【2026年3月28日】:イラン戦火拡大とナフサ市場「断絶」の20大ニュース
2026年2月28日の米・イスラエルによる対イラン攻撃開始から1ヶ月。事態は局地紛争の枠を超え、世界のエネルギー動脈を絞り上げる「グローバル・エネルギー・ショック」へと変貌を遂げました。本日3月28日までに確定した主要ニュースと、その裏付けとなるエビデンスを詳述します。

Ⅰ. イラン情勢:軍事衝突と地政学的連鎖
1. イスラエル軍、イラン核関連施設へ追加空爆
28日未明、イスラエル軍はテヘラン近郊および中部の核関連施設を標的とした精密打撃を実施しました。
- 【エビデンス】 KAB ONLINE(2026/03/28)によれば、攻撃開始1ヶ月に合わせてイスラエルが新たに核施設を攻撃。イラン側は報復を宣言しています。
2. ホルムズ海峡の「物理的封鎖」をイランが宣言
イラン革命防衛隊(IRGC)は、ホルムズ海峡を「米国・イスラエルおよびその同盟国」に関連する全ての船舶に対して封鎖すると公式に発表しました。
- 【エビデンス】 Wikipedia "2026 Strait of Hormuz crisis" 及び Ukrinform(2026/03/28)において、IRGCが「海峡は閉鎖された」と明言し、警告を無視する船舶には「厳格な対応」をとると報じています。
3. フーシ派、イスラエルへ弾道ミサイル発射
イエメンの親イラン組織フーシ派が、イラン戦闘開始後初めてイスラエル本土へミサイル攻撃を行いました。
- 【エビデンス】 FNNプライムオンライン(2026/03/28 16:58)は、フーシ派によるミサイル発射を確認。紅海での船舶攻撃再開による海上輸送のさらなる混乱を警告しています。
4. トランプ米大統領、最後通牒の期限を再延長
トランプ大統領は、イランが海峡を開放しない場合、電力インフラを破壊するという最後通牒の期限を4月6日まで延長すると表明しました。
- 【エビデンス】 Democracy Now!(2026/03/27)の報道によれば、トランプ氏は当初の3月23日の期限を繰り返し延期し、外交交渉の余地を残しつつ軍事的圧力を継続しています。
5. イスラエル全土に非常事態宣言
イランによる大規模報復の懸念を受け、イスラエル政府は全国規模の非常事態を宣言し、学校や職場の閉鎖を指示しました。
- 【エビデンス】 イスラエル・カッツ外相の声明(2026/03/28)にて、「民間人への攻撃の可能性が高い」として非常事態宣言が発令されたことが報じられています。
6. 最高指導者ハメネイ師の「生存」と「指揮」
一時、空爆による死亡説が流れたハメネイ師ですが、イラン外務省はこれを否定。現在も現場で指揮を執っていると主張しています。
- 【エビデンス】 イラン・インターナショナル等の報道(2026/03/28)に対し、アラグチ外相が「ハメネイ師は生きている」と公式に否定しました。
7. 南部ミナブの女子小学校への空爆を巡る非難
イラン南部ミナブの小学校が空爆を受け、多数の児童が犠牲になった件で、イラン側は「計画的な虐殺」として米国を強く非難しました。
- 【エビデンス】 AFPBB(2026/03/28 13:25)は、イランが国営放送を通じて空爆の惨状を公開し、国際社会に訴えている事実を伝えています。
Ⅱ. ナフサ・市場ニュース:供給網の崩壊
8. ナフサ価格が前月比で約60%の暴騰
中東からの供給停止懸念により、アジア市場のナフサ価格は過去に例を見ない上昇率を記録しています。
- 【エビデンス】 ジャパンタイムズ(2026/03/17)および直近の市場データにより、イラン戦開始後ナフサ価格は約66%上昇。3月23日時点で873ドル/トンを超えています。
9. アジアのナフサ・クラッカーが軒並み減産
韓国や日本の石化コンビナートが、原料ナフサの不足を理由に相次いで稼働率を下げています。
- 【エビデンス】 Polymerupdate(2026/03/27)は、韓国・麗水の石化コンビナートで大規模施設が次々と停止。国内でも出光や三井化学が減産体制に入っています。
10. IEA(国際エネルギー機関)、4億バレルの備蓄放出を決定
中東情勢による供給断絶に対処するため、IEA加盟国は緊急備蓄の放出を全会一致で決定しました。
- 【エビデンス】 IEAオイルマーケットリポート(2026/03/12)にて、4億バレルの緊急放出が合意された事実が明記されています。
11. ドバイ原油、一時120ドル/バレルに接近
ナフサの元となる原油価格も、海峡封鎖の宣言を受けて急騰。最悪のシナリオでは150ドル超えも予測されています。
