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2026年シーリングショック|イラン情勢が招く供給断絶と価格高騰の真実【6/5更新】
緊急レポート|建設資材危機|2026年6月5日 最新更新版

2026年シーリングショック
イラン情勢が招く供給断絶と
価格高騰の真実

――石油化学資材の「蒸発」と、建設現場を襲う未曾有の危機――

初版: 最終更新:
▼ 結論

2026年シーリングショックは、米・イスラエルの対イラン攻撃(2/28)とホルムズ海峡封鎖で、シーリング材の全国的な供給崩壊と価格暴騰を招いた事態。カネカ+120円/kg、信越化学+30円/kg〜、サンスター+30%以上、シャープ化学溶剤系+40%以上、セメダイン供給困難、サンライズ出荷停止。中国製代替はJIS A 5758・瑕疵担保保険・地震追従性の3点で重大リスク。6月時点はナフサ軟化と構造的逼迫の二重構造、5/25 高市総理3兆円補正予算で新局面へ。

6月5日 最新アップデート

5月25日 高市総理が3兆円規模の補正予算編成と「中東情勢等対応予備費」創設を正式表明、7-9月電気・ガス料金1世帯計5000円支援を決定(首相官邸・時事通信)。5月21日石化協発表でエチレン4月稼働率67.3%・44ヶ月連続損益分岐割れが確定。6月2日に第9回中東情勢関係閣僚会議が開催(3月以降約2か月半で9回というハイペース継続)。シンガポールナフサスポット価格は5/16 $1,043ピークから6/3 $767へ約26%急落(大景化学)、Kpler海事データで米国産ナフサ日本向け輸入が通常の5倍水準到達。6月4日Brent原油先物が97ドル割れ・ホルムズ海峡通過量が過去2週間で増加(TradingEconomics)も、米国原油在庫6週連続減少・運用最低水準近接(EIA)と構造的タイトネスは継続。

シーリング材の「市場消失」という現実

2026年2月28日の米国・イスラエルによるイラン攻撃を端緒とした中東情勢の激変は、遠く離れた日本の建設現場の「毛細血管」とも言えるシーリング材(充填材)の供給網を根底から破壊しました。 かつてないスピードで市場から製品が消え、価格が暴騰するこの現象は、もはや一時的な品薄の域を超え、構造的な供給崩壊、すなわち「シーリングショック」として全国の工期を脅かしています。

本記事では、公的経済指標・メーカー公式発表・国内外の流通実態に基づき、この危機の全貌を詳らかにします。4月8日の米・イラン一時停戦合意後も状況は好転せず、4月22日の停戦期限以降も交渉は難航しており、先行きはいっそう不透明です。6月時点では、短期的なナフサ価格軟化と構造的タイトネスが同時進行する複雑な局面に入っています。5月25日には高市総理が3兆円規模の補正予算編成を正式表明、「中東情勢等対応予備費」の創設や7〜9月の電気・ガス料金1世帯計5000円程度の支援を決定しました。一方で国内エチレンの4月稼働率は67.3%・44ヶ月連続損益分岐割れ(石化協5/21発表)と、化学業界の構造的苦境は深まる方向にあります。本シリーズの全体像は2026年ナフサショック総論で、設備・建材全体への波及はイラン情勢と建材有事で、エンジンオイル危機の最新動向はエンジンオイル危機2026で詳述しています。

シーリングショックの火種 ―― イラン情勢と原料市場の崩壊

1.1 「二重封鎖」構造:現時点(6月5日)の実態

当初「ホルムズ海峡封鎖」と単純に報じられたこの危機は、性質の異なる2つの封鎖が同時進行する複雑な構造です。

二重封鎖フェーズ(4月15日〜現在)

イランIRGCによる選別通航妨害(米国・同盟国向け船舶を攻撃)と、米CENTCOMによるイラン港湾封鎖(4月13日発令)が同時進行。通航数は平時比約90%超減の1日10隻前後に激減(global-scm.com, 2026年4月15日)。6月時点ではTradingEconomicsデータで通過量が過去2週間で増加し、一部の船舶は米軍と連携して通過する選別的通過が拡大しているものの、世界供給の約11%(日量1,000〜1,100万バレル)がオフラインまたは出荷不能の状態は継続。

CENTCOMは「イランの港湾に出入りする船舶が対象であり、非イラン港湾間を通過する船舶の航行の自由は妨げない」と公式説明していますが、機雷敷設・拿捕リスクから多くの商船が自主的に通峡を回避しています。中東インフラの物理的な被害状況については中東エネルギーインフラの崩壊と「失われる5年間」で詳述しています。

