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ナフサショックで不足する緩衝材・梱包材リスト【2026年5月版】購買担当者向け代替資材ガイド | プラスチックパレット株式会社
Naphtha Shock | Cushioning & Packaging Shortage Report

ナフサショックで不足する
緩衝材・梱包材リスト【2026年5月版】
購買担当者向け 代替資材ガイド

気泡緩衝材・発泡スチロール・発泡ポリエチレン・ウレタン緩衝材・エアクッション──ナフサショックで同時逼迫する5品目の在庫状況、値上げ率、調達リードタイム、そして実務的な代替手段を、購買担当者の視点で整理しました。

FIRST PUBLISHED: LAST UPDATED: CATEGORY: 梱包材・緩衝材
Answer Block | 結論

2026年5月、気泡緩衝材・発泡スチロール・発泡PE・ウレタン緩衝材・エアクッションが同時供給逼迫。気泡緩衝材は原反25%以上値上げ+前年度出荷量を上限、発泡スチロールは5月出荷分から約30%値上げ。国内エチレン12基中6基減産で正常化は2026年8〜9月以降。購買は在庫前倒しと梱包規格の構造的見直しを並行する局面。

気泡緩衝材 価格改定
25〜35
% / 2026年5月1日出荷分
発泡スチロール 値上げ
30
% / 5月出荷分(九州メーカー)
国産ナフサ価格
125,103
円/㎘(前年同期比約2倍)
エチレン稼働状況
3 / 12
基のみフル稼働

01ナフサショックで不足している緩衝材・梱包材リスト

2026年2月末のホルムズ海峡封鎖を起点とするナフサ供給逼迫は、2カ月半を経た5月時点でポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレン系の包装資材すべてに広がっている。テープ類(OPP・PPバンド)とストレッチフィルムについては別記事で詳述しているため、本記事ではそれ以外の「物を保護する緩衝材」「容器・成形包装材」に絞って整理する。

以下が、2026年5月時点で値上げ・出荷上限・納期遅延のいずれか(または複数)が発生している主要5品目である。発表元のメーカー名は伏せるが、出典・エビデンス一覧(記事末尾)にて一次ソースを開示している。

① 気泡緩衝材(プチプチ・エアキャップ)
出荷上限あり
値上げ率
原反25%+/加工品20%+/特殊品35%+
適用開始
2026年5月1日出荷分〜
出荷制限
前年度出荷量を上限

業界最大手メーカーが2026年4月20日以降の注文または5月1日出荷分以降について「昨年度の出荷量実績を出荷上限とする」方針を公式発表。再生原料を80〜90%使用する銘柄も、再生原料そのものの安定確保が困難化しており、再生比率の高い品種ほど供給制約が厳しい状況。EC物流・家電輸送・引越し用途で代替が効きにくく、エアキャップ袋・フラップ付き袋などの加工品は調達リードタイムが延伸している。

② 発泡スチロール(ビーズ法・EPS)
原料ビーズ調達難
値上げ率
約30%(5月出荷分〜)
原料ビーズ
4月21日から仕入価格3割高騰
重油コスト
2カ月で約1.6倍

水産・農業用容器(鮮魚箱・農産物箱)を中心に製造する九州の発泡スチロール製造企業は、5月出荷分から約30%の価格改定を発表。原料ビーズ(ナフサ由来)が4月21日から3割高騰し、ボイラー用重油も2カ月で約1.6倍に上昇。さらにポリ袋・テープなど副資材も値上がりしているため、製造原価全体が連動上昇している。「40年以上業界にいるが、湾岸危機を含めても今回のような急激な値上げと供給不安は初めて」との現場談話が報じられている。

③ 発泡ポリエチレン緩衝材(PEフォーム・架橋PE系)
供給逼迫・納期遅延
原料
LDPE・LLDPE(ナフサ由来)
影響
原料PE値上げが川下に波及
主用途
家電・精密機器・自動車部品の緩衝

シート状・ロール状の発泡PE緩衝材(一般に「PEフォーム」「ライトロン系」「ミナフォーム系」などの製品名で流通)は、原料LDPE・LLDPEの値上げ(2026年4月1日出荷分から国内大手4社が一斉値上げ)を直撃で受けている。家電・精密機器・自動車部品の輸送緩衝材として代替が効きにくく、成形品(成形ウレタンや成形EPP)への切り替えも同じくナフサ系のため逃げ場が乏しい。