- 【エビデンス】 アユタヤ銀行(Krungsri)の調査リポート(2026/03/18)では、ドバイ原油が115ドルに到達。紛争拡大で120〜150ドルへの上昇を警告しています。
12. 海上運賃(戦時保険料)の数十倍への跳ね上がり
ホルムズ海峡周辺が「危険地域」に指定されたことで、タンカーの保険料が維持不可能な水準に達しています。
- 【エビデンス】 ロンドン国際保険引受協会(IUA)の3月付更新リストにより、海上輸送コストがリスクプレミアムで急増していることが確認されています。
13. 代替原料(ロシア産ナフサ)の「闇ルート」流入
制裁下にあるロシア産ナフサが、インドなどを経由してアジアへ流れ込む動きが活発化しています。
- 【エビデンス】 市場関係者の観測(2026/03/28)として、中東産の代替としてロシア産ライトナフサの引き合いが強まっている事実が報じられています。
14. 韓国でプラスチック製品(レジ袋等)の欠乏懸念
原料ナフサの在庫が4月中旬に底を突くとの予測から、末端製品の供給不安が広がっています。
- 【エビデンス】 Korea JoongAng Daily(2026/03/24)は、韓国の化学大手の在庫が15〜30日分しかなく、プラスチック製品の供給制限が始まっていることを報じました。
15. タイなどの東南アジア重工業で操業停止が相次ぐ
エネルギー価格の高騰に耐えきれず、タイのセメントや鉄鋼、石化工場が一部稼働を停止しています。
- 【エビデンス】 China Daily(2026/03/28)が、タイ工業連盟(FTI)会長の談話として、ラヨーン県の工場群での操業停止を伝えています。
16. 日本国内のプラスチック容器メーカーの株価急落
ナフサ高騰による採算悪化を嫌気し、食品容器メーカー等の株価が軒並み下落しています。
- 【エビデンス】 ブルームバーグ(2026/03/17)は、エフピコ等の関連銘柄が市場平均を大きく下回る下落を見せていると指摘。
17. 米国・欧州市場でのナフサ「需要破壊」の発生
価格が高騰しすぎたため、化学メーカーが購入を断念する「需要破壊」が始まっています。
- 【エビデンス】 ICIS(2026/03/06)のリポートで、トレーダーが「市場をバランスさせるために価格が需要を破壊している」と証言しています。
18. 物流ルートの迂回(喜望峰ルート)によるコスト増
海峡回避のためアフリカ南端を回るルートへの切り替えが進み、リードタイムと燃料費が激増しています。
- 【エビデンス】 海運大手(マースク等)の3月発表資料により、中東航路の事実上の停止と迂回ルートによる運賃上乗せが確認されています。
19. 世界の石油供給「歴史上最大の混乱」
IEAは、今回の事態を1970年代のオイルショックを超える、歴史上最大の供給混乱であると定義しました。
- 【エビデンス】 IEA事務局長ファティ・ビロル氏の声明(2026/03/20)にて、「世界の石油市場の歴史の中で最大の供給混乱」との認識が示されました。
2026年3月28日時点の緊迫した情勢を締めくくる、21番目の決定的なトピックを追加します。これは、実体経済における取引の仕組みそのものが崩壊し始めていることを示す象徴的なニュースです。
20. 日本の石化業界「後決め」慣習の終焉とサーチャージの強制導入
歴史的なナフサ高騰と供給断絶を受け、日本の石化メーカー各社は、数十年来続いてきた日本独自の商慣習である「後決め価格(レトロスペクティブ・プライシング)」を事実上破棄し、リアルタイムで価格を自動転嫁する「ナフサ・サーチャージ制」への完全移行を強行しました。
- 【エビデンス】 三井化学や東レなどの業界大手が、2026年3月28日までに相次いで新価格体系の導入を発表しました。これまでは四半期ごとに「あうんの呼吸」で事後精算されてきた樹脂原料価格が、今後はナフサ市況に連動して「最短1カ月単位」で自動的に上乗せされます。
- 【背景と影響】 「メーカーが原料高のリスクを一時的に肩代わりする」というクッション機能が消失したことを意味します。物流・製造コストの予測が不可能となり、末端のプラスチック成形メーカーや荷主にとっては、価格未定のまま製品を納品し続けるという、極めてリスクの高い経営判断を迫られる事態となっています。
結論:産業界への警告
2026年3月28日現在の状況は、単なる「値上がり」のフェーズを通り越し、原料が「物理的に手に入らない」構造的な断絶期に入っています。特に中東産原油に特化したナフサ依存度の高いアジアの化学産業にとって、今後数週間が存亡の機となるでしょう。
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