2026年2月28日
米国・イスラエルによるイラン攻撃開始。3月1日〜ホルムズ海峡通航量が激減、日本郵船・商船三井・川崎汽船が通航停止・安全海域待機へ
4月7〜8日
WTI原油先物が一時1バレル=112.95ドルに到達(時事ドットコム)。4/8米・イラン2週間停戦合意も、翌9日にWTI97.87ドルへ反発し早くも動揺
4月13日
米CENTCOMがイラン港湾向け海上封鎖を正式発動。「二重封鎖」フェーズへ移行
4月20〜22日
ブレント95ドル超急騰(Bloomberg)。4/22停戦期限、IRGCが外国籍コンテナ船2隻を拿捕・1隻に発砲(Al Jazeera)。第2回協議は事実上不成立。TotalEnergies「数か月続けば世界的エネルギー不足」と警鐘
2026年5月3-4日
🆕 UAEフジャイラの主要石油関連施設へのイランドローン攻撃で火災発生。北海ブレント原油5%余り上昇114ドル超に再急騰(Bloomberg)
2026年5月12日
🆕 旭化成・三井化学・三菱ケミカル3社が西日本エチレン統合JV出資比率(三井45%・三菱45%・旭化成10%)で正式合意。2030年水島AMECクラッカー停止・大阪OPCへ集約方針確定(旭化成プレスリリース)
2026年5月14日
🆕 News on Japan、帝国データバンク試算「ナフサ不足による調達リスクは全国46,741社の製造業に及ぶ」と報道
2026年5月16〜18日
🆕 シンガポールナフサスポット価格が$1,043/MTのピークを記録(大景化学)。5/18 米財務省OFAC、Russia-related General License 134Cを6/17まで延長
2026年5月21日
🆕 第8回中東情勢関係閣僚会議。同日、石油化学工業協会がエチレン4月稼働率67.3%・44ヶ月連続損益分岐割れを発表。工藤会長「ナフサクラッカーは直近70%台」と発言
2026年5月25日
🆕 高市総理、3兆円規模の補正予算編成を正式表明。「中東情勢等対応予備費」創設、7-9月電気・ガス料金支援1世帯計5000円程度、LPガス重点支援交付金、ガソリン補助金継続。5/26閣議決定(首相官邸・時事通信)
2026年5月30日
🆕 日経新聞、ガソリン市況109.8 vs ナフサ市況128.3の「ワニの口」現象+食品値上げ要因の包装資材コスト7割占有を分析報道
2026年6月2日
🆕 第9回中東情勢関係閣僚会議(3月以降約2か月半で9回というハイペース継続)。同日、三協化学が新規受付を再開、一部資材で正常化の兆し
2026年6月3〜4日
🆕 シンガポールナフサ $767/MTへ急落(5/16比 -26%、大景化学)。Kpler海事データで米国産ナフサ日本向け輸入が通常の5倍水準。6/4 Brent原油先物が1バレル97ドル割れ(TradingEconomics)、ホルムズ通過量が過去2週間で増加、米原油在庫6週連続減少で運用最低水準近接(EIA)

1.2 原油・ナフサ価格の高騰エビデンス

$767→$1,043
ナフサスポット価格の乱高下(5/16ピーク $1,043→6/3 $767へ -26%急落)
出典:大景化学業界整理(2026.6)/3月25日 $1,000突破、4月1日 $917、5月16日 $1,043ピーク、6月3日 $767
67.3%
国内エチレン4月稼働率(石化協5/21発表・44ヶ月連続損益分岐割れ)
出典:石油化学工業協会(2026.5.21)/旭化成・工藤会長5/12発言「ナフサクラッカーは直近70%台」
90%超減
ホルムズ海峡通航量の削減幅。平時1日100隻超→現在10隻前後
出典:global-scm.com(2026.4.15)。6月時点ではTradingEconomicsで過去2週間の通過量増加観測も水準は依然低い
3兆円
5/25 高市総理表明・補正予算規模。中東情勢等対応予備費創設・7-9月電気ガス1世帯5000円支援
出典:首相官邸・時事通信(2026.5.25)/5月26日閣議決定
追加エビデンス(6月更新)

三菱ケミカル・三井化学などの石油化学大手は3月上旬からエチレン減産を継続(朝日新聞、FNNプライムオンライン 2026年4月9日)。5月12日には旭化成・三井化学・三菱ケミカル3社が西日本エチレン統合JV出資比率を三井45%・三菱45%・旭化成10%で正式合意し、2030年に水島AMECクラッカー停止、大阪OPCへ集約、2034年からRevolefin技術でバイオエタノール由来エチレン共同商業生産が方針確定(旭化成プレスリリース 2026/5/12)。C&EN(2026年5月)の業界統計では日本のエチレン基数が2026〜2030年にかけて12基→8基へ約3分の1削減、合計約175万トン/年の能力消失見通し。アジアのLNG価格はホルムズ海峡封鎖懸念から40%超の急騰、LPGは前月比最大80%高騰(global-scm.com)。Kpler海事データでは米国産ナフサの日本向け輸入が通常の5倍水準に到達、代替調達戦略の効果が現物面で現れ始めている。

1.3 化学メーカーの「逆ざや」と減産

国内の大手化学メーカーは、急騰する原料価格を製品価格に即座に転嫁できず、「生産すればするほど赤字が出る」逆ざや状態に陥っています。三菱ケミカルグループの鹿島コンビナートでは減産を続けながら中東以外からのナフサ輸入増加で設備稼働の維持に努めているとされます(日本経済新聞 2026年4月17日)。

帝国データバンクの最新試算(News on Japan 2026年5月14日)では、ナフサ不足による調達リスクが全国46,741社の製造業に及び、3月の化学工業生産は前月比-8.6%・前年同月比-15.1%に落ち込んだことが明らかになりました。「ナフサ備蓄4ヶ月」の数字に隠れた構造的問題はナフサ備蓄4ヶ月の陰で進む石化産業の構造的敗北で詳述しています。

