い替えを検討している方」── どの場面でも、2026年ナフサクライシスは間接的に響いてきます。ただし、パニックになる必要はありません。政府は備蓄放出と代替調達で最悪期を乗り越えつつあり、最悪のシナリオ(産業全体の停止)は回避されつつある状況です。
消費者として、いま何ができる?
暮らしの中で気をつけたい3つのこと
(1) 慌てて買いだめしない。 過度な買いだめは品薄を悪化させます。必要量を少し上回る程度の計画的な購入が現実的です。(2) 大きな買い物は情報収集を丁寧に。 新車購入や住宅リフォームを検討中なら、複数の販売店・施工業者で納期と価格を比較するのが今まで以上に重要です。(3) 修理か買い替えかの判断は冷静に。 部品が高くなる前に、いま使っているものを少し丁寧にメンテナンスする選択肢も。
関連する暮らしへの波及については、当社の「ナフサ・クライシス2026 やさしく解説」で食品・建材・電気代への影響も含めて整理しています。あわせてご覧ください。
08まとめ ── 3行で覚えておきたいこと
長い記事でしたが、最後にもう一度3行で整理します。
覚えておきたい3つのポイント
① 「材料がない+お客さんも減った」という戦後初の複合危機が起きた。
② ナフサ価格は▲38%下落、最悪期は脱した。でもトヨタは海外10万台減産(7月〜2027年2月)を決定。
③ 暮らしへの影響は「新車納期」「修理代」「日用品値上げ」として、これからじわじわ届く。
もっと詳しく知りたい方へ
本記事はあえて専門用語をかみ砕いた「やさしく解説版」です。テーマ別に深掘りしたい方は、以下の3記事も合わせてご覧ください。
| テーマ | 記事 |
|---|---|
| プロ向け詳細版 | トヨタ系Tier1の決算で見えた「ナフサ6月懸念」、海外10万台減産拡大とサプライチェーンの脆弱性 ── 各社の決算数字や経営者発言を一次資料ベースで詳しく解説 |
| 食品・建材・電気代への波及 | 「ナフサ・クライシス2026」をやさしく解説、暮らし・食品・建材・電気代への波及 |
| 消費財への波及事例 | カルビーの『白黒パッケージ』とナフサ値上げの3年史 ── 樹脂・印刷インクの値上げが消費財に波及した実例 |
2026年ナフサクライシスはまだ完全には収束していません。本記事は2026年6月26日時点の情報をもとに執筆しましたが、状況は日々変動しています。最新情報は、信頼できる報道機関・政府公表資料を併せて確認することをおすすめします。
参考にした主な情報源
- 中部経済新聞「トヨタ、海外で10万台減産 来年2月までに 国内は一部増産」(2026年6月23日)
- 日本経済新聞「トヨタ、海外生産27年2月まで10万台減 中東危機が需要減に波及」(2026年6月23日)
- 共同通信「トヨタ、海外10万台減産計画 中東情勢影響で需要減」(2026年6月23日/中日新聞・神奈川新聞・北海道新聞・京都新聞・徳島新聞掲載)
- メ〜テレ/Yahoo!ニュース「トヨタ自動車が海外生産数をさらに減産へ 中東情勢の影響受け、主要部品メーカーに修正伝える」(2026年5月25日)
- 日本経済新聞「デンソーや豊田合成『ナフサ6月から懸念』 トヨタ系部品に中東リスク」(2026年4月29日)
- 日本経済新聞「ナフサ 数カ月先見通せず トヨタ系部品今期、中東リスク懸念」(2026年4月29日朝刊)
- 日本経済新聞「トヨタ、海外8万3000台減産に拡大 中東影響重く11月まで」(2026年5月25日)
- 日本経済新聞「米国・イラン合意案『30日後にホルムズ海峡開放』 60日停戦し核協議」(2026年5月25日)
- 日本経済新聞「エチレン設備稼働率、4月67.3%で最低 『5月以降は改善へ』」(2026年5月21日)
- 日本経済新聞「ナフサ供給『年明け以降も確保』 高市首相表明、中東以外で代替調達」(2026年4月30日)
- Bloomberg「米・イラン停戦延長の暫定合意、なお承認待ち-ホルムズ通航は拡大」(2026年5月29日)
- Bloomberg「トヨタ系部品の生産綱渡り、イラン戦争で自動車サプライチェーン混乱」(2026年4月28日)
- デンソー公式リリース「自己株式の公開買付けの結果及び自己株式の取得終了に関するお知らせ」(2026年6月2日)
- デンソー公式リリース「(開示事項の経過)信託型株式報酬制度の導入及び制度導入に伴う自己株式の処分に関するお知らせ」(2026年6月18日)
- デンソー公式リリース「自己株式の処分完了に関するお知らせ」(2026年6月19日)
- 大景化学株式会社「ナフサ価格推移表」(2026年6月26日時点:72,740円/kL、$629/MT、為替161.82円/$)
- ジェトロ「外務省、日本関係船舶がホルムズ海峡通過と発表、国際機関や各国も通航再開に取り組む」(2026年5月)
- FNN/GFS Tokyo「ピジョン、ベビーカー・バウンサー23品目の生産終了発表」(2026年5月14日)
- actibook「2026年『ナフサ不足』の影響と実態」(米国産ナフサ5月前年比4倍・月135万kL規模)
- 東洋経済オンライン「中東原油依存のうえ備蓄少…『ホルムズ海峡封鎖』で…」
- 三菱UFJ銀行 経営企画部経済調査室「ホルムズ海峡の事実上封鎖と世界経済への影響」(2026年4月3日)
- 帝国データバンク「ナフサ関連製品サプライチェーン動向分析調査」(2026年4月17日)
- Business Insider Japan「EVでテスラ超え果たしたBYDの憂鬱。中国市場は頭打ち、競合の追い上げ激しく」(2026年1月14日)
- 姉妹記事(プロ向け詳細版):プラスチックパレット株式会社「トヨタ系Tier1の決算で見えた『ナフサ6月懸念』、海外10万台減産拡大とサプライチェーンの脆弱性」
※ 出典1〜18は2026年6月26日大幅アップデート時点で統合した一次資料および主要メディア報道。情勢は日々変動しているため、本記事の情報に基づく判断は最新情報・専門家の助言と併せて行うことを推奨します。
注意事項・免責事項
- 本記事は2026年6月26日18時時点で公開されている一次情報をもとに整理した内容です。中東情勢・ナフサ市況・トヨタ系Tier1の動向は時々刻々変化するため、最新情報は各出典元で必ずご確認ください。
- 記載した数値(ナフサ価格・減産規模・各社業績等)は、各報道・統計の公表時点でのものであり、最新値とは異なる可能性があります。
- 本記事はトヨタ自動車・関連企業の経営判断や株価動向に関する投資・取引判断を推奨するものではありません。投資判断は各自の責任において、専門家の助言とともに行ってください。
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