④ ウレタン緩衝材(軟質ウレタンフォーム)
新規発注困難
原料
ポリオール・イソシアネート
影響
兵庫県内で「新規発注不可」事例
主用途
青果・精密機器・家具の緩衝

兵庫県内の青果生産者の事例として「イチゴを販売する際は緩衝材のウレタンを敷き、フィルムで包むが、新規発注できない状況」と地方紙が報じている。軟質ウレタンの原料であるポリオール・イソシアネートはいずれも石油化学下流製品で、ナフサクラッカー減産の影響を受ける。青果・精密機器・家具用途で広く使われており、産地・流通段階での緩衝材在庫切れリスクが顕在化している。

⑤ エアクッション・エアピロ(インフレータブル緩衝材)
入荷遅延
原料
PE/PP複層フィルム
納期
通販在庫で2026年6月上旬入荷待ち
主用途
EC物流・空隙充填

EC物流のボイドフィル(空隙充填)として急速に普及したエアピロ・エアクッション類は、PE/PP複層フィルムを原料とするため気泡緩衝材と同じ供給制約を共有する。大手通販サイトでは標準的なエアピロ製品で「2026年6月上旬入荷」表示が常態化しており、納期は平時の2〜3倍に延伸している。

Procurement Note

上記5品目に加え、ポリ袋(指定ごみ袋を含む)は一部地域で買い占めの動きも報告されている。自治体は冷静な対応を呼びかけているが、調達担当としては「価格改定の波がポリ袋にも及ぶ」前提で発注計画を組む方が安全である。

02緩衝材・梱包材 在庫・納期・値上げ率マトリクス

2026年5月時点の主要5品目について、購買判断に必要な指標を一覧化した。「在庫状況」は業界全体の傾向であり、個別の取引先・グレード・数量によって差異がある。最新の状況は必ず取引先メーカーに直接確認することを推奨する。

品目 値上げ率 在庫状況 調達リードタイム 代替難易度
気泡緩衝材 原反25%+/加工品20%+/特殊品35%+ 出荷上限あり(前年度実績ベース) 標準品 2〜3週間/特殊品 4〜6週間 高(紙系で部分代替可)
発泡スチロール 約30%(5月出荷分〜) 原料ビーズ調達難・6月以降不透明 2〜4週間(不安定) 高(リターナブル容器化が現実解)
発泡ポリエチレン 原料PE値上げに連動(10〜20%超) 供給逼迫・特定グレード受注停止 3〜5週間 高(成形ウレタン・EPPも同様逼迫)
ウレタン緩衝材 原料連動(10〜20%超推定) 新規発注困難な事例あり 不安定(個別交渉) 中(紙系・リターナブル化で代替可)
エアクッション 気泡緩衝材に準じる 大手通販で入荷待ち常態化 4〜6週間 中(紙緩衝材で代替可)
※ 2026年5月25日時点。各社公式発表・専門メディア報道に基づく業界動向。個別取引条件は取引先に直接確認のこと。

03代替資材の探し方──5つの実務アプローチ

緩衝材・梱包材の供給制約に対しては、「同じ品目を別ルートで探す」より「梱包設計そのものを変える」方が中期的に効率が高い。以下、購買・物流・品質保証部門で実装しやすい代替アプローチを5つ整理する。

① 紙緩衝材への部分置き換え

クラフト紙シュレッド、ハニカム紙、紙パッキングペーパーなどへの部分置き換えは、EC物流・ギフト包装で先行している実装パターン。ただし2026年5月時点でグラビアインキ30%超・段ボール原紙10〜15%・紙器用接着剤も値上げが発表されており、紙系もコスト上昇局面にある。完全な逃げ場ではなく、「ポリ系緩衝材の使用量を5〜7割に減らす」程度の部分置き換えとして設計するのが現実的。

② 再生原料比率の高い銘柄への切り替え

気泡緩衝材については再生原料を80〜90%使用する銘柄(業界最大手の主力ライン)が従来から存在する。これらは値上げ局面でもバージン原料品より価格上昇率がやや低く抑えられる傾向にある。ただし2026年は再生原料そのものが逼迫しているため、調達優先順位の確保には早期発注と既存取引先との関係性が物を言う。

③ リターナブル容器化(最も構造的な解)