主要メーカーの公式発表 ―― 価格改定エビデンス一覧

現在、主要メーカーから発表されている公式な価格改定および供給制限のエビデンスは、現場の交渉において最も重要な資料となります。

以下はシーリング材を直接製造・販売しているメーカーの公式発表のみを掲載しています。原料メーカー・周辺資材メーカーの動向は第3章で別途解説します。

メーカー 代表製品・種別 改定幅・措置 実施時期 状況
カネカ カネカMSポリマー・サイリル
変成シリコーン系シーリング材の主原料ポリマー。同社が製造・販売
+120円/kg以上 2026年4月1日出荷分〜 確定
信越化学工業 シリコーン系シーリング材(KE-シリーズ等)
建築・土木・工業用シリコーンシーリング材を製造・販売
+30円/kg〜 2026年4月1日納入分〜 確定
セメダイン 変成シリコーン・シリコーン・ウレタン系シーリング材全般
建築用シーリング材の大手製造・販売メーカー
供給困難を公式表明 2026年3月31日付通知 供給制限
サンスター技研 ペンギンシール(変成シリコーン・ポリサルファイド等)
日本シーリング材工業会正会員。建築用シーリング材の主要メーカー
+30%以上 2026年4月出荷分〜 確定
オート化学工業 オートンイクシード・オートンコークワンNEO等
一液ポリウレタン系シーリング材のパイオニア。建築用途で広く普及
価格改定・供給調整を発表 2026年4月9日発表 供給制限
シャープ化学工業 シャーピーシリーズ(シリコーン・変成シリコーン等)
コーキング剤専門メーカー。JIS規格対応品を幅広くラインナップ
溶剤系+40%以上
その他+20%以上
2026年4月出荷分〜 確定
旭化成ワッカーシリコーン GENIOSIL®シリーズ(シラン・シラン変性ポリマー等)
旭化成×独Wackerの合弁。変成シリコーン系シーリング材の主要原料を国内供給。完成品シーリング材ではなく原料・中間材メーカー
親会社Wackerグループの供給制約が波及。国内調達に影響 2026年3月〜 影響確認中
サンライズ 建築用シーリング材全般
シーリング材専業メーカー。主要品目で出荷停止に至る
出荷停止 2026年4月〜 出荷停止
6月時点の状況注記

シーリング材メーカー個別の「6月出荷分から」の新規価格改定は、2026年6月5日時点で公式発表が確認できていません。上表の4月〜5月の改定が現行水準として継続しています。一方、業界全体では「ナフサショック第2波」として6月1日出荷分から建材・樹脂・包装・食品・タイヤ・医薬品の30品目超で価格改定が一斉実施されており、詳細は当社の2026年6月1日値上げ製品主要30品目一覧5月1日値上げ建設・物流・包装資材30社一覧でマッピングしています。日本建材・住宅設備産業協会は「5月が価格固定契約の最終ライン。6月以降は第3波の値上げが予測される」と警告しており、ニチハ(7/1出荷分から金属屋根材15%)・ケイミュー(7/1納入分から雨とい20%以上、JIS管30%以上)など7月実施分の予告も出始めました(テイガク2026/6/3更新)。シーリング材の現物流通実態・アロケーション状況・購入可能ルートの詳細は、本記事の第7章「2026年6月時点の供給状況と購入可能ルート」で整理しています。各メーカーの個別発表があれば本記事に追記する方針です。

不可視の急所 ―― 原材料の「海外依存」という構造的脆弱性

3.1 100%輸入に頼る「ナフサ」

シーリング材の主成分である合成樹脂(ポリマー)は、すべて輸入原油から精製されるナフサを原料としています。 日本は国内消費量のおよそ4割のナフサを中東から輸入しており、原油輸入全体では中東依存度が約94%(危機前時点)に達します(資源エネルギー庁)。 日本国内に原油産出地がない以上、中東情勢の悪化は国産シーリング材メーカーにとっての「生命線の断絶」を意味します。

3.2 代替調達の限界

日本政府は戦略石油備蓄(約8か月分)の活用と、中央アジア・南米・カナダ・ベネズエラ等からの代替調達交渉を進めています。 また米国からのSPR(戦略石油備蓄)放出も活用しています(資源エネルギー庁)。しかし、石油化学用ナフサの中東以外からの大規模調達は需給上・物流上の制約が大きく、短期的な代替には限界があります。6月時点ではKplerデータが示す通り、米国産ナフサの日本向け輸入は通常の5倍水準に到達し、政府は中東域外からの月間ナフサ調達量を通常の45万キロリットルから90万キロリットルへ倍増、代替調達は5月需要60%・6月需要70%カバーまで進捗しています。ただし米メキシコ湾からのタンカーは通常の2倍の45日を要するなど、コスト面・納期面の制約は残ります。

3.3 特殊添加剤の「ボトルネック欠品」

シーリング材の硬化速度や接着性を制御する「触媒」や「特殊添加剤(モノマー)」の多くは、ドイツ(BASF等)や中国の化学プラントに依存しています。 完成品の製造ラインが国内にあっても、これら数%の「必須成分」が届かないために最終製品の出荷ができない事態が全国のメーカーで発生しています。 欧州からの輸入船も、後述の喜望峰ルート迂回による大幅な納期延長に直面しています。同じ構造で塗料用シンナーも目詰まりを起こしており、詳細はシンナー目詰まりの真実で解説しています。

海外製シーリング材と「物流の断絶」

4.1 喜望峰ルート迂回による「納期3〜4か月」

欧州(ヘンケル、シカ等)からの輸入船は、紅海・スエズ運河ルートを避け、アフリカ南端の喜望峰を回るルートに変更を余儀なくされています。 通常約1か月だった輸送期間が3〜4か月以上に延び、4月発注分が現場に届くのは「夏以降」という絶望的なスケジュールとなっています。

フーシ派の新たなリスク(4月26日更新)

フーシ派は2026年4月、今回の衝突に関連して紅海での攻撃を示唆しており、サウジアラビアのヤンブー港(紅海側)経由の代替パイプラインルートすら安全とは言い切れない状況です(JETRO分析)。 「紅海→喜望峰」という単純な代替ルートもリスクを抱えています。6月時点でもTradingEconomicsデータが示すホルムズ海峡通過量の漸増は確認されるものの、紅海ルートのフーシ派リスクは継続中。一部の船舶は米軍と連携した選別的通過に切り替えています。

4.2 海上保険コストの急騰

海運大手各社は、中東近海を通過する貨物に対し、通常の3〜5倍の「緊急戦争リスク・サーチャージ」を適用しています。 これがシーリング材の原料となる輸入化学品の原価を直撃しています。 また、OFAC制裁(米国財務省)の二次制裁リスクから、イラン関連取引には金融機関も慎重姿勢をとっており、物流・保険・金融の三重の制約が生じています。2026年5月18日、米財務省OFACはRussia-related General License 134Cを発行(6月17日まで延長)し、「ホルムズ海峡閉鎖とイラン戦争により湾岸原油にアクセスできない『エネルギー脆弱国』を支援するため、30日間の制裁免除を延長」とベッセント財務長官が表明しました。船積み済み原油・石油製品の取引を認める措置は継続しており、サプライチェーンの選別的継続が政策面でも下支えされている形です。

中国製シーリング材の台頭と採用リスク

5.1 「代替品」として急浮上する中国製品の実態

国内メーカーが相次いで受注停止・出荷制限を発表するなか、中国製シーリング材がECサイトやホームセンターの一部に流通し始めています。 中国は世界最大級のシーリング材生産国であり、国内大手の在庫が枯渇するなかで「価格が安く、すぐ手に入る」という点だけが注目されがちです。 しかしこの「手軽さ」の裏に、日本の建設現場では見過ごせない複数のリスクが潜んでいます。

中国も同じナフサ危機下にある

見落とされがちな事実として、中国もナフサを大量輸入する石油化学大国であり、今回のホルムズ海峡封鎖の影響から無縁ではありません。 中国のシーリング材メーカー自身も原料高騰と調達難に直面しており、品質よりコスト削減を優先した製品が増加するリスクがあります。 「中国製なら手に入る」という前提そのものが、情勢の長期化とともに崩れる可能性があります。

5.2 JIS A 5758という「法的な壁」

国土交通省の「公共建築工事標準仕様書」(平成31年版、9.7節)は、シーリング材に使用できる材料をJIS A 5758(建築用シーリング材)に適合するものに限定しています。 これは法的拘束力を持つ仕様であり、公共工事・官庁営繕工事において非JIS品を使用した場合、検査不合格・工事のやり直しが命じられるリスクがあります。 中国製品の多くはこのJIS認証を取得しておらず、大手ゼネコンが参加する民間工事においても設計仕様書でJIS適合が条件とされているケースが大半です。

JIS A 5758が義務付けられる主な現場

国・地方自治体・独立行政法人が発注する公共建築工事(官庁営繕工事)/大手ゼネコンが元請けとなる民間工事(設計仕様書でJIS適合を条件とする場合)/住宅瑕疵担保保険(住宅品確法)対応工事(保険法人の確認製品リスト掲載品が必要) ※これらすべてでJIS非取得品は「使用不可」。施工後に発覚した場合、是正工事の費用は施工業者の負担となりえます。

5.3 JIS規格の技術的厳しさ ―― 他国規格との比較

なぜJIS A 5758がこれほど重視されるのか。その理由はシーリング材専業メーカーであるシャープ化学工業が公式に解説しているデータが参考になります。

JISの耐久性試験は、目地の拡大・縮小を模した引張圧縮繰り返しを2,000回実施します。対して米国のASTM規格ではわずか10回です。繰り返し速度もJISはASTMの約1,000倍に達します。 また高温側の試験温度もJISは最大100℃まで設定でき、外壁パネル表面が夏季に高温になる日本の気候を考慮した設計になっています(シャープ化学工業「コーキング材の耐久性 JIS規格と海外規格の比較」)。

さらにJISでは日本主導でISO規格に紫外線の影響を加味した試験方法が採用されており、これは従来の「圧縮引張のみ」の試験よりも劣化促進が顕著に確認されています。 中国製品が準拠するGB規格(中国国家標準)はこれらの水準を担保していません。

5.4 日本固有の気象・地震リスクと長期耐久性

シーリング材の性能はその国の気候・建物構造と不可分です。日本には中国製品の長期耐久性を判断するうえで見逃せない固有条件があります。

第一に地震動への追従性です。JIS A 5758のクラス25(最高級)は、目地幅に対して±25%の伸縮に追従することを求めます。地震が頻発する日本では、建物のムーブメントに追従できないシーリング材は短期間で破断し、雨水浸入の経路となります。 シーリング材は温湿度変化によるコンクリートの膨張・収縮や地震などの自然条件における建物の動きに追従し、弾力性を持つことが求められます。一度弾力性を失ったシーリング材は元に戻らず、ひび割れを生じて次第に破断します(さくら事務所)。

第二に紫外線・高温環境です。日本の外壁面は夏季に表面温度が60〜80℃に達することがあり、紫外線照射量も多い。JIS規格の耐久性試験はこれを考慮した設計ですが、GB規格品にこれと同等の実績データが存在するかどうかは検証されていません。