水産・農業・自動車部品・家電など、定期的に同一仕向地に発送する物流では、発泡スチロールや段ボール+緩衝材の使い捨て梱包を、プラスチックコンテナ・折りたたみコンテナ・密閉コンテナなどのリターナブル容器に置き換えることで、緩衝材の使用量そのものを構造的に削減できる。初期投資は必要だが、6〜18カ月で投資回収可能な事例が多く、ナフサショック後の「価格高止まり」局面では特に効果が大きい。

④ 梱包規格そのものの見直し(パレット最適化)

輸送時のダメージを「緩衝材で守る」発想から、「パレットと積載設計で揺らさない」発想への転換も有効。具体的には、(a) パレット内寸を製品寸法に最適化して空隙を減らす、(b) 高剛性パレットへの切り替えで段積み時の沈み込みを抑える、(c) ネスティング・段積み再設計で輸送時の振動・衝撃を構造的に低減する──などのアプローチ。緩衝材使用量を3〜5割削減できた事例もある。

⑤ もみ殻・木毛・コーンスターチ系の生分解性緩衝材

農産物・陶器・ガラス器などのニッチ用途では、もみ殻・木毛(もくめ)・コーンスターチ系の生分解性緩衝材も選択肢になる。供給量は限定的だが、ナフサ系の代替として地域経済との結びつきも訴求できる。BtoC・ギフト用途では「環境配慮」のブランドメッセージにも転用しやすい。

短期で効く対応(1〜3カ月)

在庫の前倒し確保/取引先複数化/規格品から汎用品への切り替え/再生原料比率高銘柄への移行

在庫前倒しは過剰在庫リスクと表裏一体。倉庫費・キャッシュフローへの影響も合わせて検討。

中期で効く対応(3〜12カ月)

紙系緩衝材への部分置き換え/梱包規格の見直し/リターナブル容器の試験導入/パレット最適化

設計変更には品質保証・物流・営業部門の合意形成が必要。試験導入から段階展開が現実的。

長期で効く対応(12カ月〜)

リターナブル物流の本格構築/生分解性素材の組み込み/調達ポートフォリオの構造的多様化

中東情勢の長期化に備える観点で、価格高止まりが「新標準」になる前提の設計が必要。

避けるべき対応

買い占めによる過剰在庫/品質グレードの安易な引き下げ/無検証の中国直輸入品への切り替え

特に食品・医療向けでは品質保証の維持が最優先。コスト最適化と品質維持のバランスを見失わないこと。

042026年下半期の見通し──供給シナリオ3段階

ナフサショックの本質は、(a) ホルムズ海峡の通航リスク、(b) 国内エチレン12基中6基減産・3基のみフル稼働という設備稼働問題、(c) 韓国産ナフサの全量輸出禁止(5カ月間)による調達先制約──の3層構造である。これらの解消には時間がかかり、緩衝材・梱包材の供給正常化には少なくとも数カ月のタイムラグが想定される。

Short-Term | 2026年6〜7月
在庫消化と納期遅延の局面

5月発表の値上げが実勢価格に反映され、出荷上限の影響が現場に波及。新規受注の納期回答が困難な品種・グレードが拡大。購買は在庫前倒しと取引先複数化で対応する局面。

Mid-Term | 2026年8〜9月
価格の「新標準」化と二極化

非中東産ナフサ(米国・豪州・インド・アルジェリア)への調達切り替えが本格化するが、輸送コスト上昇分は価格に転嫁。値上げ後の価格が新しい標準となり、元値への回復は期待しにくい。緩衝材も「高くなった現状価格が常態」となる。

Long-Term | 2026年10月以降
構造的代替の本格化

リターナブル容器化・梱包規格見直しを早期に着手した企業と、緩衝材調達に依存し続ける企業との間で物流コスト差が顕在化。パレット系資材を起点とした梱包設計の最適化が、ナフサショック後の競争力に直結する局面。

重要なのは、2026年内にナフサ価格が中東情勢悪化前の水準に戻ることは期待しにくいという業界の共通認識である。短期的な値上げ対応だけでなく、中長期の梱包設計見直しを並行することが、調達コスト管理と供給安定の両立につながる。

From Plastic Pallet Co., Ltd.