5.5 「JIS相当品」表示の落とし穴

EC上で中国製シーリング材に「JIS相当品」「JIS規格適合」と記載されているケースがあります。しかし注意が必要です。 JISマーク表示は経済産業大臣の登録を受けた「登録認証機関」による審査・認証が必要であり、自己申告や「相当品」表示は法的に認証取得とは別物です。 建築工事においてJIS適合の証明が求められる場面では、JISマーク表示認証を取得した製品でなければ要件を満たしません。「相当品」表示の中国製品を公共工事等に使用した場合、竣工検査での不合格リスクが残ります。

5.6 「住宅瑕疵担保保険」との関係

新築住宅では住宅品質確保促進法(品確法)に基づく10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。 住宅瑕疵担保保険法人(JIO・住宅保証機構等)が定める「確認製品リスト」には、日本シーリング材工業会(JSIA)のFマーク(ホルムアルデヒド基準)認定および住宅保証機構の3条確認を取得した製品が掲載されています。 中国製品のほとんどはこれらの認定を取得しておらず、品確法対応の新築・リフォーム工事に使用した場合、保険会社からの保険金支払い拒否・免責とされるリスクがあります。施工業者が独自に費用を負担する事態を招きかねません。

5.7 結論:「安さ」が招く5つのリスク

法的リスク
公共工事・JIS義務付け現場での使用不可。検査不合格・是正工事命令の可能性
品質リスク
JIS規格(引張圧縮2,000回試験)・紫外線耐候性の担保なし。早期破断・漏水の危険
保険リスク
住宅瑕疵担保保険の適用外。JSIA Fマーク・3条確認製品でないと保険免責の恐れ
地震リスク
地震多発国・日本固有の建物ムーブメントへの長期追従性が未実証

流通崩壊の最前線 ―― ECサイトとホームセンターの実態

6.1 Amazon・楽天市場での「価格吊り上げ」

2026年3月まで1本(333ml)850円程度だった変成シリコーンが、現在は1,400〜1,800円に高騰しています(約1.6〜2.1倍)。 「在庫あり」の表示でも注文後に「納期未定」としてキャンセルされる事態が多発しています。

6.2 全国のホームセンター(HC)における「防衛買い」

カインズ、DCM、コーナンなどの店頭では、プロユーザーによる買い溜めが発生。 全国一律で「お一人様3本まで」といった個数制限が敷かれ、ケース単位(10〜20本)での購入は事実上不可能となっています。 韓国では有料ゴミ袋の買い占めが社会問題化し、金民錫首相が「食料の供給まで脅かされている」と緊急会見を行うなど、ナフサ由来製品の争奪はアジア全域で深刻化しています(日本経済新聞 2026年4月8日)。

6.3 食品包装業界の「インクショック」と「ワニの口」

シーリング材以外の建材・包装分野でも同様の現象が発生しています。News on Japan(2026年5月14日)によると、カルビーは2026年5月25日からポテトチップスを含む14品目のパッケージを段階的に白黒デザインへ切り替え、印刷で使用する石油由来資材の削減に踏み切りました。「インクショック(Ink Shock)」と呼ばれるこの現象は、印刷インク原料のナフサ由来素材が手に入りにくくなったことが原因です。日本経済新聞(2026年5月30日)は「食品値上げ要因の包装資材コスト要因が7割を占める」と分析し、ガソリン市況109.8 vs ナフサ市況128.3の「ワニの口」現象(市況指標の異常価格逆転)も報じました。これはシーリング材市場で起きている「価格軟化と現物逼迫の二重構造」と同根のサプライチェーン病理であり、ナフサショックが建設・食品・印刷・物流など全方位に同時波及している現実を示しています。

2026年6月時点の供給状況と購入可能ルート ―― 現場が今いちばん知りたい実務情報

価格改定の動向と並んで、現場の調達担当者が最も知りたいのは「結局、どこから・どの程度の量を、いつまでに購入できるのか」という実務情報です。本章では2026年6月5日時点の流通構造を、メーカー出荷段階から末端の通販在庫まで、4つの段階に分けて整理します。

7.1 アロケーション(割当制)の実態 ―― 「実績ベース」の壁

2026年4月以降、シーリング材の主要メーカーはクォータ制(割当制)を本格運用しています。職人向け解説媒体「ペンキの味方」(2026年4月30日)の整理によれば、各メーカーは「平常時の月間平均販売実績を上限とするクォータ制」を採用し、その基準は2025年4月〜2026年3月の12か月間の実績ベースで設定されています。

クォータ制の本質 ── 新規追加で別現場が止まる「ゼロサム配分」

この構造の意味するところは深刻です。1軒分のシーリング材を新しい施主に追加配分すると、別の現場の納品が止まるという、文字通りゼロサムの分配が起きています。商社・代理店は過去実績のある既存顧客への配分を優先せざるを得ず、新規取引先の開拓・新規プロジェクトへの納品は実質的に困難な局面が続いています。「価格を払えば買える」という従来の前提が崩れ、「過去の取引実績の厚さ」が現物確保の主要決定要因に変わっているのが2026年6月時点の特徴です。

7.2 流通チャネル別の現状 ―― 5つのルート比較

調達側から見たシーリング材の主要購入チャネルを、6月5日時点の購入可能性で整理します。

チャネル 現在の状況 購入可能量の目安 価格水準 判定
メーカー直販/一次代理店 クォータ制(実績ベース割当)。新規・実績外は受付停止が継続 過去12か月平均の80〜100%。新規はほぼ0 4月公式価格改定が現行 割当制
二次商社/問屋 納期は通常3日→現在2週間以上。一部は「納期未定」回答 都度確認。実需+α程度の小口に限定 公式価格+運賃調整 逼迫継続
全国ホームセンター(HC) カインズ・DCM・コーナン・コメリ等で「お一人様3本まで」の個数制限が全国展開 1日あたり1〜3本程度(店舗による) 店頭定価+一部値上げ反映 個数制限
業務用EC(モノタロウ・ソニテック・e431等) ケース単位(10〜20本)で在庫あり製品が確認可能 1ケース単位での発注が現実的 POSシールLM 9,900円/ケース税抜(10本)等 在庫あり
消費者向けEC(Amazon・楽天市場) 主要品番で「残り14点(入荷予定あり)」等、一部商品は購入可能。ただし価格は通常時の1.6〜2.1倍水準 1本〜数本単位の小口購入 1本333ml 1,400〜1,800円
(通常850円程度→1.6〜2.1倍)
在庫あり
EC購入の注意点

消費者向けECでは「在庫あり」の表示でも、注文後に「納期未定」「キャンセル」となる事例が2026年3月以降多発しています。実際に発送されるまで確保とは言えないため、現場の使用計画には「届くまで在庫換算しない」運用が求められます。また、複数アカウントでの大量買い占めはプラットフォーム規約・建設業のJIS適合品トレーサビリティの両面で問題があるため、必要量を計画的に分散発注する運用が現実的です。

7.3 EC通販で現在購入可能な主要シーリング材(6/5時点で在庫確認できた製品)

参考までに、2026年6月5日時点で大手EC・業務用通販サイトで在庫確認できた主要なシーリング材を整理します。価格・在庫は変動しますので、発注時には各販売店で最新情報をご確認ください。記載は紹介目的であり、各社の販売状況・JIS適合可否・お客様の用途適合性は購入前にご確認ください。

製品名 メーカー 容量 系統 主な購入先 用途
POSシール SM-660等 セメダイン 333ml
カートリッジ
変成シリコーン Amazon、楽天市場、ソニテック、e431 外壁パネル目地、ALC・スレート板目地、屋根板金目地、配管シール
POSシールLM セメダイン 333cc×10本/
ケース
変成シリコーン
(低モジュラス)
楽天市場(コーキングプロ)、ソニテック サイディング・ALC目地(高伸縮要求部位)
POSシール マルチ SL-501 セメダイン 333ml
カートリッジ
変成シリコーン
(ノンブリード)
Amazon、ソニテック 内外装の各種目地(塗装上塗り対応)
POSシール NB SM-898 セメダイン 333ml 変成シリコーン
(ノンブリードクリア)
Amazon 内外装の透明仕上げ目地
ボンド 変成シリコンコーク コニシ 333ml×10本 変成シリコーン カインズ、ソニテック 内外装目地、外壁シール
ボンド 変成シリコンコークノンブリードLM コニシ 320ml×20本 変成シリコーン
(ノンブリードLM)
ソニテック 塗装上塗り対応の外装目地
シャーピー 変成シリコーンシーラント ノンブリード シャープ化学 320ml
カートリッジ
変成シリコーン
(ノンブリード)
Amazon 内外装の各種目地(塗装上塗り対応)
シリコーンシーラント 8060 セメダイン 330ml シリコーン系 カインズ キッチン・浴室・洗面など水まわり(塗装下地不可)
SELLEYS STORM クリヤー ニッペホーム
プロダクツ
290ml シリコーン系
(屋内外多用途)
コメリ 屋内外多用途
アクリルシール 333ml 創建 333ml×10本 アクリル系 ソニテック 内装目地(湿気の少ない部位)
公共工事・大手ゼネコン物件での選定時の必須確認事項

上記製品の多くはJIS A 5758適合品ですが、個別の認証取得状況・等級(クラス25LM等)・耐久性区分(9030等)・F☆☆☆☆等のVOC適合認証は、製品ごとにメーカー公式技術資料で必ず確認してください。公共建築工事標準仕様書(平成31年版)第9章第7節に準拠する案件では、設計仕様書の指定品番と一致しない代替品の使用は監督員の事前承諾が必要です。住宅瑕疵担保保険対応物件では、住宅保証機構3条確認品・JSIA Fマーク取得品であることも併せて確認してください。

7.4 正常化に向けた3つの早期シグナル指標

職人向け解説媒体「ペンキの味方」(2026年4月30日)は、シーリング材市場の正常化を判断する早期シグナル指標として次の3つを提示しています。テイガク(2026年6月3日更新)も「代替輸入などの動きもあり、現在は混乱が解消に向かう過渡期」と評価しており、これらの先行指標の観察が今後の調達計画立案に有効です。本格回復は2027年Q1〜Q2の見込みですが、その手前で観測すべき先行指標です。

ホームセンター在庫制限の解除
「お一人様3本まで」の個数制限が全国HCで撤廃される時点が、需給バランスが消費者向け流通まで正常化するシグナルです。2026年9月までに観測できれば早期回復の兆候と評価されます。
メーカー通知頻度の低下
価格改定通知・供給制限通知・受注停止通知の発信頻度が、4月のピーク時から月1件以下まで減少する時点が、メーカー側の在庫水準と稼働率が安定したシグナルです。
商社納期の短縮
現在2週間以上に伸びている商社経由の納期が、平常時の3日水準まで戻る時点が、川上から川下までサプライチェーン全体が機能回復したシグナルです。最も信頼性の高い実務指標です。
本章のリサーチ範囲と免責