緩衝材の供給逼迫を「梱包規格そのものの見直し」で吸収する

プラスチックパレット株式会社では、緩衝材・梱包材の供給制約に直面している企業様向けに、梱包規格の見直しと代替パレットの供給を一体で提案しています。輸送時のダメージを「緩衝材で守る」のではなく、「パレットと積載設計で揺らさない」発想への転換で、緩衝材使用量を構造的に削減する設計支援を行います。製品寸法に最適化した内寸選定、高剛性パレットへの切り替え、ネスティング・段積み再設計まで、現状の物流条件をお聞きしたうえでご提案します。緩衝材調達のご相談だけでも歓迎します。

出典・エビデンス一覧

  1. 気泡緩衝材最大手の価格改定および出荷上限方針:プラスチックパレット株式会社「2026年5月1日値上げの建設・物流・包装資材30社一覧」(2026年5月)https://plastic-pallet.co.jp/price-hike-construction-logistics-materials-20260501/
  2. 気泡緩衝材の供給逼迫に関する報道:ライブドアニュース「『ナフサショック』で包装資材も危機に…原料不足と価格高騰の現実直面」(2026年5月22日)https://news.livedoor.com/topics/detail/31339888/
  3. 九州の発泡スチロール製造企業の30%値上げ発表:UMK宮崎テレビ「『経験したことのない事態』ナフサ高騰で発泡スチロール製造が3割値上げ」(2026年5月1日)https://www.umk.co.jp/news/?date=20260501&id=32661
  4. 兵庫県内のウレタン緩衝材新規発注困難事例:神戸新聞NEXT「ナフサ調達難、農漁業や小売を直撃 発泡スチロール、ラップ値上がり」(2026年5月14日)https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202605/0020355156.shtml
  5. 国産ナフサ価格125,103円/㎘・エチレン稼働状況:プラスチックパレット株式会社「2026年5月1日値上げの建設・物流・包装資材30社一覧」(2026年5月)https://plastic-pallet.co.jp/price-hike-construction-logistics-materials-20260501/
  6. エチレン12基中6基減産・3基フル稼働:プラスチックパレット株式会社「イラン・ナフサ4ヶ月危機──中東石化シフトの構造分析」(2026年4月)https://plastic-pallet.co.jp/iran-naphtha-4months-crisis20260406/
  7. PE・PP値上げ4月1日出荷分から:物流今日「エチレン設備、追加停止回避もナフサ価格は2倍」(2026年4月5日)https://www.logi-today.com/933714
  8. 韓国産業通商資源省ナフサ全量輸出禁止(5カ月間):同上
  9. 食品トレー原料PS在庫2か月:物流今日「食品トレー原料PS、在庫2か月」(2026年4月)https://www.logi-today.com/933724
  10. ナフサショックの川下影響分析:actibook クラウドサーカス「2026年『ナフサ不足』の影響と実態」(2026年5月)https://actibook.cloudcircus.jp/media/column/2026-naphtha-crisis
  11. ナフサショックの建材・住宅資材への波及:公明党「『ナフサ危機』住宅資材値上げ、受注停止も」(2026年4月15日)https://www.komei.or.jp/
  12. ナフサショックの日用品・包装材への波及全体像:暮らしの設備ガイド「ナフサ不足で値上がりする日用品・製品・サービス一覧」(2026年4月)https://h-bid.jp/naphtha-shortage-price-increase-list/
  13. ホルムズ海峡封鎖と日本のナフサ供給依存構造:プラスチックパレット株式会社「2026年ナフサ危機の全体像」https://plastic-pallet.co.jp/naphtha-crisis-20260415/
  14. ストレッチフィルム・PPバンド・OPPテープ供給危機:プラスチックパレット株式会社「ストレッチフィルム・PPバンド・OPPテープ供給危機と価格急騰の全貌レポート」(2026年4月18日)https://plastic-pallet.co.jp/packing-materials-report-20260418v1/
  15. エアクッション市場規模・成長率:GII市場調査レポート「エアクッション包装市場の規模、シェア、成長」(2026年2月)https://www.gii.co.jp/report/fbs2005741-air-cushion-packaging-market-size-share-growth.html
  16. ナフサ危機全体の石油化学供給状況:sattu-ai-agent「ナフサ危機:石油化学製品の供給状況まとめ」(2026年4月14日)https://sattu-ai-agent.com/2026/04/14/japanese-petrochemical-2026apr14/
  17. 建材ショック・受注制限まとめ:高橋秀樹note「2026年5月最新 ナフサショックによる建材受注制限・値上げ情報まとめ」(2026年5月)https://note.com/h_takahashi1110/n/n6f212500fc97
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