本章の流通実態情報は2026年6月5日時点での公開情報・職人向け解説媒体・大手通販サイトの掲載状況に基づく整理です。各製品の在庫・価格・JIS適合性・販売状況は日々変動し、地域・販売店・お客様ごとに条件が異なります。掲載は紹介目的であり、購入や工事採用の意思決定は各販売店・メーカー公式情報・専門業者の助言を踏まえてご判断ください。

シーリングショックを生き抜くための戦略

4月22日の停戦期限を経ても交渉は暗礁に乗り上げ、ニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは「すぐに恒久的な停戦合意に至るのは難しく、協議が続く間は原油価格は90〜100ドル台で一進一退」と予測。 TotalEnergiesのCEOは「数か月続けば世界的なエネルギー不足が現実のものになる」と警鐘を鳴らしています(Reuters 2026年4月25日)。 建設・防水業者に求められているのは、単なる作業ではなく「資材の防衛」です。

6月時点では、ナフサ価格の短期軟化と構造的逼迫が同時進行する二重構造の局面に入りました。5/25の高市総理3兆円補正予算と政府支援は「新しい正常状態」への財政的覚悟を示しますが、ICIS Kojo Orgle氏は「停戦合意は市場の正常化を意味せず、物理的タイトネスは封鎖解除後も少なくとも3ヶ月以上継続する」と警告しており、シーリング材の現物逼迫は当面続く見通しです。

01
エビデンスによる適正価格の勝ち取り
カネカの「120円/kg値上げ」・セメダイン声明・信越化学の値上げ通知を公式エビデンスとして施主に提示。価格転嫁と納期延期の合意を早期に取り付ける。
02
マルチチャネルでの「小口確保」
特定の商社に依存せず、全国のHC在庫やECサイトの残数をこまめにチェックし、わずかな在庫を積み上げる機動力。3か月先の使用量を早期に確保・保管するモデルへ転換。
03
代替工法への早期転換
シーリングに頼らない乾式工法や、他種の防水材への設計変更を、発注者側へ早期に提案する柔軟性。グラスウール・セルロースファイバー等の石油非依存素材への移行検討も。
公式エビデンス出典一覧(2026年6月5日更新)
  • 株式会社カネカ プレスリリース(2026年3月19日)― MSポリマー・サイリル +120円/kg値上げ
  • セメダイン株式会社 公式発表(2026年3月31日)― 中東情勢に伴う供給困難の公式表明
  • 信越化学工業株式会社 価格改定通知(2026年4月1日)― シリコーン系シーリング材 +30円/kg〜
  • 旭化成ワッカーシリコーン株式会社(Wacker Asahikasei Silicone Co., Ltd.)― GENIOSIL®シラン変性ポリマー等の国内供給。親会社独Wacker Chemie AGのグローバル供給制約が国内シーリング材原料調達に波及
  • サンスター技研株式会社 価格改定発表(2026年4月)― ペンギンシール等シーリング材・接着剤 +30%以上(テイガク 2026年4月23日更新資料より確認)
  • オート化学工業株式会社 供給・価格調整発表(2026年4月9日)― 当社「ナフサ関連ニュースTOP20」内出典記載より確認
  • シャープ化学工業株式会社 価格改定通知(2026年4月)― シャーピーシリーズ 溶剤系+40%以上、その他+20%以上(テイガク 2026年4月23日更新資料より確認)
  • サンライズ 出荷停止通知(2026年4月)― 主要シーリング材の出荷・受注停止(テイガク 2026年4月23日更新資料より確認)
  • 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版」第9章第7節 ― シーリング材はJIS A 5758適合品に限定と規定
  • シャープ化学工業株式会社「コーキング材の耐久性 JIS規格と海外規格の比較」― JIS引張圧縮繰り返し2,000回(ASTM比200倍)・ISO紫外線耐候性試験の技術的根拠を解説(同社公式サイト)
  • さくら事務所 マンション管理コンサルタント「シーリング材の劣化・破断」― 弾力性を失ったシーリング材の不可逆的劣化メカニズムと漏水リスク(s-mankan.com)
  • 外壁塗装セカンドオピニオン「コーキング材が入らない|メーカー受注停止の実態」(2026年4月15日)― オート化学工業・KFケミカルの受注停止FAXを現役塗装業者が直接受領・公開
  • 日本シーリング材工業会(JSIA)「住宅保証機構3条確認製品一覧」・「Fマーク自主管理制度」― 住宅瑕疵担保保険の対象となる認定製品の条件(sealant.gr.jp)
  • 三井住友DSアセットマネジメント「ホルムズ海峡の運航状況と原油相場と日本株」(2026年4月9日)
  • global-scm.com「ホルムズ海峡危機:情勢と実務リスク」(2026年4月14日・15日・19日・26日更新/2026年5月19日更新でJPMorgan・Saudi Aramco・Goldman Sachs 5月12-18日合同見解整理:短期Brent 100-130ドル、海峡閉鎖継続なら150ドル、中期2027年再均衡可能性)― 二重封鎖構造・通航90%超減・LPG80%急騰・LNG40%超急騰
  • Bloomberg「トランプ氏、停戦延長に慎重姿勢」(2026年4月21日)― 第2回協議不成立・イランの参加未確定
  • Bloomberg「原油とガス急伸、ホルムズ海峡巡り緊張高まる」(2026年4月20日)― ブレント95ドル超・+5%超急騰
  • 時事ドットコム「依然続くホルムズ海峡封鎖」(2026年4月)― 4月7日WTI=112.95ドル・原油先物推移
  • Reuters「TotalEnergies CEO プヤネ発言」(2026年4月25日)― 「数か月続けば世界的エネルギー不足」
  • Reuters「マクロン大統領発言」(2026年4月25日)― 「数日〜数週間以内の海峡再開を目指す」
  • 資源エネルギー庁「石油備蓄・代替調達状況」(2026年4月)― 備蓄約8か月分・SPR活用
  • 日本経済新聞「中東緊迫、ナフサ価格への波及」(2026年4月17日)― 三菱ケミカル・鹿島コンビナート減産
  • Yahoo!ファイナンス/マネー現代「ナフサ価格、最悪2倍に高騰も」(2026年4月)― 国産ナフサ4〜6月に11万円/kL超の見方
  • Al Jazeera「IRGC、外国籍コンテナ船2隻を拿捕」(2026年4月23日)― 停戦期限後の再拿捕事案
  • 🆕 Bloomberg「原油は上昇、ホルムズ海峡の緊張再燃で-ブレント114ドル台」(2026年5月3-4日)― UAEフジャイラ主要石油関連施設へのイランドローン攻撃で火災発生、北海ブレント原油5%余り上昇114ドル超。「海峡が近く再開するとの見方は乏しい」アナリスト評価
  • 🆕 旭化成プレスリリース「西日本エチレン製造設備統合JV出資比率合意」(2026年5月12日)― 旭化成・三井化学・三菱ケミカル3社が西日本エチレン統合JV出資比率を三井45%・三菱45%・旭化成10%で正式合意、2030年水島AMECクラッカー停止、大阪OPCへ集約、2034年Revolefin技術でバイオエタノール由来エチレン共同商業生産方針確定
  • 🆕 C&EN「Asahi Kasei to sharply scale back petrochemical production in Japan」(2026年5月)― 日本のエチレン基数12基→8基へ約3分の1削減見通し、合計約175万トン/年能力消失
  • 🆕 News on Japan「Is Japan Really Running Short of Naphtha?」(2026年5月14日)― 帝国データバンク試算「46,741製造業社にリスク」、3月化学工業生産-8.6%MoM/-15.1%YoY、カルビー5月25日からポテトチップス14品目白黒パッケージ切替発表、高知県印刷会社のインクショック証言
  • 🆕 米財務省OFAC「Russia-related General License 134C」(2026年5月18日)― ベッセント財務長官「ホルムズ海峡閉鎖とイラン戦争により湾岸原油にアクセスできない『エネルギー脆弱国』を支援するため、30日間の制裁免除を6月17日まで延長」と表明
  • 🆕 内閣官房「第8回・第9回中東情勢関係閣僚会議」(2026年5月21日・6月2日)― 3月24日第1回以降約2か月半で9回開催のハイペース継続。鈴木農林水産大臣からは農林水産分野における対応状況に関する資料提示
  • 🆕 石油化学工業協会統計「エチレン4月稼働率67.3%」(2026年5月21日発表)― 国内エチレン4月稼働率67.3%・損益分岐の90%を44ヶ月連続で下回る。旭化成・工藤会長5/12発言「ナフサクラッカーは直近70%台」
  • 🆕 首相官邸「中東情勢を踏まえた令和8年度補正予算等についての会見」(2026年5月25日)/時事通信「電気・ガス代5000円支援 補正予算3兆円規模 高市首相表明」(2026年5月25日)― 高市総理が3兆円補正予算編成・「中東情勢等対応予備費」創設・7〜9月電気ガス料金支援1世帯計5000円程度・LPガス利用者向け重点支援地方交付金・特別高圧電力支援・ガソリン補助金継続を表明。「石油供給は来年春まで安定供給を確保できる」「ナフサ由来石油製品は年を越えて供給継続が可能」との認識を明示。5月26日閣議決定
  • 🆕 日本経済新聞「ガソリン109.8 vs ナフサ128.3『ワニの口』」(2026年5月30日)― ガソリンとナフサの価格逆転現象。同時に「食品値上げ要因の包装資材コスト7割占有」分析
  • 🆕 大景化学業界整理「ナフサ価格5/16 $1,043→6/3 $767の急落」(2026年6月)― シンガポールナフサスポット価格が5/16ピーク$1,043から6/3 $767へ約26%急落
  • 🆕 Kpler海事データ「米国産ナフサの日本向け輸入5倍」(2026年5-6月)― 米国産ナフサの日本向け輸入が通常の5倍水準に達した観測値。代替調達戦略の効果が現物面で現れ始める
  • 🆕 TradingEconomics「ブレント原油 - 価格チャート」(2026年6月4日更新)/EIA米国原油在庫データ― ブレント原油先物が1バレル97ドル割れ。米国とイランの緊張継続も、ホルムズ海峡通過量過去2週間で増加、米軍と連携した一部船舶の通過。米国原油在庫6週連続減少で最低運用レベル近接
  • 🆕 Discovery Alert「Strait of Hormuz Oil Supply Shock: 2026's Deepening Crisis」(2026年5月12日)/World Oil分析(5月14日)― ICIS Kojo Orgle氏「停戦合意は市場の正常化を意味しない、物理的タイトネスは封鎖解除後も少なくとも3ヶ月以上継続」警告
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